さらに、非常に大きな筋肉のため基礎代謝アップの効果も期待できます。
ここでは、大殿筋を鍛えるための基本的なストレッチ、そして筋トレ効果のあるヨガポーズをご紹介していきます。
スタイルアップしたい方、疲れ知らずなアクティブな日々を過ごしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
大殿筋を鍛えるメリット
大殿筋筋という筋肉は、お尻にあり、私たちの身体の中で最大の大きさの筋肉です。
胴体を真っすぐに保つこと、歩くこと、走ることなど基本的な動きの要となる存在。
そのため、大殿筋が衰えてしまうと腰や膝などあらゆる部位に負担がかかります。
大殿筋の働きを補うために脚の筋肉が緊張し、疲労を引き起こす原因にもなり得ます。
それだけ重要な筋肉なので、大殿筋を鍛えることで得られるメリットもたくさんあります!
大殿筋を鍛える=ヒップアップと言うイメージがあるかもしれませんが、実際の効果はそれ以外のところにも。
人生がガラリと変わるほどのメリットが得られます。
姿勢の改善
大殿筋の力が弱いと、正しい姿勢で立つことが困難になります。
姿勢が悪いとスタイルが悪く見えますし、疲れて老けた印象になることもあります。
大殿筋を鍛えれば、正しい姿勢を楽に保ちやすくなり、見た目も美しくなります。
→姿勢が悪いとどうなるの?姿勢改善のコツと厳選した姿勢改善ヨガ2つ
疲労の軽減
少しの動作ですぐに疲れてしまうのも、大殿筋が弱っているせいかもしれません。
大殿筋の力が弱いと、立ったり歩いたりする際に、脚の筋肉が酷使されてしまうからです。
脚や膝にばかり負担がかかると、下半身がずっしり重くなり疲労感に繋がります。
大殿筋を鍛えると日常生活でも疲れにくくなります。
→疲労回復方法としてのヨガ!疲労回復に効果的なヨガポーズ3選
腰痛の改善
大殿筋の衰えは、腰痛の元凶になっていることも!
大殿筋を鍛えてお尻の力で立つ、歩くなどの動作ができるようになると、腰への負担が軽減されます。
腰痛がある方は、大殿筋の衰えを疑ってみてください。
→腰痛をやわらげるおすすめヨガポーズ4選!おうちヨガで腰をケアしよう
運動能力の向上
大殿筋の機能が上がると、下半身に安定感が生まれ運動能力の向上が見込めます。
あらゆる種目のアスリートが下半身のトレーニングを必ず行うのはそのため。
ヨガのポーズに難しさを感じている方も、少し大殿筋を鍛えてあげると安定感が変わってきます。
ヒップアップ効果
大殿筋を鍛えることでヒップアップ効果が得られるのは有名ですね。
負荷をかけない大殿筋の筋トレやヨガポーズは、垂れたお尻の引き上げに効果があります。
負荷をかけて筋トレを行うと、お尻に丸みやハリ、ボリュームが生まれます。
→ヒップアップに効果的なヨガポーズ3選!ヨガはお尻の引き締めにも期待大!
美脚効果
垂れていたお尻が上がると、脚が長く見えるようになります。
これは筆者自身も生徒さんを見ていて実感していることです。
お尻が上がると、全体的にスタイルが良い印象になれるんです。
また、大殿筋にアプローチするヨガポーズや筋トレは、同時に太もも裏の“ハムストリングス”や内ももの“内転筋”を刺激することがほとんどです。
そのため、自然と美脚へと近づいていきます。
→ヨガで美脚を叶える!脚のラインをキレイに整える美脚ヨガポーズ3選
基礎代謝がアップする
身体の中で最も大きな筋肉である大殿筋が発達すると、基礎代謝がアップする効果も期待できます。
基礎代謝が上がると、痩せやすく太りにくい身体になれます。
基礎代謝が悪く痩せにくくなっている方は、ぜひお尻を鍛えて、巡りの良い身体を目指してみてください。
→基礎代謝量を上げるにはヨガ!ダイエットにオススメな基礎代謝を上げるヨガポーズ3選
大殿筋を鍛えるおすすめストレッチ
大殿筋を鍛える前に、凝り固まった大殿筋をほぐしていきましょう。
デスクワークが多くお尻が固くなっていると、少し痛みがあるかもしれません。
無理のない範囲で、気持ちよくストレッチしましょう。
寝たままストレッチ
まずはヨガのシークエンスにもよく出てくる、寝たままできる大殿筋のストレッチをご紹介します。
股関節の可動域も広がります。
やり方
- 仰向けになります。両膝を曲げて身体に近づけます。
- 右足の膝を外側に倒し、右足のかかとを左足の膝の上あたりに乗せます。
- 両手で左足の膝を抱え、身体に引き寄せます。
- 右側のお尻が伸びているのを感じながら、3~5呼吸ホールドします。
- ゆっくり手をほどき、反対側も同様に行います。
深く息を吐きながら、引き寄せていくと可動域が徐々に広がっていきます。
お尻の筋肉に意識を向けるために、腕や肩の力は抜いて行います。
鳩のポーズ(準備ポーズ)
下半身の動きのみを取り入れた鳩のポーズも、大殿筋のストレッチに最適です。
胸を開くことで、呼吸も楽になります。
やり方
- 四つん這いの姿勢になります。
- 右足の膝を外側に曲げて両手の間につきます。左足は後方へ真っすぐ伸ばします。
- 両手の指先で床を押しながら、上半身を立てていきます。軽く胸を張り、目線は真っすぐ前へ。
- お尻がストレッチされているのを感じながら、3~5呼吸ホールドします。
- ゆっくりと元の姿勢に戻り、左足も同様に行います。
お尻が左右に逃げてしまわなないように、重心を真っすぐ保ちましょう。
膝を曲げる角度は、無理のない範囲で行いましょう。
直角まで曲げてしまうと、膝や股関節に負担がかかるので要注意です。
大殿筋を鍛える筋トレ効果のあるヨガポーズ
続いて、大殿筋に効くヨガポーズをご紹介します。
筋トレにも似た効果が期待できますが、激しい動きはなく誰でも挑戦しやすい内容です。
じわじわ効いてくるので、ぜひ続けてみてください。
足上げプランク
プランクの姿勢から片足を浮かせることで、大殿筋を刺激していきます。
中級者~上級者向けのヨガクラスでは、ポーズのアレンジとしてよく登場するメソッドです。
体幹も効果的に鍛えることができます。
可能であれば、片足を浮かせたままチャトランガダンダ―サナへ移行してみましょう。
やり方
- 四つん這いの姿勢になります。お腹に軽く力を入れ、背中を平らにしておきます。
- 両足を閉じた状態で後方へ伸ばしてつま先を立てます。足は肩幅ほどに開きます。
- 頭からかかとまでが一直線になった姿勢をキープします。(プランクポーズ)
- 右足を床から浮かせ、10~20センチほど持ち上げます。お尻の力を使いましょう。
- 3~5呼吸ホールドしたら、左足も同様に行います。
肩の真下に手首がくるようにしましょう。
通常のプランクよりも、少し腰を持ち上げた状態でもOKです。
→ヨガのプランクポーズとは?7つの効果と正しいやり方を徹底解説
足上げダウンドッグ
ダウンドッグの姿勢から、足を上げてダイレクトに大殿筋を刺激していきます。
少し難易度の高いチャレンジですが、その分効果はてきめんです。
やり方
- 四つん這いの姿勢になります。両足のつま先を立てておきます。
- 息を吐きながら、両手で床を押し、お尻を斜め上後方に持ち上げていきます。両膝を伸ばし、太もも裏を伸ばします。かかとは、ほんの少し床から浮かせておきます。
- 身体で三角形を作るように、両足を少し後方に歩かせて調整します。首の力を抜き、目線は自然に床へ落とします。(ダウンドッグ)
- 右足を床から浮かせます。徐々に高さを上げていきます。できる方は、上半身の延長線上にくる位置まで上げていきましょう。
- 3~5呼吸ホールドして、ゆっくりと足を床に下ろします。
- 左足も同時に行います。(ダウンドッグから一度抜けてから行ってもOKです。)
つま先が外側を向かないように、真っすぐ持ち上げていきます。
始めから高さを出す必要はありません。
足を浮かせてキープするだけでも大殿筋は刺激することができます。
→ヨガのダウンドッグとは?5つの効果と正しいやり方を徹底解説
ハイランジのポーズ
大殿筋を刺激する筋トレとしても有名なランジ。
ヨガでは動きはつけずに、キープしていきます。
大殿筋はもちろん、太もも裏の“ハムストリングス”、内ももの“内転筋”など、下半身全体を働かせることのできるアクティブなヨガポーズです。
下半身引き締め効果大です。
ダウンドッグから移行してみましょう。
やり方
- ダウンドッグから、右足を両手の間に踏み込みます。
- 両手を前から回し上げて、上半身を立てていきます。両手は耳の横で真っすぐ天井に向け伸ばします。
- 右足は膝を深く曲げます。左足は膝を伸ばし、かかとを浮かせます。両足の親指の付け根(母指球)に体重をのせて内ももにやや力を入れることで、ポーズを安定させます。
- お腹に力を入れて腰が反らないようにしながら、3~5呼吸ホールドします。
- 再びダウンドッグに戻り、足を入れ替え反対側も同様に行います。
90度を目指して、深く足を曲げていきましょう。
その際、膝が足首の真上にくるように調整します。
膝だけが前にでてしまうと膝を痛めてしまったり、前ももの筋肉が張ってしまったりする原因になるので気をつけましょう。
バッタのポーズ(下半身のみ)
背面の筋肉を使うバッタのポーズです。
色々なスタイルがありますが、下半身のみを浮かせるポーズを行っていきます。
普段使われないお尻の筋肉を、じんわりと刺激することができます。
テレビを見ながらでも行えるヨガポーズです。
勢いをつけずに、動きをコントロールしながら行ってみてください。
やり方
- 床にうつ伏せになります。額は床につけておきます。
- 両腕を体側に沿わせ、やや身体の下に入れ込みます。手の平は下向きにしておきます。
- 両脚を揃え、太腿をやや内側に向けつつ、お尻を引き締めます。
- あごを床につけ、目線を前方に向けます
- 息を吸いながら、お尻の力を使って両足を床から離し持ち上げます。
- 1呼吸したら両足を床に下ろします。この動きを繰り返します。
お尻の穴をキュッと締めるイメージで行います。
慣れてきたら、片足ずつ交互に行ってみましょう。
あごの下には、タオルなどをひいておくのがおすすめです。
→ヨガのバッタのポーズとは?4つの効果と正しいやり方を徹底解説
大殿筋を鍛えれば毎日が変わる!
大殿筋を鍛えることで得られる効果は、ヒップアップにとどまりません。
疲れにくい身体になったり、基礎代謝がアップしたりと、日常生活において良いことだらけなのです!
大殿筋の衰えは腰痛の元凶にもなっているので、腰が痛いと悩んでいる方にもとてもおすすめです。
今回ご紹介したストレッチやヨガポーズなら、おうちで手軽に取り組むことができますね。
ぜひおうち時間を使って、チャレンジしてみてください。