ヨガの種類やクラスのテーマにもよりますが、1時間のレッスンでは数10種類のポーズを取っていることでしょう。
その数の多さゆえに、いざ自宅で行ってみようと思ってもどのポーズがいいのか迷ってしまったり、複雑で分からなくなってしまったりすることもあると思います。
- 少ない動きで身体のさまざまなパーツにアプローチできるポーズはある?
- 自宅で行えて、それほど難易度が高くないポーズは?
ヨガのポーズはいくつかを組み合わせておこなうことをオススメしているのですが、そのひとつとして選ぶのなら「三日月のポーズ」はいかがでしょうか。
今回は、「三日月のポーズ」の効果と正しいやり方を解説していきたいと思います。
ヨガの「三日月のポーズ」とは?
ここで紹介するのは、ヨガの「三日月のポーズ」。
サンスクリット語では「アンジャネーヤ・アーサナ」と言い、アンジャネーヤはインド神話におけるサル族の王様の別名です。
片方の脚を前に踏み出して股関節を前後に開き、そこから上半身の前面を大きく伸ばすポーズは、横から見た背中の湾曲が三日月の形に似ているためにこの名前がついたそう。
ダイナミックで、見るからに身体の伸びが気持ち良さそうな三日月のポーズ。
まずは、どのような効果に期待できるのかを解説していきたいと思います。
「三日月のポーズ」で期待できる5つの効果
「三日月のポーズ」は、身体のさまざまなパーツにアプローチすることができるポーズ。
期待できる効果には、以下のようなものが挙げられます。
脚の引き締め
ひざ立ちから股関節を前後に開き、下半身を土台にしっかりと安定させた姿勢を保つ三日月のポーズは、脚の引き締め・筋力の強化に効果を発揮します。
前に踏み込んだ脚は力強さを、後方に伸ばしている脚はストレッチ感を体感できるでしょう。
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股関節の柔軟性UP
三日月のポーズで行う股関節を前後に開く姿勢により、股関節の柔軟性がアップすることに期待できます。
関節可動域が広くなることで歩幅が広がったり、歩行時の姿勢が改善されたりして、ウォーキングによる脂肪燃焼につながります。
また、鼠径部が刺激され、下半身のめぐりが良くなることで、冷えやむくみの改善にもつながります。
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肩こりの緩和
三日月のポーズでは、両腕を頭上に大きく伸ばして後屈をするため、肩や首のまわりの可動域が広がり血流が促されます。
筋肉の緊張がほぐれることで肩こりの緩和に期待できるでしょう。
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婦人科系の不調の改善
三日月のポーズを取ることによって、背骨や骨盤周辺の筋肉がほぐれます。
背骨や骨盤の筋肉をほぐすことで、内臓・婦人科系臓器の活性化につながります。
気持ちを前向きにする
三日月のポーズで、胸やのどを開いて身体の前面を大きく伸ばすことで深い呼吸を続けやすくなり、心身を浄化することに一役買ってくれます。
心配事や不安から解放されて、気持ちが前向きになるでしょう。
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「三日月のポーズ」の正しいやり方
それでは実際に、「三日月のポーズ」を行ってみましょう。
- ひざ立ちになり右脚を前に踏み出したら、両手はひざの上に置く
ポイント
- 足幅を広くし、左ひざは骨盤よりも後ろにくるようにする
- 背筋を伸ばす
- 両腕を頭上に伸ばして手のひらを合わせ、合掌する(息を吸いながら)
ポイント
- 腕は耳もしくは耳のラインよりも後ろに引く
- 肩甲骨を引き下げ、肩に力を入れないようにする首を
→スッと長くするイメージ - 骨盤はなるべく正面に向ける
- 重心を前に移動し腰を沈ませ、上体を後ろに反らせる(息を吐きながら)~呼吸を5回繰り返す
ポイント
- 目線を斜め上に向け、胸のまわりを大きく広げる
- 腰だけで上体を反らせないように、骨盤を立てる
- 左右の太ももが一本につながって真っすぐに伸びているようなイメージ
- ひざ立ちの姿勢に戻ったら、反対側も同様におこなう
- ポーズを完成させた後にグラグラするようであれば、ヘソの下に力が入っているか、足の裏でしっかり床を踏めているかを確認しましょう。
注意点
- 身体に痛みや違和感がある人は無理に行わないでください。
上体のストレッチをしておくと尚良い
「三日月のポーズ」を行う前は、他のポーズをいくつか行っておく、もしくは上体のストレッチをしておくことをオススメします。
- あぐらの姿勢で座り両手を組んだら、手のひらを返して上に伸びる(息を吸いながら)
- 手のひらを内側に向け、背中を丸め骨盤を後傾させながら床に下ろす(息を吐きながら)
- お尻の上で両手を組み、目線を斜め上に向け、拳は斜め下に引っ張る
また、「トカゲのポーズ」で股関節周辺をほぐしておくのも良いでしょう。
- 四つ這いになり右脚を右手の外についたら左ひざを持ち上げ、両ひじを肩の下について呼吸を5回。
- 反対側も行います。
三日月のポーズ5つの効果と正しいやり方まとめ
「三日月のポーズ」は全身を使うダイナミックなポーズ。
下半身を安定させることでお腹の底から力が湧いてくるような、自信を復活させてくれるような感覚を味わうことができるのもこのポーズの特徴のひとつ。
ゆったりと深い呼吸に合わせながら、心と身体の状態を観察しながら行ってみてくださいね。