「180度開脚どころか90度だってしんどい」という声もチラホラ耳に入ってきます。
股関節は身体のなかでもっとも大きな関節。
胴体と脚をつなぐ重要な役割を担っていて、動かすためにはその周辺にある多くの筋肉の存在も関係してきます。
こう聞くと「股関節を柔らかくするのって面倒で大変そう」と思うかもしれませんがコツは「こまめに続けること」とシンプル。
柔軟性は継続することで高まっていくので、まずは本記事で紹介するヨガポーズを習慣化してみてください。
今回は、股関節を柔らかくするヨガポーズを解説していきます。
身体のなかでもっとも大きな関節=「股関節」
股関節は身体のなかでもっとも大きな関節だとお伝えしましたが、“多軸関節”なのであらゆる方向への運動が可能。
肩関節を除いた人体のなかでもっとも可動域のある関節のひとつです。
また「股関節が硬い」と感じている人の多くは左右の開脚の幅の狭さを挙げると思うのですが、ほかにも前後や内側・外側への動きもあったりするのが股関節。
さまざまな筋肉がその周りに存在するので、こまめにほぐしてあげることが可動域を広げるのに効果的だとされています。
そして、股関節の柔軟性が高まると、次のような嬉しい効果に期待できるでしょう。
股関節が柔らかくなるメリット
股間節の柔軟性が高まることによって得られるメリットは主に以下の通りです。
- 股関節周辺の筋肉がほぐれる
→下半身への血流がスムーズになってむくみや冷えの予防に期待できる - 下半身の可動域が広がり、動きがよくなる
→脚の筋肉のバランスがよくなったり、腰が丸まりにくくなったりする - 左右の股関節の柔軟性が整う
→骨盤の歪みにもアプローチすることができる
冷えやむくみ、骨盤の歪みにお悩みの人は、股関節の状態が原因のひとつになっている可能性があります。
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それでは、股関節を柔らかくするヨガのポーズ3つを見ていきましょう。
股関節を柔らかくするヨガポーズ3選
「カメのポーズ」
まずは「カメのポーズ(クールマ・アーサナ)」から。
クールマ=カメの意味のとおり、その姿を模したポーズです。
足の裏同士をつけた状態でひざを外に開き、上体を前に倒すこのポーズは、股関節や腰・お尻の周りを緩やかにほぐしていくことができます。
上半身の重さを使って安全におこなえるのも特徴なのですが、無理に深く倒そうとせず、リラックスして力を抜いておこなうことが大事になってきます。
カメのポーズのやり方
- あぐらの姿勢から足の裏同士を合わせて両手でつま先を持ち、ひざを上下にパタパタと動かす
- かかとの位置を少し前に動かし両手はふくらはぎの下、息を吸って背筋を伸ばす
- 息を吐き、手を前に滑らせながら上体を倒す~呼吸を5回
ポイント
- 額をつま先につけるようにする(お尻をうしろに引くと上体を倒しやすくなる)
※無理なく倒れるところまででOK - 肩の力を抜くこと
※起きてくるときは背骨をひとつずつ積み重ね、頭は最後にゆっくりと
- 額をつま先につけるようにする(お尻をうしろに引くと上体を倒しやすくなる)
「ひし形のポーズ」
次は仰向けになって行う「ひし形のポーズ」です。
ここでも足の裏同士を合わせてひざを開き、さらには握った拳で鼠径部のマッサージをすることで股関節周辺を緩めていきます。
ひし形のポーズのやり方
- 仰向けになる
- 脚を揃えてひざを立てる
- ひざを外に倒して、足の裏同士をつける
ポイント
- ひざは床につかなくてもよいので、無理なく開けるところまで
- 拳で股関節の辺りを円を描くようにマッサージする
ポイント
- 力は入れすぎず、軽くマッサージをする程度に
- 胸の前で手のひらを合わせて合掌する
- お尻を床から持ち上げる~ゆっくりと下す×3回程度
ポイント
- 股関節を突き上げるように意識する
- 肩で身体を支え、首に負担をかけないようにする
「ハッピーベイビーのポーズ」
最後は「ハッピーベイビーのポーズ(アーナンダ・バーラ・アーサナ)」。
アーナンダ=幸福、バーラ=子どもという意味を持つこのポーズは、ひざを開いた仰向けの姿勢で足の裏をつかみます。
股関節やお尻の周りの緊張をほどき、血流を促す効果にも期待されるポーズです。
ハッピーベイビーのポーズのやり方
- ひざを立てた仰向けの姿勢から両ひざを胸の前に引き寄せ、手で抱える
- 両手は太ももの裏、脚を肩幅程度に開く
- 手で足の外側(小指側)をつかむ
- すねが床に対して90度になるくらいの位置で足幅をやや広げる~呼吸を5回
ポイント
- 背中・腰はリラックスして床につけ、骨盤を平らにする
- 足の裏をつかむのがツラかったら、手は太ももの裏でもよい
股関節を柔らかくするヨガポーズを日々継続すれば効果が出ます
今回は股関節の柔軟性を高めるヨガのポーズを紹介しました。
柔軟性は日々継続することで少しずつ高まってくるので、習慣化することをオススメします。
ほかにも股関節周辺にアプローチするポーズはまだまだありますので、好みでアレンジしてももちろんOK。
左右開脚のストレッチをするのであれば少しずつ幅を広げるようにして、最低でも90秒以上伸ばしてあげること。筋膜が伸張されてきます。
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ただし、どのポーズやストレッチも身体の様子を観察しながら無理のない範囲で行いましょう。