そういった栄養不足は、必要なエネルギーや栄養素の正しい知識をもっていないから起こるもの。
ご自身のカラダはもちろん、お腹の赤ちゃんまでしっかりと栄養が行き渡るように妊娠初期の食事について確認しておきましょう。
妊娠初期の食事が赤ちゃんに与える影響
妊娠初期は、個人差はあるものの吐き気や嘔吐、食欲不振といった”つわり”の症状が出てきますよね。
つわりのときに食欲がでない人もいますが、しっかりと栄養がとれないと赤ちゃんにも栄養が行き渡らなくなってしまいます。
妊娠期の不十分な栄養が生まれてくる子どもに与える影響
- 知能の発達の阻害
- 身体発育の低下
- 情緒不安定
- 注意力散漫
妊娠期の中でも妊娠初期は赤ちゃんのカラダを形成する期間でもあるため、栄養素をバランスよくとることが発育にも欠かせないといえるでしょう。
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妊娠初期に必要な3つの栄養素とは?
バランスよく食べることが大切と伝えましたが、厚生労働省からも食事摂取基準という各栄養素の推奨量を示したものがあります。
妊娠初期に必要な栄養素(1日あたり量)
- エネルギー:+50kcal
- 葉酸;+240μg
- 鉄:+2.5mg
これが全てではないですが、特に必要となる栄養素を示しました。
プラスと表記してますが、妊娠初期では通常よりも毎日これくらいはプラスして欲しいなという量です。
エネルギー、葉酸、鉄。
この3つが妊娠初期に特にとってほしい栄養素です。
妊娠初期に必要なエネルギーとは?
妊娠しているときの食事は、自分の栄養だけのためでなく、赤ちゃんの栄養も補う必要があります。
あまり太りたくないから…と食事から栄養をとらない状態でいると、胎児にも悪影響をおよぼすでしょう。
「妊娠初期では、いつものエネルギーにプラスして50kcalは多くとりましょう」といわれます。
注意してほしいのは、お菓子を食べてエネルギーを増やせばいいわけではありません。
鉄分や葉酸を補うためにも妊娠期はエネルギーを増加させる必要があるという認識が正しいです。
妊娠初期に必要な葉酸を多く含む食べ物
妊娠初期において意識的にとりたい栄養素の代表が、葉酸です。
葉酸が妊娠初期に必要な理由は、
- 葉酸不足になると、赤ちゃんの神経管閉鎖障害の発症リスクが高まること
- 母体の貧血予防
この2点が大きいです。
葉酸は、妊娠初期に必要となりますが、妊娠前(可能性や予定がある方)から補っておくことが理想でしょう。
成人女性の葉酸推奨量が1日あたり240μgですが、妊娠期はさらに240μgが必要とされます。
葉酸が多く含まれる食べ物の摂取を心がけておきましょう。
妊娠初期にとりたい葉酸が多く含まれる食べ物
- モロヘイヤ
- ブロッコリー
- ほうれん草
- 春菊
- 枝豆
- かぼちゃ
- いちご
- バナナ
葉酸は、青葉野菜や果物など普段の食事でもとることができます。
とはいえ、妊娠初期はつわりや食欲不振で食べれないことや偏りが生じてしまうこともあるため、サプリメントや栄養補助食品に頼ってもかまいません。
妊娠初期に必要な鉄分を多く含む食べ物
妊娠中は赤ちゃんを運ぶために血液量が多く必要になるため、鉄分も必須になります。
血液量の増加に対して赤血球や細胞成分が必要量に追いつかなくなると、妊娠中に貧血が起こってしまいます。
わたしが栄養指導を行った方でも、普段は貧血なんて起きたことなくても妊娠中の貧血症状が出たという方が少なくありません。
貧血は妊娠中期以降に起こることが多いので、そうならないために初期から蓄えておきましょう。
鉄分が多く含まれる食べ物
- レバー
- 赤身の肉
- 赤身の魚
- あさり
- 大豆
食べ合わせで鉄分の吸収をよくする方法なども知って、取り入れてください。
鉄分を補うポイント
- 動物性タンパク質(肉や魚)でとる。
- ビタミンCが豊富な果物と一緒にとる。
- 鉄の吸収を阻害する、コーヒーや紅茶・緑茶を食事のときは避ける。
- ひじきなどを利用して、毎日食べるようにする。
この辺りを意識してみましょう。
妊娠初期にオススメなレシピ
妊娠中は、料理するのも大変です。
今回の記事では、なるべく手軽に作れて、鉄分と葉酸が両方とも取れるレシピを紹介しましょう。
ほうれん草の納豆あえ(2人分)
<材料>
- ほうれん草:1束
- 納豆:1パック
- 納豆のたれ
- ほうれん草は、たっぷりのお湯に塩をひとつまみ加えてゆでる。
- ゆでたほうれん草は食べやすい大きさに切って、納豆に加える。
- 納豆のタレ、ねりからしなどお好みで味付けする。
ちょうどエネルギー量も50kcalほど。
いつもの一品に追加する際にご参考くださいね。
妊娠初期の食事も楽しもう
妊娠期間は、精神的にも不安定になりやすく、食事がおろそかになってしまうこともあるでしょう。
しかし、食べたものがすべて赤ちゃんにつながっていき成長にも関わってきます。
自分1人のカラダではない、ということを認識して食べ物にも気にかけていきましょう。
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