また、フローヨガをすると「痩せる」「くびれる」という噂は本当なのでしょうか?
今回の記事では、フローヨガで痩せてくびれができるメカニズム、そして簡単で効果的なフローをご紹介したいと思います。
フローヨガとは一体どんなヨガなの?
フローヨガとは、ヴィンヤサヨガとほぼ同じと捉えていただいてOKです。
どちらも「呼吸に合わせて動くヨガ」、あるいは「呼吸に導いてもらいながら動くヨガ」という特徴があります。
そもそもヨガはどんな動きであれ呼吸に合わせて行うため、すべての動作をフローで行うことが可能ですし、すべてのヨガはフローで行うべきです。
例えば、両手をバンザイして両手を体側に下げるといった簡単な動作でも、息を吸いながらゆっくりと両手をバンザイし、息を吐きながらゆっくりと両手を下げることを連続して行えば、それは「フローヨガ」と言えるのです。
スタジオで「フロー」とか「ヴィンヤサ」という名前がついていたら、どのクラスも呼吸に合わせながら流れるようにスムーズに動いていくことを目的としたクラス、と理解して良いでしょう。
→ヨガで腕痩せ!ヴィンヤサヨガでプルプル揺れない痩せた二の腕をゲットしよう
フローヨガは痩せる!くびれる!その理由は?
フローヨガで痩せる、くびれが作れる理由
なぜフローヨガで痩せたり、くびれたりするのでしょうか?
まず、痩せる理由はフローヨガを行うことで代謝量が倍以上になるからです。
そして、くびれる理由は「くびれ」が息を吐ききった時にできるものだからです。
みなさん、試しに現在の呼吸をちょっと観察してみてください。
無意識に生きるために行っている普段の呼吸は、鼻や肩のあたりでちょっと呼吸をしている程度のものではないかと思います。
この「日常の呼吸」では、肺や肺の周りの筋肉はほとんど動いていませんし、あばらの骨も動いていないはずです。
呼吸の量も少なく、代謝量が変化するほどの呼吸ではないのです。
ヨガの大きな呼吸で代謝量をアップする
では、ヨガでいう「大きな呼吸」と「日常の呼吸」がどれくらい違うか観察してみましょう。
両手で胸の下のあばらの骨を左右からつかみ、この状態のまま鼻からゆっくり息を吸ってみます。
すると、つかんでいる部分が左右前後に大きく広がるのが感じられるはずです。
これが無意識の呼吸とは違う「意識した大きな呼吸」の第一歩になります。
次に、その手の形のまま鼻からゆっくり息を吐いていくと、手でつかんでいるあばらのあたりがぐっと締まっていくのが感じられるはずで、締まっていく時こそ体がもっともくびれた状態になります。
もちろん、呼吸の長さや大きさも先ほどの「日常の呼吸」のときと比べて数倍大きくなっています。
この差が代謝UPの量になりますので、代謝が上がることで痩せやすくなり、さらに息を吐き切ることでくびれがくっきりできてくるのです。
ヨガのバンダを意識すればもっとくびれる
あばらの骨を左右からつかみ、大きく息を吸ったり吐いたりする呼吸でも代謝を上げてくびれを作ることができますが、さらに効果的な方法がヨガの「バンダ」の意識です。
息を吐くときに会陰のあたりからお腹を引き締めて胸の真ん中あたりまで内臓を持ち上げるように吐き上げていくと、お腹がえぐれるように凹み、あばらの骨がさらに締まっていくのが感じられるはずです。
ヨガでは会陰のあたりを「ムーラバンダ」、下腹部のあたりを「ウディヤナバンダ」と言いますが、息を吐くときにムーラバンダとウディヤナバンダを引き締めながら引き上げていくと、胸の真ん中あたりまで内臓が締め上がり、あばらのところにもっともくびれができた状態を作ることができます。
そして、少し息が止まる時間があり、自然に息を吸っていくと、また手で触っているあばらの部分がさらに大きく左右前後に広がっていきます。
これは内臓マッサージの効果もあるので、さらに代謝を上げる呼吸法になります。
フローヨガは「大きな呼吸」やバンダの意識でポーズを行うこと
上述した呼吸法を行いながら2つ以上のポーズを連続させていくことをフローヨガと言います。
もっとも有名なフローヨガは、やはり「太陽礼拝」でしょう。
一方で、太陽礼拝をしているのにくびれていない、痩せない、という人は、ただ息を吸って吐くだけでなく、肺の下まで吸って広げ、吐ききって締め上げることを実践しなければ効果が得られません。
大きな呼吸を疎かにしたままですと、柔軟性がアップしたり、姿勢が矯正されたり、リラクゼーション、疲労回復などの効果が得られても、くびれたり痩せるという効果は得られない人も案外多いのです。
しかし、これができれば「痩せ体質」に体質を改善することも可能です。
ちなみに、太陽礼拝は12のポーズから成り立ちますので、この動作を全て「呼吸とバンダ」を忘れずに時間をかけて取り組んでみてください。
お腹を引き締めて、くびれを作るフローヨガ
まず最初に紹介するのが、プランクポーズからコブラのポーズに流れるくびれフローヨガ。
プランクポーズは、体幹を鍛えるトレーニングとしても有名ですよね。
コルセットの役割を果たしているインナーマッスルを鍛えることで、お腹をもっと細くしてくびれを作れます。
コブラのポーズでは、肩甲骨を寄せて背中を反らせていきます。
ぽっこりおなかの原因になる猫背を改善していきましょう。
くびれフローヨガ①:プランクポーズ
プランクポーズのやり方
- 両手を肩幅に広げ、手のひらを床につく。
- 両足は腰幅に広げ、つま先を床につき体を支える。
- 体がまっすぐになるように一直線に保つ。
- 3~5呼吸キープ。
ポイント
腰が落ちないように、オナカに力をいれてみましょう。
強く息を吐くことで、インナーマッスルが働き、ポーズが安定します。
背中が落ちないよう、手で強く床を押しましょう。
→ヨガのプランクポーズとは?7つの効果と正しいやり方を徹底解説
くびれフローヨガ②:コブラのポーズ
コブラのポーズのやり方
- プランクポーズから、腕を曲げてゆっくり床までカラダをおろす。
- ワキを締めて、両手の平を胸の横につける。
- 両手で床を押して、胸を開く。
- 上半身を軽く反らせて、肩甲骨を寄せた状態で3~5呼吸キープ。
ポイント
肩に力が入り上がってしまわないよう、肩と耳を離すようなイメージで行いましょう。
気持ちよく呼吸を続け、背中全体をほぐしてみてください。
→コブラのポーズとは?得られる驚きの効果!正しいやり方を徹底解説
くびれフローヨガ上級者編:チャトランガダンダーサナ
余裕がある方は、プランクポーズとコブラのポーズの間にチャトランガダンダーサナというポーズを入れてみましょう。
二の腕の外側の筋肉、胸の筋肉を使う、腕立て伏せにも似たポーズです。
くびれを作るのはもちろんのこと、二の腕を引き締め、垂れたバストを引き上げていきます。
難しい場合は、両ヒザを床について行いましょう。
チャトランガダンダーサナのやり方
- プランクポーズから息を吐きながら、ヒジを曲げてカラダをおろす。
- ヒジが90度になったところで少しだけホールド。
- ゆっくりカラダを床までおろす。
ポイント
ワキを締めて、ヒジが外側に逃げないようにしましょう。
カラダが腕より下に落ちないようにキープしてみてください。お腹にもぐっと力を入れるとポーズが保ちやすくなります。
→お腹痩せダイエットにオススメなおうちヨガ!即効でぽっこりお腹をへこますヨガポーズ3選
お尻を引き締めてくびれを作るフローヨガ
くびれを作る最に重要となるもう一つの要素は、ずばりお尻です。
どんなにウエストを引き締めても、お尻がたれているとなかなかくびれが出ません。
ヒップアップを叶えるヨガポーズでお尻を引き締めて、くびれを作りましょう。
まずはダウンドッグを行い、そこから足を上げていき、お尻の筋肉を効果的に働かせていきます。
くびれフローヨガ①:ダウンドッグ
やり方
- 四つん這いになる。手は肩幅より少し広く、足は腰幅程度に楽に開く。
- 両足のつま先を立て、手の平で床を押してお尻を天井にむけて持ち上げる。
- 頭を下にし、膝を伸ばす。
- カラダが三角形になるようにして3~5呼吸キープ。
ポイント
かかとは浮いてもOKです。
→ヨガのダウンドッグとは?5つの効果と正しいやり方を徹底解説
くびれフローヨガ②:足上げ
足上げのやり方
- ダウンドックのポーズから両足の幅を少し狭める。
- 右足を後ろにまっすぐ蹴り上げる。
- 3~5呼吸キープ。
- そのまま、骨盤の正面を横の壁に向けるようにして、足をさらに高く持ち上げる。
- お尻の筋肉が刺激されているのを感じながら3~5呼吸キープ。
- ゆっくり足を床におろし、反対側も同様に行う。
ポイント
足を上げる位置は低くてかまいません。
骨盤の正面を横の壁に向けることで骨盤を開き、より高い効果が見込めます。
→ヒップアップに効果的なヨガポーズ3選!ヨガはお尻の引き締めにも期待大!
フローヨガを習得して痩せ体質・くびれを作ろう!
くびれを作ることだけが目的であるならば、最初に紹介した「腕の上下運動」だけでもしっかり行えば効果が出てきます。
逆に、長くヨガをしているのに痩せない・くびれができないという人は、「呼吸法」にまだまだ改善の余地があるということ。
ポーズや動きに夢中になりすぎて呼吸をおろそかにしている可能性があるので、まずは呼吸だけを練習したり、簡単な動作に呼吸を合わせる練習をしてから太陽礼拝などに取り込むと、どんなヨガでも自然にくびれを作れるようになり、太らない体を維持するヨガに変わっていきます。