そこで今回は、ヨガ講師である筆者が、お尻と太もも痩せを目指す方におすすめのヨガポーズをご紹介していきます。
お尻と太ももが太くなる原因を知り、ダイエットをしてもなかなか痩せない下半身に効果的にアプローチしていきましょう。
お尻と太ももが痩せない理由と改善策
大きなお尻に迫力のある太もも。
脂肪がそれほどないのにも関わらず、太い下半身になってしまう原因は一体どこにあるのかを知っていきましょう。
反り腰になっている
下半身太りの大きな原因の一つとして、反り腰が挙げられます。
腰を反りお尻を突き出した姿勢は、お尻の筋肉が全く使われていない状態。
さらに内股になりやすいので、太ももの外側の筋肉が緊張して張りだし、太くなる傾向があります。
腰を前に突き出した反り腰の場合は、太ももの前側の筋肉が張り出してたくましい脚になります。
下半身太りでお悩みの方は、まず自分が反り腰でないかチェックしてみてください。
ハムストリングスの衰え
太ももにはさまざまな筋肉がありますが、特に注目して欲しいのが太ももの裏にあるハムストリングスです。
ハムストリングスは、お尻にある大殿筋の下にくっつくようにして存在しているので、衰えてしまうとお尻がたるんでしまう原因に。
ハムストリングを鍛えることで、太ももはもちろん、お尻もぎゅっと引き締まり、スリムな印象になります。
日常生活ではあまり使われることがなく、衰えやすい筋肉なので、ヨガポーズなどで刺激してあげることが大切です。
内転筋の衰え
内ももに存在する内転筋の衰えも、太ももが太くなり、お尻が大きくなる原因になっています。
内もものお肉がたるんで太ももが太くなるだけでなく、重心が外側にずれてしまうので、太ももの外側が張り出し迫力のある印象になってしまいます。
さらに、内転筋が衰えるとお尻にある大殿筋が固くなります。
そのせいでお尻が大きくなっているケースもあります。
楽に座ると脚が開いてしまうのは、内転筋が衰えている証拠です。
太ももの間に隙間がある美脚の持ち主は決まって内転筋が強く、両膝をぴたっとつけて座り続けるのも容易です。
内転筋を鍛えることで、下半身全体が美しくなります。
内転筋はお腹のインナーマッスルや骨盤底筋と連動しているので、そこからアプローチしていくと効果的です。
大殿筋が硬くなっている
先ほど触れたように、お尻の筋肉が硬くなっているとお尻が大きくなりやすくなります。
それだけでなく、骨盤や股関節の可動域に制限がでてきてしまうことで、下半身全体が太くなる原因になります。
それではダイエットをしても、お尻痩せはできません。
お尻を触るとガチガチになっている方、お尻が冷えている方、デスクワークの時間が長い方は、大殿筋が硬くなっています。
お尻と太もも痩せに効くヨガポーズ8選
以上の原因をふまえて、お尻と太もも痩せに効くヨガポーズをご紹介していきます。
ぜひご紹介する順番の流れで行ってみてください。
足の親指を掴むポーズ
ヨガフローの最初に用いられることの多い、ハムストリングスのストレッチ&強化になるヨガポーズです。
手で足の親指を掴んで引き寄せるヨガポーズですが、ここでは軽減バージョンとして、細長いタオルを足の裏にかけて行う方法をご紹介します。
無理をせず、ハムストリングスが伸びているのを感じられればOKです。
「足の親指を掴むポーズ」やり方
- 両膝を立てて仰向けで寝ます
- 右足の裏にタオルをひっかけ、太ももが胸につくように、息を吐きながら軽く引っ張ります(始めは、膝は曲げたままでOKです)
- ゆっくりタオルを外し、足を元の位置に戻します。
- 反対側も同様に行います。3回程繰り返しましょう。
橋のポーズ
大殿筋を効果的に刺激するヨガポーズです。
お尻の穴をきゅっと締める感覚で、下っ腹に力を入れて行いましょう。
内転筋と深く関わりのある骨盤底筋の強化にも良いポーズです。
「橋のポーズ」やり方
- 両足を肩幅程度に開き、両膝を立てて仰向けで寝ます
- 背中全体を床にしっかりつけ(お腹に軽く力を入れて、腰が浮かないように)、両手は手のひらを下にして体側に置きます
- 息を長く吐きながら、腰を床から浮かし、肩から膝までを一直線にします
- 膝が外側に開かないように注意しながら、3~5呼吸キープします
- ゆっくり腰を床まで戻します。3回程繰り返しましょう
ガス抜きのポーズ
腰を丸めて、骨盤を後傾させることで反り腰の改善にアプローチしていきます。
その名の通り、腸にガスが溜まっているときや便秘気味のときにもおすすめのヨガポーズです。
リラックスして行いましょう。
「ガス抜きのポーズ」やり方
- 仰向けで寝ます
- 両ひざを曲げ、両手で胸の前で抱えます
- 腰が軽く丸まっている状態で3~5呼吸キープします
- 両手をほどき、ゆっくりと楽な姿勢に戻ります
→ヨガのガス抜きのポーズとは?5つの効果と正しいやり方をご紹介
キャット&カウ
反り腰改善に効果的なヨガポーズです。
骨盤を前後に傾ける動きで、真っすぐになる位置を探っていきましょう。
普段から反り腰が強い方は、最初の四つん這いのポーズで腰が反ってしまうので要注意。
お腹に軽く力を入れて背中を平らな状態にして始めましょう。
鏡を見ながら行うと分かりやすいのでおすすめです。
「キャット&カウ」やり方
- 四つん這いになります。腕は肩幅、足は腰幅程度に開きます
- 息を吸いながら腰を軽く反らせ、お尻をつきだします。目線は斜め前へ
- 息を吐きながら背中~お腹をぐっと丸め、目線をお腹へ向けます
- 骨盤の動きを意識しながら、5回程ゆっくり行います
ダウンドッグ
ハムストリングのストレッチ、大殿筋の強化、反り腰の改善など、全身の筋肉の調整に良いとされるヨガポーズです。
マスターするまでには時間がかかりますが、できるようになると気軽に全身のストレッチができます。
少しずつ心地の良いやり方を見つけてみてください。
ハムストリングスに痛みやしびれを感じる場合は、膝を曲げたまま行いましょう。
「ダウンドッグ」やり方
- 四つん這いの姿勢から、両足のつま先を立てます
- 手で強く床を押し、腰を斜め上の後方へ持ち上げます。
- 背中ができるだけ真っすぐになるように、腰を高くつきあげます
- 首の力を抜き頭を下げた状態で、3~5呼吸キープ
- ゆっくり元の姿勢に戻ります(もしくは次のポーズに移行します)
→ヨガのダウンドッグとは?5つの効果と正しいやり方を徹底解説
三日月のポーズ(ローランジ)
股関節、大殿筋のストレッチになるヨガポーズです。
ここでも反り腰にならないように、お腹に軽く力を入れて体幹を安定させることが鍵となります。
意識しながら行いましょう。
「三日月のポーズ」やり方
- ダウンドッグから始めます
- 息を吐きながら右足を真っすぐ前へ踏み出し、両手の間に下ろします
- 目線を前に向け、上体を起こし、軽く胸を張ります。左足の膝~足の甲までを床につけます
- 息を吸いながら、両手を回し上げ耳の横まで持ち上げます
- 息を吐きながら右足に体重をのせてストレッチ。上体は前に傾かないようにお腹に力をいれます
- 3呼吸程キープしたら、両手を床に下ろします
- ゆっくり元の姿勢に戻り、反対側も同様に行います(もしくは次のポーズに移行します)
→ヨガの三日月のポーズとは?5つの効果と正しいやり方を徹底解説
半分の猿王のポーズ
ハムストリングスのストレッチができるヨガポーズです。
三日月のポーズ(ローランジ)からの流れで行うことをおすすめします。
柔軟性に自信がない方は、くれぐれも無理をしないようにしてください。
「半分の猿王のポーズ」やり方
- ローランジ(右足が前の状態)から始めます
- 息を吐きながら両手を床に下ろします
- 重心をやや後方に移行し、左足の膝が立つようにします
- 重心をさらに後方に移行していき、右足の膝を真っすぐにし、ハムストリングスを伸ばします
- ゆっくりローランジに戻り、反対側も同様に行います(もしくは次のポーズに移行します)
板のポーズ(プランク)
インナーマッスルを鍛えお腹を凹ませることのできる板のポーズは、内転筋の強化にも役立ちます。
脚を閉じて座るときに必要になってくるのが、体幹部のインナーマッスルだからです。
板のポーズは正しいポジションで行わないと効果がありませんので、ぜひ慣れるまでは鏡を見ながら行ってみてください。
まずはゆっくり3呼吸キープを目指しましょう。
「板のポーズ」やり方
- ローランジ、もしくはダウンドッグから始めます
- 両手の平、両足のつま先で身体を支えます。手の指は5本しっかり開き、中指を真っすぐ前方に向けます
- 肩からかかとまでが一直線になるように、腰の位置を調整します
- お腹に軽く力を入れ続けた状態で、3~5呼吸キープします
- ゆっくりダウンドッグに戻るか、腕を曲げて床まで体を下ろします
→ヨガのプランクポーズとは?7つの効果と正しいやり方を徹底解説
毎日のヨガ習慣で理想の下半身に
お尻と太もも痩せに効くヨガポーズをご紹介しました。
理想的なお尻と太ももを手に入れるためには、原因を知り、改善のために正しくアプローチすることが大切です。
その上で、食事や生活習慣を整えて、身体を芯から変えていきましょう。
お尻と太もも痩せに効くヨガポーズは毎日行ってかまいませんので、ぜひ欠かさず取り入れてみてください。
ヨガで理想の自分をゲットしましょう!