ヨガのクラスにもよく登場するポーズの一つですが、苦手という人が多いようです。
ここではいますぐ試したくなる板のポーズ6のつの効果と、効果をグッと高めてくれる正しいやり方について徹底解説したいと思います。
ヨガの板のポーズとは?
日本語名の「板のポーズ」 とは、英語の「プランクポーズ(プランク=板)」から名付けられています。
サンスクリット語では「パラカーサナ」、または「クンバカアーサナ」と呼ばれます。
見た目は地味なポーズですが、やってみるとなかなかハードで、手が痛くなる、肩が痛くなる、キープするのがきついなど、さまざまな理由で苦手という人が多いポーズの一つです。
しかし、このポーズはよく見ていただければわかる通り、真っ直ぐに立っている時とさほど違いのない形であり、ポーズをとってみてあちこちに違和感や痛みを感じる場合は、普段の姿勢や体の使い方に問題があるというアラートの役割も担ってくれる優秀ポーズなのです。
板のポーズが難しい、上手にできないのはなぜ?
例えば、板のポーズで手首が痛くなる人は、お腹の力が全て抜けていて、手首や手のひらだけで全体重を支えようとしていることがほとんど。
お腹の力を抜いてこのポーズを取ってしまうと、全体重が手首にかかるので手首が痛くなって当然です。
そして、日頃からお腹の力を抜いて立っていることの表れでもあり、それは日頃から足首や膝、股関節に負担をかけているサインとも言えます。
肩が痛くなる人は、肩の真下に手が来ていない、首や肩に無駄な力が入っている、そもそも肩が巻き肩(内側に入っている)傾向である、といったことが原因であることが多いです。
つまり、日頃から肩こりや首こり、呼吸の浅ささに悩まされている可能性が高いでしょう。
そして、キープするのがきついという人もおそらく腰が反っているか、お腹の力が完全に抜けているか、足裏の力が抜けているサインで、これも日頃からそのような姿勢をしている可能性が高いと言えます。
板のポーズを取る前に、まずはタダアーサナ(山のポーズ、ただ真っ直ぐ立つだけの姿勢)をしっかり練習してみましょう。
タダアーサナでチェックすべきポイントは、「お腹を引き締めている」「肩が下がってリラックスしていて首が伸びている」「腰が反っていない」「足裏でしっかり床を押している」ということです。
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さらに、そのまま両手を肩の高さまで「前ならえ」をして、手首を90度顔側に曲げ、目の前にある壁を押してみてください。
手のひらは壁に押し返されるようにすると、肩が前にも後ろにも行かず、正しい場所でまるで「カチッと」肩関節にハマるように安定します。
この状態で苦しさや痛みを感じなければ、同じような要領で板のポーズを取れるはずです。
板のポーズの正しいやり方
では、さっそくマットの上でも板のポーズを練習してみましょう。
やり方
- マットの上に四つん這いになります。
ポイント
- この時、肩の真下に手のひらが来るようにし、肘を伸ばして手のひら全体でしっかり床を押し、手のひらは床から押し返されるような力を感じるようにする。
- そのまま両膝を持ち上げながら、両足を真っ直ぐ後方へ移動させ、足首、膝、鼠蹊部、おへそ、胸、顎、額が斜め一直線になる場所にセットする。
- つま先は床を押し、足の裏全体は見えない空気の壁を押すように意識すると、内腿から会陰のあたりが引き締まり、下腹部(お腹の奥の力)も入れやすくなる。
- 背中が広く斜めにまっすぐ上下に伸び、やや顎を引いて首の後ろも長く伸びているのを感じながら3〜5呼吸ゆったり続けてポーズをキープする。
ポイント
- お腹の力が抜けると綺麗な斜めのラインではなく、お尻が山型に持ち上がったり、お腹が床方向に垂れ下がって腰が落ちたりして、効果が半減するだけでなく関節に負担をかけるので、そうならないようにキープしてください。
- ポーズから出る時は、息を吐きながら、両膝をおろし、さらにお尻を踵につけて休む。
上記のように一つ一つ丁寧に順を追って行えば、ほとんどの人が苦しさや痛みを伴わずに板のポーズを行えるはずです。
正しいポジションでできると、1分程度はほとんど誰でも痛みなくキープできます。
板のポーズで得られる6つの効果
やってみるとわかる通り、板のポーズには以下のような効果があります。
- 手首の強化
- 足首の強化
- 腹筋(インナーマッスル)の強化
- 内転筋(内腿)の強化
- 骨盤底筋群(会陰のあたり)の強化
- 姿勢の矯正
骨格を正しい位置にセットしておくには筋肉に支えてもらう必要があります。
例えば、いつも猫背になってしまう人は背骨をまっすぐに支える腹筋や背筋が弱いと言えますが、板のポーズをすることでまっすぐに姿勢を保つのに必要なすべての筋肉を強化することができ、その結果として姿勢が美しく改善される効果も得られるのです。
ポーズのバリエーションも楽々できるようになる
例えば、手のひらをつける部分に肘をつけて同じようにポーズを維持してり、板のポーズのまま、片足ずつ浮かせたり、あるいは片手ずつ浮かせたりするバリエーションでポーズの強度をあげることもできます。
また、ヨガで有名な太陽礼拝というシークエンスでは、この後にゆっくりうつ伏せになりコブラのポーズに入る流れがあります。
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板のポーズがうまくできると関節のどこにも負荷をかけることなく、むしろ骨の位置がきちっとハマったような感じで数分キープできるほど楽々になります。
ぜひ、そこまで練習を続けてみてください。