一見簡単そうに見えるけれど、丁寧に行うとかなり難しく、またやればやるほど様々な効果が得られる魅力的なポーズです。
この記事ではコブラのポーズの正しいやり方と、それによって得られる10の効果についてご紹介。
コブラのポーズとは?
コブラのポーズはサンスクリット語で「ブージャンガアーサナ」と言われ、「後屈系ポーズ」に分類されます。
他の「後屈系ポーズ」と同様、基本的には胸を開き上向きにするので、リフレッシュ効果や元気の出る効果が高いポーズの代表です。
コブラのポーズで得られる代表的な10の効果!
- ストレス解消
- 疲労回復
- 背骨の強化
- 体の前面のストレッチ
- 内臓への刺激
- 肩こり解消
- 姿勢の調整
- お尻の引き締め
- 足首のストレッチ
- チャクラへの刺激
などが挙げられます。
では、具体的にポーズへの入り方を確認してみましょう。
なぜコブラのポーズでストレス解消、疲労回復、背骨の強化ができるの?
コブラのポーズは上半身を腰から頭のてっぺんまで引き上げるポーズです。
通常の背骨の状態よりも背骨は後屈状態になります。
この状態を「反っている」と感じる人も多いと思いますが、正しくは反るのではなく、体の前を伸ばし、後ろを縮めるイメージです。
「反る」と考えると腰を痛めてしまう可能性があるので、あくまでも体の前を伸ばし、後ろを縮めている「後屈」と理解してください。
後屈ポーズに共通する効果は「ストレス解消、疲労回復、背骨の強化」です。
元気がない時はどうしてもうつむきがちになり、胸が閉じるので呼吸が浅くなりますが、後屈することで胸を開き、呼吸が深くなるのです。
これによってストレスが解消され、疲労も回復します。
猫背になりがちな背骨も刺激を与えることで矯正されます。
なぜコブラのポーズで体の前面のストレッチ、内臓への刺激ができるの?
コブラのポーズをしながら背骨を反るのではなく、上に引き上げるようにしていきます。
また反らないようにお腹の奥の力は抜かず、視線を上にあげることで後屈を深めます。
すると体の前側全部が縦に伸び上がり、お腹を引き締めたまま呼吸を続けるので、内臓に呼吸の刺激がしっかり入ります。
これによって便秘が解消したり、胸の苦しさが取れたりするのです。
なぜコブラのポーズで肩こり解消、姿勢の調整ができるの?
コブラのポーズでは、鎖骨はまっすぐ真横に伸ばし、肩の位置はぐっと下げていきます。
肩こりや猫背の原因に「巻肩」があります。
肩が体の内側に入り込んでいるので、二の腕や肩甲骨が左右に伸び切って脂肪が付きやすくなったり、肩が上がった状態が続くことで肩が盛り上がってしまいます。
自分が巻き肩かどうかは、立った時に手のひらがどこにくるかでチェックできます。
手のひらが体の前にくる人は巻き方です。
肩の位置が正しい人は、鎖骨と肩が左右に開いて下がっているので、立った時に手のひらは太ももの横に沿います。
自分が巻き肩傾向にある、いつも肩こりが気になる、首の付け根から肩の上のほうにかけて盛り上がりがある、という人はコブラのポーズの時はもちろん、気がついたら肩を下げて鎖骨を左右に伸ばすように意識しましょう。
なぜコブラのポーズでお尻の引き締め、足首のストレッチができるの?
コブラのポーズで上半身を持ち上げた時に、お腹を引き締めて背骨を引き上げますが、さらにお尻をキュッとしめて内腿を寄せ、また脚もコブラのようにしっかり寄せておくと上半身がさらに持ち上がります。
多いのが、足首や足の甲全体、恥骨で床を押せない人です。
特にふくらはぎからかかとが外側に出てO脚のようになっている人は注意が必要です。
ポーズ名の通り、まるでコブラのように両脚をしっかり閉じで1本の脚にし、10本の爪、足の甲全体、足首、そして恥骨もしっかり床を押すようにする必要があります。
そうするとお尻は自然にキュッと締まるのでヒップアップになります。
さらにこのポーズのバリエーションで手のひらと足首だけでバランスをとるアップドックというポーズがありますが、このアップドックをするためには足首と足の甲でしっかり床を押す必要があります。
コブラのポーズで両足を閉じて、足の甲でしっかり床を押す練習を続けることはアップドックの練習にもつながりますし、足首をストレッチしていることになります。
足首が硬い人は股関節も硬いことが多く、平坦な場所を歩いていてもつまずいたり、捻挫したりしやすい人が多いです。
コブラのポーズをとり入れて足首も柔軟に保ちましょう。
なぜコブラのポーズでチャクラへの刺激になるの?
ヨガの世界では会陰・下腹部・鳩尾・胸の真ん中・喉・眉間・頭頂に大事なチャクラ(エネルギーのポイントのようなもの)があると考えられています。
コブラのポーズはこのチャクラの全てを整えてくれるポーズです。
コブラのポーズをして元気になったり、姿勢が整ったりするのはチャクラの調整をしている効果かもしれません。
コブラのポーズの正しいやり方を徹底解説
たくさんの効果が期待できるコブラのポーズをさっそくやってみましょう!
- マットにうつ伏せになる
- 両手を胸のやや下辺りにつく
- 息を吸いながら両手のひらでマットを強く押し、恥骨から頭のてっぺんまでをつなぐようなイメージで上半身を持ち上げる
- このときに肩を左右に長く保ち、肩の位置を下げるようにする
- 腰を反るのではなく、お尻の穴をしめて、足首、恥骨、手のひらでしっかりバランスをとり、からだの前側を伸ばしているイメージを持つ
- 息を吐きながらお尻をかかとに移動させ、両手は前方に伸ばして腰を丸めて休憩
一見簡単に見えて、奥の深いコブラのポーズ。
練習するほどにその効果に驚くはずです。
また、後屈ポーズは前屈ポーズとセットで行うことでさらに効果が高くなります。
私はコブラのポーズをした後に、長めにチャイルドポーズで前屈をするようにしています。
皆さんもコブラのポーズを深掘りしてみてくださいね。