鉄を意識的に摂取している方は、意外と少ないもの。
今回は実は多い「隠れ鉄不足」や、鉄の効率的な摂り方などについて、ご紹介します!
鉄は1日にどのくらい必要?
「鉄」は、カラダに必要なミネラルのひとつ。
ですが、体内では作られないため、外から摂取する必要があります。
日々の食生活で補えたらいいのですが、十分な鉄を摂取できている方は少なく、気がつかないうちに鉄不足になっている方が多いようです。
特に月経のある女性は、毎月鉄を失ってしまうため、鉄不足になりやすいのです。
下記の「1日あたりの鉄の摂取推奨量」をチェックしてみましょう。
- 成人男性 7.0mg~7.5mg
- 成人女性 10.5mg〜11mg(月経あり)
※月経なしの成人女性場合は、6.0mg〜6.5㎎、が摂取推奨量と言われています。
鉄10mgを食事から摂取するためには、納豆なら6〜7パック、豚レバーなら約85g、ほうれん草なら約550gと言われています。
レバニラを毎日食べる方は少ないと思いますし、ほうれん草や納豆を毎日山ほど食べる方もいないでしょう。
推奨されている量の鉄を毎日摂取するのは難しく、多くの方が鉄不足になっているのが現状なのです。
鉄欠乏性貧血とは?
鉄欠乏性貧血とは、血液の赤血球に含まれるヘモグロビンを作る材料となる「鉄」が不足してしまうことにより、起こってしまう疾患です。
鉄は人の体内では作られないため、日々の食事から摂取しなければなりません。
赤血球は、血液中の酸素を運搬するといった重要な働きをしています。
特に赤血球の中に含まれるヘモグロビンが、赤血球に酸素を取り込む役割をしているため、ヘモグロビンが少なくなってしまうと、カラダが酸素不足になり、色々な支障が出てしまうのです。
鉄欠乏性貧血の症状とは?
自覚がないだけで、多くの人がなっている可能性がある「鉄欠乏性貧血」。
鉄欠乏性貧血には、どのような症状がみられるのでしょうか?
下記をチェックして、思い当たる方は要注意が必要です。
疲れやすい
鉄によって作られるヘモグロビンは、赤血球の一部としてカラダのあちこちに酸素を運搬する、という重要な役割を持っています。
それが足りないため、常にカラダに酸素が不足し、疲れやすくなってしまいます。
→疲労回復方法としてのヨガ!疲労回復に効果的なヨガポーズ3選
息切れしやすい
鉄不足により、起こりやすい酸欠状態。
常に酸素不足のカラダは、酸素を少しでも多く取り込もうとして、呼吸をたくさんしようとしてしまいます。
それにより、呼吸が多くなり「息切れ」をしやすくなるのです。
冷え
ヘモグロビンが足りなくなると、酸素がカラダに行き渡らずに、血行不良を起こしがちになります。
すると、熱もカラダに巡らず、冷え性になってしまうのです。
→食べ物で冷え性改善!「冷え」予防におすすめの食べ物5つと食べ方を徹底解説
顔が青白い
ヘモグロビンは赤い色素を持っています。
それが減ってしまうことによって、血液の赤みが減り、皮膚の赤みもなくなり、青白くなるのです。
鉄が多い食材とは?
ここでは、鉄が多く含まれる食材を、箇条書きでご紹介します。
鉄不足を補うための、参考にしてみてくださいね。
- 豚レバー(100g)13.0mg
- 鶏レバー(100g)9.0mg
- 大豆(30g)9.4mg
- あさりの水煮(30g)5.6mg
- 小松菜(50g)1.4mg
- ほうれん草(50g)1.0mg
鉄を効率的に摂取するには?
毎日レバニラを食べたり、毎日ほうれん草ばかり食べる…というのは無理がありますよね。
なかなか十分に摂取するのが難しい「鉄」ではありますが、ポイントを押さえることで、効率的に摂取することができます。
ここでは、鉄を効率的に摂取できる3つのポイントをご紹介します。
ヘム鉄
食品に含まれる鉄には、「ヘム鉄」と呼ばれるものと、「非ヘム鉄」の2種類があります。
「ヘム鉄」は、肉や魚の赤身、卵などの動物性タンパク質に多く含まれるもので、「非ヘム鉄」と比べると、吸収率が10~30%ほど高くなります。
「非ヘム鉄」は、野菜や豆類、海藻類などに多く含まれるもので、ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂ることで吸収率が良くなります。
バランスの良い食事
鉄だけではなく、他にもタンパク質やビタミンCなども、ヘモグロビンを作るためには必要です。
つまりは、バランスの良い食事を摂ることで、効率的に鉄を摂取することができるのです。
無理なダイエットや暴飲暴食、好き嫌いの多い偏った食生活では、鉄不足はもちろん、他の栄養素も不足してしまいます。
規則正しい生活とバランスの良い食事は、鉄不足改善はもちろん、健康的なカラダ作りのためには大切なポイントです。
サプリや健康食品
規則正しく、バランスの良い食事ができたら1番いいのですが、仕事や育児などで、なかなか毎日理想的な生活を送れない場合も多いもの…。
そのような場合には、サプリメントを活用するのもオススメです。
食事で摂り切れなかった栄養素は、サプリメントや健康食品を使って意識して補充しましょう。
気が付きにくい“鉄不足”に要注意!
鉄不足は知らぬ間になっていることが多いものです。
疲れやすい、冷えやすいなどの症状が当てはまる方は、鉄不足の可能性も。
日々の生活から「鉄不足」を改善しましょう!