忙しい女性の薦めたい食事法【岡清華に聞くアーユルヴェーダ解決法#6】

この連載では、女性のみなさんのお悩みにアーユルヴェーダの観点からアドバイスしていきます。お悩み相談に乗ってくださるのは、ハワイ、カウアイ島でアーユルヴェーダを学んだ岡清華さん。単なる解決法ではなく、アーユルヴェーダの観点から「こんな視点もあるんだ」と思ってもらえると幸いです。新たな視点が増えるだけで、きっとちょっぴり心が軽くなるはず。

岡清華(おかさやか)

1993年生まれ、兵庫県出身。ファッション誌BLENDAのモデルとして活動しながら、大学在学中に管理栄養士国家資格を取得。その後、カウアイ島にてアーユルヴェーダを学ぶ中で、全米ヨガアライアンスを取得。独立後、ヨガを含む “アーユルヴェーダ” の観点から「一人一人にとっての幸福、人生の豊かさや最適な心身の状態を知り、環境を持続させること」をコンセプトに、スタジオ運営、カフェ、ウェルネス空間のプロデュース、商品開発、その他イベント、セミナーなどアーユルヴェーダに付随する各事業を進めながら、「全ての人々のより良い人生をサポートし個性が輝く状態へ導く為の母親のような存在でありたい」という想いで”MOTHER” 創業。

Instagram:@okasaya

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Q, 忙しい女性がこれだけは守るべき食事法は?

今回のお悩み
仕事に追われて日々を過ごしていると、食事がおろそかになってしまいます。3食まんべんなく食事をとるべきとはわかっていても、結局外食が多くなったり、デリバリーに頼ってしまいがちです。食生活でこれだけは守るべきということがあれば教えてください。

三食しっかり食べることが負担になっているかも

自分に合った食事をすることは、働く女性や、育児をしている女性、仕事と家事の両立が必要な女性、全員に必要です。

心を亡くす、で「忙しい」と書きますが、仕事や家事に追われる女性は、生活に気を配る心を失くしてしまうような日々を過ごしていると思います。

実は、そんな日々の中で、毎日の食事が原因でより忙しくなってしまう人もいれば、食事の摂り方が理由で忙しくなくなる人もいるのです。

では、「忙しくなくなる食事」をするには、どうすればよいのでしょうか。

まずは、根本的な考え方を変えてみていただきたいと思います。
実は、そもそも「三食満遍なく食べる」こと自体があまり体にとって良くない習慣、ひいては忙しくなってしまう原因になり得るのです。

自分の消化力に合わせて食事を変える

実際は、時間や季節、体質、体調の変化に合わせて、食事を変える必要が出てきます。

例えば、朝は排出に適した時間のため、消化力が弱く、あまり胃腸に負担がかかるようなものを食べるべきではありません。また、お昼は最も消化の力が強い時間です。

そのため、お昼にしっかりと1日のメインとなるような食事をして、夜は遅くなればなるほど消化力が落ちるので、自分が消化できる量やものだけ食べる。

今出たキーワード「消化力」を知ったうえで食事をコントロールしないと、忙しさは加速していきます。

では、消化力にそぐわない食事をしていると、なぜ忙しくなってくるのでしょう?

それは、消化に負担のかかる食事をしているせいで内臓が過度に疲労し、頭がボーっとしたり、眠気をもよおしたりして、仕事の効率が悪くなってしまっているからです。

効率の悪い家事や仕事のしわ寄せが、日頃の忙しさに繋がっていると思います。

自分が消化しやすい食べ物と量を選択できていると、食事のあとも頭が冴えていて、休憩したいなと思う暇もなく仕事に取り組めます。

さらにいえば、睡眠の質も、夜食べるものによって著しく左右されます。そのため、自分に合った食事を摂ることができれば、次の日に朝早くスッキリと目覚め、1日の仕事を朝のうちにバーっと終わらせられるかもしれません。

一方、寝起きの調子が悪いと仕事の効率が悪く、しわ寄せで食事なんか摂っている暇がない、なんてことになりますね。

忙しさを減らす食事をご紹介

それでは、より具体的に、忙しさを軽減する食事内容についてお話していきます。

まず朝の時間はあまり消化に負担のかかるものを食べるべきではありません。

忙しい女性は朝からスケジュールがパンパンで消化している時間もなければ、食べ物を作っている時間もない、ということもあると思います。

そんな場合は、温かい飲み物やスープなどの、消化に負担のかからない液状物を選択しましょう。

そうすると、お昼ぐらいにお腹が空いてくると思います。そのため、お昼ご飯はしっかりと一汁三菜などの基本的な、お米があって、タンパク質があって、お野菜もしっかりと含まれている食事をよく噛んで食べましょう。

たとえばコンビニのご飯など、添加物が入った加工食品を多く食べていると、手軽なようにみえて、実際は体に対する負担が大きく、疲れやすくなったり、集中力がなくなったりして、意外と時間を奪われます。

矛盾しているようなのですが、時間をかけることで、結果的には忙しくなくなるとメカニズムです。

ほんの30分~1時間でできるようなリゾットや、おかゆ、スープを夜の間に作って、朝は温めて食べるだけ。お昼ご飯は汁物とご飯だけ。

このようにうまく計画できれば、もっと効率的に、なおかつ食事からの体への負担を受けず、逆にエネルギーに代えられるような食事を選択できると思います。

忙しくなくなるためにも、よく噛んで

本当に忙しい時にこそ、食べ物を、ゆっくり時間をかけて、離乳食のような液体状になるまでよく噛みましょう。

噛むことが大事なのではなく、唾液と混ぜることで、食べ物の分子が分解されるからです。

消化のプロセスは口の中での咀嚼から始まっています。最初の消化のリズムを作っていくのは口からなので、内臓に任せっきりにせずに、スタート地点からしっかり唾液と混ぜることを大事にしていただきたいと思います。

夜遅い食事は、ダイエット中の方などは、バナナやヨーグルト、ゼリーなどを選びがちですが、野菜が入ったスープや、おかゆ、お米、などといった自然のままのものを取り入れましょう。

作りたてものがより良いですが、忙しい場合には1週間くらいスープを仕込んでおいて、それを小分けにして食べるのもいいと思います。

なるべく自分で作ったものなどの、安心できる食事の準備や計画をして食事を摂っていきましょう。

時間をコントロールする方法を知りましょう

相談者さんは、忙しいということなので、やるべきことがたくさんある女性なのだと思います。

しかし、そのやるべきことは、生きるための基礎の上にあるものです。つまり、その基礎、睡眠・食事・運動の時間を作っていかなければ、やるべきことの効率は下がる一方なのです。

だから、もしかすると無駄な時間と思っているかもしれないですが、睡眠・食事・運動という基本的な習慣をスケジュールの中に組み込むことが重要です。

たとえば睡眠時間を夜の11時から朝の6時と決めたら、その11時から6時は絶対的に睡眠の時間にあてましょう。

スケジュールに組み込めていれば、それに間に合わせるために、効率的に物事を進める意識が生まれるでしょう。

このように、食事もスケジュールの中に組み込んでほしいと思います。それは、食事の準備をする時間も含めてです。もっと言えば買い物をする時間もスケジュールに入れてほしいくらい・・・!

私も自由な仕事なので、いくらでも仕事をしようと思えばできる状況です。でも、そのように仕事を詰め込んだ日を、100日1000日と続けることはできません。

じゃあ、今日という1日を今後何年も続けていくと考えた時に、それを継続していくためにも食事の時間を予定に組み込む必要があると考えています。そして、仕事を振られても、もう(食事の)予定があるって言ってしまいます。

会社に勤めている方はそんなことはできないかもしれないので、仕事のあとの時間に設定するしかないかもしれないですが、是非そのくらいの気持ちで食事の時間を大切にしてほしいと思います。

自分に合った食事を考えて

女性は特に腸や子宮を冷やしてしまいやすいので、内臓から冷やさないようにしていただきたいですね。

温かい白湯を飲んだり、温かいスープや食事を摂ったりしてほしいと思います。時

間がないときには、「これだけのものを全部食べなきゃ!時間がない!」と思わず、その時間の中でゆっくり噛んで食べられる量を食べましょう。30分しか時間ないときには、30分で食べられる量を食べてくださいね。

全部食べようと思ってかきこんだとしても消化不良を起こして体は疲れてしまって、不調をきたしたらまた体が動かない時間が出てきます。

人生における食事の優先順位を上げるためにも、スケジュールベースでコントロールすることで、食からの観点でも人生をうまく進めていける人へと進化できるではないかと思いますよ!参考にしてみてくださいね。

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