そこで、ここでは誰でも簡単に「ビフォー/アフターを劇的に感じられるポーズ」をご紹介。
これらのポーズをクラスで取り入れると、生徒さんもヨガで起こる体の変化や効果を速攻で体感できるので、とても喜ばれますしリピートに繋がるはず!
ヨガのビフォー/アフターを劇的に感じられるポーズ5選
劇的に変化を感じられるポーズその① 誰でも床に手がタッチ!立位前屈
立った状態から体を前に折り曲げて、可能であれば手が床につくことを目標とする立位前屈のポーズは、柔軟性を測定する上でも利用されるポーズでヨガでは「ウッターナアーサナ」のポーズです。
このポーズは体の背面の柔軟性が失われると、取りにくくなるポーズ。
手が床に着く状態に持っていくには「体の背面が十分に伸びる=柔軟」でないと達成されません。
つまり立位前屈を成功させるには、背面が十分に解れている必要があります。
やり方
- まずはビフォーで、手が床からどれくらい離れているか、あるいは着いていてもどれくらい膝が曲がっているか、太ももの後ろが引っ張られて痛みが伴っていないかなどをチェックしてもらいましょう。
- 次に、無理のないダウンドックポーズを取ってもらい、1分ほど足踏みをしてもらいます。
- この時に、片脚ずつ、踵をつけた脚の方のお尻から踵までを息を吐いて十分にストレッチするように足踏みをするようにします。
- その後、もう一度長座前屈を行ってもらいましょう。
- この時に、息を吐きながらできれば「は〜」と声を出しながら前屈してもらうと、誰でもビフォーより深く立位前屈ができるようになっていて、ほとんどの人が床に指がタッチするはずです。
劇的に変化を感じられるポーズその② 誰でも足先にタッチ!長座前屈
「パスチモッタアーサナ」、つまり長座前屈のポーズも、立位前屈(ウッターナアーサナ)と同様に体の背面が硬いと取りづらいポーズです。
特に最初に脚を前に長く伸ばして座った時点で腰が丸くなっている人は、ほぼこのポーズを上手に取ることができません。
まずはビフォーをチェックしておきます。
やり方
- 手がどこまで伸びるか、脚の背面(特に膝裏や腿裏)がどれくらい床から離れているかをチェックしてもらいましょう。
- 次に太ももからお尻、そして腰までも十分に伸ばすために「座位で脛を抱えるポーズ」を行います。
- 胡座で座ったら、片方の脛を両腕で抱き寄せ、脛と床が平行になるようにします。できれば脛を胸にピッタリくっつけ、背筋を伸ばすと強度が上がります。
- さらに背筋を伸ばします。
- 最後は脛を左右に数回往復させ、さらに脛で円を描くように動かすと、腿裏と股関節が解れます。
このポーズを両脚行ってから、長座前屈を行いますが、その際に「息を吐きながらお腹を背中の方まで引き入れるようにして(凹ませて)」行うように誘導します。
すると、誰でもビフォーより深く長座前屈ができるようになっており、ほとんどの人が足先に手の指が届くはずです。
足先に手が届かない人は、つま先を天井に向けてもう一度トライしてみてください。
劇的に変化を感じられるポーズその③ 脚が軽くなる!三日月のポーズ
まずはビフォーとして、脚の重さをチェックする動作をしてもらいます。
例えば、立った状態で腿上げをしてもらい、それぞれの脚の重さを体感してもらうとわかりやすいでしょう。
次に四つ這いから片脚を大きく後ろに引き、上半身を床に対して垂直に起こし、できれば両手を万歳し膝を後ろにした方の脚の鼠蹊部や太ももが十分に伸びる「三日月のポーズ(アンジャネアーサナ)」を、呼吸を止めずに30秒ほど行います。
太ももや鼠蹊部の伸びを感じないと効果が得られないので、そこだけ注意して誘導してください。
終わったら、もう一度立った姿勢に戻ってもらい腿上げや足踏みをしてもらうと、三日月のポーズで伸ばした方の脚が反対より随分軽く上まで持ち上げられることが体感できるはずです。
反対の脚も同様に行い、両脚を軽くしましょう。
これは鼠蹊部の奥にある腸腰筋や、腿の前の大腿四頭筋を伸ばした効果によるものです。
この2つの筋肉がほぐれると、驚くほど脚が軽く動かせるようになるのです。
座り姿勢がない人ほど効果が感じられます。
→ヨガの三日月のポーズとは?5つの効果と正しいやり方を徹底解説
劇的に変化を感じられるポーズその④ 後屈が深くなるベガアーサナ
まずはビフォーで「コブラのポーズ」を取ってもらいましょう。
腰がどれくらい詰まる感じがするか、呼吸に苦しさはないか、胸や肩の位置などをチェックしておきます。
次に「片脚の蛙のポーズ(エーカ・パーダ・ベーカ・アーサナ)」を行います。
やり方
- うつ伏せから上半身を起こし肩の下にそれぞれの肘をつく
- 左の脛を床から浮かせる
- 右手を少し内側に向けて良いので左手を床から離し、左手をお尻方向に移動させたら腕を伸ばし曲げていた左足首をキャッチする。できれば左手の指先を肩の方に向けるとなお良い
- 骨盤を安定させたまま足の甲をお尻の外側に押し下げていき、左の太ももの前側を十分にストレッチしていく(30秒目安)、左手の指先を肩の方に向けられている人は、肩のストレッチも入っている
- 反対の脚も同様に行う
両脚行ってからもう一度コブラのポーズを取ると、驚くほどスムーズにしなやかに後屈できるようになるでしょう。
蛙のポーズを行うと、大腿四頭筋の緊張がとれて脚全体で床を押しやすくなること、肩が開いて安定して両手で床を押せるようになることなどの相乗効果で、コブラのポーズ(後屈ポーズ)がスムーズになります。
コブラのポーズだけでなく、ラクダのポーズなど他の後屈のポーズにも応用できますよ。
→ヨガのカエルのポーズとは?4つの効果と正しいやり方を徹底解説
劇的に変化を感じられるポーズその⑤ 首が回りやすくなる!ライオンのポーズ
「ライオンのポーズ(シムハーサナ)」はクラスで取りいれることがあまりないポーズかもしれませんが、このポーズはさまざまなヨガの文献に「病気を治す、バンダを強化する、表情筋を活性する、解毒を促す」などたくさんの効果があることが解説されており、実際やってみると非常に気持ちが良いポーズです。
最近はマスク生活で刺激の足りていない表情筋も、ライオンのポーズを行えば簡単に刺激することができますので、とてもおすすめです。
まずこのポーズを行う前に首を右や左に回して、可動域をチェックします。
後ろにあるものの何が見えているか、などを確認し覚えておきましょう。
チェックができたら、さっそくライオンのポーズを行います。
やり方
- 正座で座ってから右足首を上にして足首を交差し、会陰の下にだいたい踵が来るようにして座る
- 手のひらで両膝か太ももあたりをまっすぐ強く押し、指は1本1本しっかり広げる
- 鼻から息を吸う
- あっかんベーをするように舌を顎先に向かって伸ばしながら息を強く吐くと同時に喉の奥では「はー」と音を出してお腹がぺたんこになるまで息を吐き切る。同時に指先もパーっと広げて、目線は眉間の方に向けておく。まるで獅子が吠えるイメージで。これを3回行ったら、足首を組み替えて、同様に3回行う
終わったら、もう一度首を左右に回してください。
先程よりもずっとスムーズに回せて、奥のものが見えるようになっているはずです。
ライオンのポーズで首や喉の緊張を取り除き、首と繋がっている目の筋肉を刺激した効果によるものです。
ビフォー/アフターをしっかり感じてヨガを楽しもう
いかがでしたか。
このように、ビフォー/アフターを劇的に感じてもらえるポーズはたくさんあります。
効果を感じられると生徒さんもヨガを続けるモチベーションになると思うので、時々はこういった時間をクラスの中に入れてみると楽しいのではないでしょうか。