そんな食事をしながらできる、「食事瞑想」をご存じでしょうか?
今回は日常でできるマインドフルネス「食事瞑想」について、効果ややり方をご紹介します。
食事しながら瞑想ができる?食事瞑想とは
食事瞑想は、その名の通り、食事をしながら行う瞑想法です。
マインドフルネス・イーティングとも呼ばれ、スマホやテレビを見ながら“ながら食べ”するのではなく、食事だけに集中して行うマインドフルネス瞑想です。
ゆっくりと味わいながら食べることで、満腹感や幸福感を得られ、食べ過ぎを防げたり、食生活の改善につながったりする効果がみられています。
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは、瞑想のひとつであり「今この瞬間」に集中する、という瞑想法です。
現代人の生活では、過去の失敗を悔やんだり、未来のことを心配したりして、「今、この瞬間」を見逃してしまいがちです。
そのような、脳内で色々思い悩むことを一旦やめ、心を鎮めて、「今この瞬間」に集中するのが「マインドフルネス」なのです。
マインドフルネスにはさまざまな効果があることが最近の調査結果でわかっており、その一部としてストレス解消や集中力アップ、うつ症状の改善や、仕事のパフォーマンスアップなどが挙げられます。
→マインドフルネスとは?効果や簡単なやり方をヨガインストラクターがわかりやすく解説
食事瞑想で得られる嬉しい4つの効果!
食事瞑想は、日常に手軽に取り入れられるマインドフルネスのひとつです。
食事瞑想で得られる、4つの嬉しい効果をご紹介します。
ダイエット効果
食事瞑想は、効果的なダイエット法としても知られています。
食事瞑想を行うことで、暴飲暴食を防ぐことにつながり、食べる量が減少します。
ひと口ひと口味わいながら、よく噛んで食べる食事瞑想は、満腹中枢を刺激してくれます。
そのため、普段よりも少ない量で脳が満腹感を感じ、食べる量を無理なく減らせるのです。
ダイエットに失敗しがちな方は、食事瞑想を取り入れてみるのも良いかも知れません。
→食事制限不要!40代からのダイエット食事メニューとは?管理栄養士が教える健康的に痩せる食べ方
食生活の改善
普段の食生活では、意識せずになんとなく食事をしている方も多いと思います。
テレビやスマホを見ながらの食事では、何を食べているのか五感で感じることができません。
食事瞑想では食事と向き合い、味わうことで、食べることへの感覚が研ぎ澄まさせていきます。
そのため、暴飲暴食を改善できたり、自分に必要な食べ物を感じ取れたりするようになり、食生活の改善にもつながるのです。
→管理栄養士が教える痩せる食生活!痩せるための5つの食生活ルール
食べ物が美味しく感じられる
食事瞑想の嬉しい効果のひとつに、「食べ物が美味しく感じる」ということが挙げられます。
食事に集中することで、普段は見逃してしまっている香りや味、食感を感じられるようになります。
普段はつい「ながら食べ」をしてしまう方も多く、食べ物に向ける感覚が半減していることも。
改めて食べ物の美味しさを感じられるようになる食事瞑想は、1回1回の食事を、さらに楽しくしてくれることでしょう。
心が落ち着く
食事瞑想を行うことで、その他の瞑想と同じく、心の安定を得ることが可能です。
ゆっくりした食事は満足感・幸福感を与えてくれるので、心が落ち着く効果があります。
食事瞑想に挑戦!5つのステップで行うやり方
では、ご自分で食事瞑想に挑戦してみましょう。
食事を用意したら、まずは深呼吸をして落ち着いてから、始めてみましょう。
ステップ1「見る」
まず最初に、これから食べる物を観察しましょう。
色や質感を観察し、パンやクッキーなど、手に乗せられる食材の場合、乗せてみましょう。
感触や重さなどを感じてみてください。
お箸やフォークを使う場合も、お箸で持った感じやフォークを刺す感触などを確かめてみてください。
ステップ2「嗅ぐ」
続いて食材の香りを嗅いでみます。
どんな香りがするのか、その香りを嗅いで、どのような気持ちになるのか観察しましょう。
口の中に唾液が出てくるなどの、カラダの変化も感じてみます。
ステップ3「口に入れる」
次は口に入れてみます。
すぐに噛まずに、まずは舌の上の感覚を味わってみましょう。
冷たい、暖かいなどの温度感や、ザラザラ、つるつる、ふわふわなどの舌の感覚も感じてみてください。
食べ物によっては、口に入れただけでじわっと味も感じられるでしょう。
ステップ4「噛む」
食材を噛んでみましょう。
噛んだときの食感や、噛むにつれて変化する味わいや食感を感じてみてください。
その食べ物が美味しいのか、そうではないのか、自分の気持ちも観察してみましょう。
ステップ5「飲み込む」
最後は飲み込みます。
この時の食材が喉を通る感覚にも、注目してみましょう。
食事瞑想は少しずつでもOK
食事瞑想は最初から食べ終わるまで、すべてを行う必要はありません。
かなり長い時間が必要になりますし、あまり長い時間が必要になる瞑想は、行うハードルを上げてしまいます。
例えば、最初のひと口だけ、もしくは数口だけでも良いのです。
それだけでも、面白い発見や新鮮な気づきがあることでしょう。
食事瞑想で日常にマインドフルネスを
食事瞑想は、とても手軽なマインドフルネスのひとつです。
ひと口でもいいので試してみると、何か発見があるかも知れませんよ。
ぜひ、今日の食事のひと口目に、試してみてはいかがでしょうか?