海外では、お豆腐はビーガンフードとしても有名なようです。
今回は、そんなお豆腐の種類や栄養素などについて、今一度改めて見直してみたいと思います。
豆腐は海外で人気のビーガンフード?
日本を代表する伝統的な健康食品のひとつであるお豆腐。
実はアメリカなどの海外でも「TOFU」として人気の食材なのです。
特に、動物由来の食品を摂らない食生活を送る、ビーガンの方にとっては「TOFU」は大切なタンパク質源のひとつ。
お豆腐は、肉や卵、チーズなどの素材の代わりとして調理されることも多く、海外では、日本では見ないような、バラエティに富んだ豆腐の使い方をしています。
ビーガンとは
日本ではまだあまり馴染みのない「ビーガン」。
「ベジタリアン」は魚や肉を食べない食生活を送る、菜食主義者のことを言いますが、「ビーガン」はそれに加えて、卵や乳製品、ハチミツなどの、動物性食品をいっさい口にしない「完全菜食主義者」のことを言います。
また、食生活だけにとどまらず、革製品や羽毛などの動物由来のものを避け、動物や環境に優しいライフスタイルを送る人たちのことを「エシカル・ヴィーガン」と呼びます。
完全菜食主義者であるビーガンは、タンパク質不足に気をつけなければなりません。
タンパク質が多く含まれる、肉や魚、卵などの食材を食べないビーガンにとっては、お豆腐は重要なタンパク質の補給源なのです。
豆腐の種類と違いについて
お豆腐とひと言に言っても、いろいろな種類がありますよね。
今回は、その中でも特にメジャーである「絹ごし豆腐」「木綿豆腐」「高野豆腐」の違いについてご紹介します。
絹ごし豆腐
なめらかな食感やつるっとした喉越しが特徴的な「絹ごし豆腐」。
作り方の工程は、濃い豆乳に凝固剤を加え、それを固めるというものです。
木綿豆腐よりも水分を含んでいるため、同じ量を比べたときに、絹ごし豆腐の方がカロリーが低いという特徴があります。
木綿豆腐
絹ごし豆腐に比べると、しっかりとした食感があり、表面が凹凸しているのが「木綿豆腐」です。
木綿豆腐の作り方は、豆乳に凝固剤を入れて固めた後に一度崩し、上澄みを取ったものを型に入れ、圧力をかけて水分を落とし、再び固めるという方法です。
固める際に使う型には、ふきんが敷かれており、木綿豆腐の表面が凸凹しているのは、ふきんの跡が残るためになります。
水分を絞られているので、絹ごし豆腐よりも栄養が凝縮されており、豆乳の味わいが濃いのが特徴です。
高野豆腐
「高野豆腐」は、別名「凍り豆腐」と呼ばれます。
豆腐を凍らせて、低温熟成させた後に乾燥させるという工程で作られます。
乾燥しているものを水で戻し、焼いたり煮込んだりして調理します。
生のお豆腐と同じ量を比較すると、高野豆腐には、より多くの栄養が含まれています。
保存食なので、好きな時に使えて便利な食材です。
豆腐の栄養素5つ
お豆腐には、ビーガンにとって重要なタンパク質はもちろんのこと、そのほかにもさまざまなカラダに良い栄養素が含まれています。
ここでは、その中から主な栄養素を5つご紹介します。
タンパク質
お豆腐には植物性の「タンパク質」が豊富に含まれています。
お豆腐の元である大豆は、タンパク質の含有量が高い上に、バランスよくアミノ酸が含まれています。
タンパク質をお豆腐から補給したい場合には、絹ごし豆腐よりも、木綿豆腐や高野豆腐がオススメです。
カルシウム
骨や歯を作るのに必要なミネラルである「カルシウム」も、お豆腐に含まれる栄養素のひとつです。
カルシウムは骨に良いだけではなく、イライラを抑えるなど、ストレスの緩和にも効果がみられます。
イソフラボン
大豆といえば「イソフラボン」ですよね。
イソフラボンは、ポリフェノールの一種で、女性ホルモンに似た作用することから、多くの女性から関心を集める栄養素です。
美肌作りや、骨粗しょう症の予防、更年期障害にも効果が期待できます。
レシチン
「レシチン」は記憶力を高め、脳を活性化させてくれる栄養素です。
また、レシチンには血管内の余分なコレステロールや脂肪を溶かす働きもあるため、動脈硬化や脂肪肝などにも効果が期待できます。
サポニン
高野豆腐に特に多く含まれる栄養素の「サポニン」。
抗酸化作用があり、脂肪の酸化や蓄積を防いでくれます。
生活習慣病予防に効果が期待できます。
豆腐の適切な摂取量は?
お豆腐を食べ過ぎても、そこまで健康に大きな害を及ぼすことはないでしょう。
しかしながら、お豆腐を過剰に摂取してしまうことは、栄養素の偏りにつながります。
お豆腐がカラダに良いとは言え、それだけを食べれば良いのではなく、他の栄養素とのバランスを見ながら摂取する必要があります。
1日あたり1/2〜⅓丁程度を目安に、摂取しましょう。
理想的なビーガンフード、お豆腐を食べてヘルシーに!
お豆腐は、何気なく口にしている身近な食品ですが、いろいろな栄養素が詰まっているんですね!
海外でのビーガンのお豆腐レシピを、逆輸入して試してみても、新発見があるかも知れませんね。