そんな自律神経ですが、食べ物の内容によって変わる血糖値の影響を受けるってご存知でしたか。
毎日、健康で快適に過ごすためにも自律神経を整える食べ物を管理栄養士であるわたしがご紹介していきます。
自律神経と食べ物は関係がある?
わたしが内科で勤務していた際、自律神経が乱れてカラダの不調があらわれたという患者さんとお会いする機会が多かったです。
自律神経の乱れによって見られる症状例
- やる気がでない
- 朝起きづらい
- 寝つきが悪い
- 気分が沈む
- だるくてカラダが動かない
- 体重の増減が激しい
そして、食事とカラダについて話をしていると自律神経には血糖値が関係していることにたどり着きました。
結論からいうと、自律神経の乱れを防ぐためには血糖値が乱高下させないようにしましょう。
自律神経で血糖値を調整するためにできることは、血糖値の上昇を抑える食べ物を取り入れることが大事です。
「自律神経を整えるには高血糖状態も低血糖状態もどちらも避けたい状況なのに、低血糖は気にしなくていいの?」と思いますが、通常は低血糖になることはありません。
低血糖を招く原因
- 自律神経が乱れている
- 高血糖の反動
この2つが原因と考えられるので、食べ物を選ぶ上で低血糖について悩む必要はありません。
血糖値に関して自律神経が与える影響を確認したい方はコチラ。
血糖値と聞くと、まず糖尿病が思い浮かびますよね。 しかし、健康な方であっても血糖値の変動はひとごとではありません。 疾患のある方だけが問題あるわけでなく、血糖値の乱れを引き起こすグルコーススパイクは自律神経の乱れに関係します。 […]
食べ物のなかでも炭水化物は自律神経を乱れさせる?
血糖値と食べ物は、密接な関係があります。
皆さんもご存知だと思いますが、血糖値を上昇させてしまう食べ物といえば”炭水化物”ですよね。
高血糖の状態になる糖尿病の食事療法も、炭水化物を取り過ぎないように注意する方法がとられています。
血糖値が大きく上昇すると、もとに戻そうと自律神経が働き自律神経の乱れに。
炭水化物を大量に摂りすぎないことが大切ですね。
ただ、全く炭水化物を食べなければいいというわけでもありません。
糖質は血糖値を上昇させますが、食物繊維は血糖値の上昇を抑えてくれます。
自律神経を整えるうえで大事なのは、どんな炭水化物をとるかなのです。
自律神経を乱さない食べ物は”GI値”が低い
自律神経と血糖値の観点から、取り入れたいGI値が低い食べ物です。
グリセミック・インデックスの略語。
食べ物がカラダの中で糖に変わり、血糖値が上昇するスピードを現したもの。
食べると血糖値が上がりやすいもの⇒GI値が高い。
食べると血糖値はゆるやかに上がる(もしくは上がりにくい)もの⇒GI値が低い。
つまり、GI値とは血糖値の上昇速度をあらわしています。
GI値の低いものを選ぶことが、自律神経によい食材を選ぶポイントです。
自律神経を乱さないのにオススメな食べ物4選
では、GI値の観点から自律神経を整えるために、とりいれたい食べ物を紹介しましょう。
「これを食べると自律神経が整う」というよりも、自律神経を乱すことにならないための予防、といった考え方のほうがいいかもしれませんね。
玄米
まずは主食から。
日本人はごはんが主流だと思うので、ごはんを例にします。
白米と玄米のGI値
白米(GI値:84)
玄米(GI値:55)
主食でお話すると、精製されていないもの。
というと難しいと思いますが、とても簡単に伝えると”茶色いもの食べ物”です。
パンでも、玄米パンやライ麦パンがいいですね。
麺類は、うどんよりもそばを食べる方がGI値が低くなります。
寒天
食べ物の中でもGI値が特に低いのが、寒天(GI値:12)です。
寒天は食物繊維も豊富であり、血糖値の上昇も抑えてくれます。
整腸作用やお腹を満たしてくれるはたらきがあるため、健康にもよい食べ物です。
小腹が空いたときなど、寒天スープを利用してみるのもいいですね。
みかん
果物は果糖が入っており、血糖値をあげるイメージがありますが、果物でも選び方によってはGI値が異なってきます。
果物の中で低いものが、みかん(GI値:33)。
これに対して、バナナ(GI値:55)スイカ(GI値:60)と果物は種類によっても差が大きいです。
ただし、同じ果物でもドライフルーツや缶詰は、血糖値は上昇しやすいので注意が必要です。
高カカオチョコレート
間食の低GIをみつけるのは、とても難しいですが、高カカオのチョコレートはオススメ。
ポイントは、通常のミルクチョコレートではなく高カカオです。
といっても、GI値30〜40くらいはあります。
ただ、せんべい・ドーナッツ・ケーキ・大福など一般的なおかしは、GI値が80前後もあるので比較すると低いといえるでしょう。
その他にも、ヨーグルトやゼリー、プリンはGI値が低い部類に入るかなと思いますので、検討してみてください。
自律神経のための食べ物を選択しましょう
自律神経は、カラダにとって必要な機能です。
カラダの具合が悪くなりがち…という人は、血糖値を乱高下させて乱れる原因を作らないようにGI値の低い食べ物を選びましょう。
この記事で紹介したGI値が低い食べ物
- 玄米
- 寒天
- みかん
- 高カカオチョコレート
今回紹介した食べ物で律神経を整えることで、生活の質をあげていただけましたら幸いです。