アーユルヴェーダ的な食事法! アーユルヴェーダのトリグナを意識して食事しよう

アーユルヴェーダのトリグナを意識して食事しよう
ヨガを実践していく上で、アーユルヴェーダに興味を持っている方も多いのではないでしょうか。

5000年以上前のインドで生まれた世界最古の伝統医学。世界3大医学の一つ。

皆さんの疑問を解消するため、この記事ではアーユルヴェーダが説く3つのトリグナから、アーユルヴェーダが推奨する食事法とはどんなものなのかについて分かりやすく解説していきます。

アーユルヴェーダが説く心の状態トリグナとは?

アーユルヴェーダのトリグナには3つある

具体的な食事の話をする前に、食事と心の状態が深く関係しているという考えを知る必要があるでしょう。

アーユルヴェーダでは、心の状態には3つの性質(トリグナ)があると考えています。

トリグナとは「調和がとれた状態」「激しい状態」「怠慢な状態」です。

アーユルヴェーダの心の3つの性質トリグナ

調和がとれた状態
:「サットヴァ」
激しい状態
:「ラジャス」
怠慢な状態
:「タマス」

心がサットヴァな状態であれば、物事をありのままに見ることができ、自分のするべきことも明確で、肉体的にも非常に健康。

どんな物事にもバランスよく意欲的に取り組むことができます。向上心もあるので否定的な考え方もしません。

トリグナのなかでもいつもサットヴァな心でいられたら、私たちは日々を穏やかに前向きに暮らすことができるでしょう。

ですから、アーユルヴェーダでは私たちはいつも心身が「サットヴァな状態」を目指すべき、と考えています。

トリグナはどんなふうに現れる?

アーユルヴェーダのトリグナはどんなふうに現れる

とはいえ、いつもサットヴァでいられる人はごくまれです。

ほとんどの人が「ラジャス(激動・動性)」か「タマス(怠性・無知)」のいずれかに傾いてしまうのです。

ラジャスの要素が強い人の傾向

  • 休みなく働く
  • 自分中心になる
  • 常に人と比べてしまう
  • 妬み、恨み、不満が募る
  • 感情的になる
  • 喋りすぎる
  • 動きすぎる

タマスの要素が強い人の傾向

  • 短気になる
  • 執着心が強くなり根に持つ
  • やる気がなくなる
  • 投げやりになる
  • 投げ出す
  • 眠気を強く感じる
  • 楽な方を選ぶようになる

今の自分は「ラジャス」に偏っているか、「タマス」に偏っているかを常に確認し、できるだけ長く理想の心の状態である「サットヴァ」でいられるようにバランスを取り続けることが必要です。

いつもサットヴァな状態でありたいと願っても、心がラジャスやタマスに傾いてしまう理由はさまざまです。

自分が持って生まれた気質(アーユルヴェーダではドーシャといいます)の影響もありますし、時間帯や気候、一緒にいる人など周囲の環境の影響もあります。

そして意外かもしれませんが、日々の「食事」にも私たちの心は強く影響されるとアーユルヴェーダでは教えているのです。

アーユルヴェーダでは食事にもトリグナがある?

アーユルヴェーダでは食事にも3つのトリグナがあるとする

アーユルヴェーダでは私たちが口にする食べ物にも3つのトリグナがあると考えています。

それぞれにどんな食べ物が当てはまるかをご紹介しましょう。

ラジャスな食べ物
  • 辛味
  • 酸味
  • 苦味
  • 香辛料
  • 玉ねぎ
  • コーヒー
  • 紅茶
  • 砂糖
  • チョコレート
  • 塩蔵食品
サットヴァな食べ物
  • 新鮮なフルーツ
  • 新鮮な野菜
  • 全粒の穀物類
  • 豆類
  • ナッツ類
  • 白湯
タマスな食べ物
  • アルコール
  • 脂っこいもの
  • マーガリン
  • レトルト食品
  • 鮮度が落ちた食べ物
  • 作ってから時間の経ったもの
  • 電子レンジで温めたもの

いかがでしょうか?

このように見ていくと、パッと見ただけで目の前にある食べ物のトリグナがなんとなくイメージできますよね。

普段から「ラジャス(激動・動性)」な食事をしている人は、その影響で心も「ラジャス」になりがちですし、「タマス(怠性・無知)」な食事をしている人はやはり「タマス」になりがちです。

あるいは、食事以外からの影響により心がラジャス優勢になると、ストレスやイライラ、興奮から、辛い食べ物や塩気の強い食べ物、甘いものなどを食べたい欲求が増えていきますし、タマスが優勢になれば、レトルト食品やファーストフードなどをいつも以上に食べたくなるのです。

どうでしょう?思い当たることはありませんか?

いま食べたい物を俯瞰して見てみると、今の心の状態が大体わかるのです。

アーユルヴェーダでオススメの食事とは?

アーユルヴェーダでオススメの食事はサットヴァな食べ物

アーユルヴェーダでは、サットヴァな食事が推奨されています。

サットヴァな食事とは「手作りで、できたての温かい食事」で、胃にも心にも優しく定食のようにバランスのとれた食事です。

もし今のあなたの心の状態がサットヴァであるならば、あなたが今食べたい食事もサットヴァな食事であるはずです。

そうでないなら、心を少しでもサットヴァに保つためにサットヴァな食事を選ぶべきです。

サットヴァな食事とは新鮮で刺激が少なく、心と体を調和がとれた状態=サットヴァな状態に保ってくれる食事です。

旅館の朝ごはん、精進料理、手作りの和食などをイメージすると良いでしょう。

サットヴァな食事は決して難しいものではなく、外食であっても選ぶことができますよ。

アーユルヴェーダの教えを心に止めよう

アーユルヴェーダな食事を心にとどめよう

特に理由もなくイライラする、落ち込むといった状態が続くなら、それは食事からの影響が多いのではないでしょうか。

ヨガもアーユルヴェーダもそもそもの発祥は同じで、目指すゴールも同じ「真の健康や幸福の実現」です。

ヨガでは肉体や精神のバランスを整える方法を教えてくれますが、アーユルヴェーダでは薬草学や食事療法、生活習慣を整える方法を教えてくれます。

私たちのカラダは食べ物からできていることは誰もが理解していますが、それに加え、心も食べ物によって左右されるというアーユルヴェーダやヨガの教えを、ぜひ心に留めておいてくださいね。

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