聞いたことはあるけれども、チャクラって一体何なのか、よくわからないという方は多いのではないでしょうか。
この記事では、よく分からないけれどヨガの話題にあがる「チャクラ」について、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
チャクラとは?
ヨガをしているとよく聞く「チャクラ」ですが、解剖をおこなってもレントゲンで撮影しても目で見えないので実感するのが非常に難しいですよね。
エネルギーの通り道のなかでも特に重要なポイント。
チャクラはぐるぐると回っていると考えられているから、サンスクリット語で「車輪」を意味する。
ヨガでは、カラダの中には生命エネルギーが流れるとされています。
その流れが交わるところがチャクラ。
チャクラが詰まると、重要な場所への生命エネルギーがしっかりと流れなくなり、正常に働かなくなります。
生命エネルギーが電車だとすると、チャクラは東京の新宿駅や大阪の梅田駅のような複数の路線が乗り入れている駅のようなものだと考えてください。
そんな重要な駅が使えなくなるものだと思えば、どれだけ流れに大きな影響を与えるか想像できますよね。
ヨガでは、チャクラの詰まりを解消することで健康的に過ごすことができると考えられています。
ヨガ効果を高める7つのチャクラを解説
チャクラはカラダ中に数万もあると言われていますが、一般的な「チャクラ」を意味するのは「7つのチャクラ」です。
7つのチャクラは背骨にそって並んでおり、それぞれのチャクラにあたる部分は重要な器官が存在しています。
それぞれ紹介していきますね。
第1チャクラ:ムーラダーラ・チャクラ
尾てい骨や第2の脳とも言われる腸の近くにある赤色のチャクラ。
第1チャクラがきちんと機能していると、生存のための衣食住のバランスを保ち、精神的な安定感や落ち着きをもたらすとされています。
なので、生命力がみなぎり、危険が察知する野生の勘が働くようになると言われています。
自分に自信を持てると人生が楽しくなりますし、積極的に前向きに生きようという気持ちが湧いてきますよね。
ですから、ポジティブに生きたい時に開きたいチャクラとも言えます。
逆に、第1チャクラが詰まっていると無気力になったり、不安になったりと元気がない状態になります。
第1チャクラを開きたい時のヨガポーズ
第1チャクラを開きたい時のオススメは、英雄のポーズ(戦士のポーズ)です。
さっそく行ってみましょう。
やり方
- 両足をそろえて立つ
- 左足を後ろに引く。左足のつまさきを斜め45度に開く。
- おへそを真正面に向ける。
- 両手を天井に向かってあげる。手のひらは内側に向ける。できそうなら、手のひらを合わせる。
- 胸をそらせて、目線を天井に向ける。この時、首の後ろが縮まないように気をつける。
- 深く呼吸をしながら、10秒間ほどキープする。
- ゆっくりと元に戻って、反対側も同様に行う。
→ヨガの英雄のポーズとは?英雄のポーズ1〜3の正しいやり方と効果を徹底解説
第2チャクラ:スヴァディシュターナ・チャクラ
丹田や生殖器の近くにあるオレンジ色のチャクラ。
丹田は、おへその下10センチくらいの所にあると考えて下さい。
セクシャリティや感情をつかさどり、開かれているとエネルギッシュになります。
このチャクラが開かれことで性的な魅力が輝き、精神的な強さも得られます。
恋愛に悩んでいる時に開きたいチャクラと言えます。
逆に、第2チャクラが詰まっていると自信をなくしてしまいがちに。
第2チャクラを開きたい時のヨガポーズ
第2チャクラを開きたい時のオススメは、前屈です。
さっそく行いましょう。
やり方
- 両脚を伸ばして座る。背筋をしっかり伸ばして、つまさきは天井に向ける。
- 足の親指をつかむ。この時、手のひらを天井の方に向けて逆手で、足の親指をつかもう。
- 息を吐きながら、前屈をする。ひじを床に近づけるイメージでカラダを前に倒していく。ひざが曲がらないように注意する。
- 息を吸って、カラダをあげる。
- 再び、息を吐きながら、前屈をする。
- 10秒キープして、①の姿勢に戻る。
第3チャクラ:マニプーラ・チャクラ
胃や肝臓の近くにある、黄色のチャクラ。
「消化」と深く関わっており、第3チャクラがしっかりと開かれていると食べ物の消化が良くなるだけでなく、問題もしっかりと消化できるようになり、意志力が高まると言われています。
このチャクラを開くことで、溜まりに溜まったストレスを楽にすることができます。
ストレスが溜まってイライラしている時に開きたいチャクラですね。
精神的な問題が消化できずに不満をためがちな人ほど、第3チャクラも詰まりがちになるケースが多く、うつ状態や怒りを感じやすくなるんだとか。
第3チャクラを開きたい時にオススメのヨガポーズ
第3チャクラを開きたい時には、ラクダのポーズがおすすめです。
やり方をご説明しましょう。
やり方
- 膝立ちで立ち、背筋を伸ばす
- 息を吐きながら、右手で右のかかとをつかむ。
- 息を吸って吐きながら、左手で左のかかとをつかむ。
- 息を吸って吐きながら、胸を大きくそらし、視線を天井に向ける。
- 10秒間キープして、ゆっくりと1の姿勢に戻る。
→ヨガのラクダのポーズとは?4つの効果と正しいやり方を徹底解説
第4チャクラ:アナハータ・チャクラ
心臓や肺の近くにある緑色のチャクラ。
ハートチャクラとも呼ばれ、愛情と関わりがあると言われています。
第4チャクラが開かれていると、自分よりも相手のことを考えることができるようになり、現実と理想の折り合いをつける優しさや自分を受け入れることにつながり、人間関係が改善されます。
ちょっと自己中かなと反省している方は、ぜひ第4のチャクラを開いてみてください。
第4チャクラを開きたい時にオススメのヨガポーズ
第4チャクラを開きたい時のオススメは、橋のポーズです。
やり方をご説明しましょう。
やり方
- 仰向けになり、両ひざを立てる。
- 右手で右のかかとを、左手で左のかかとをつかむ。
- 息を吐きながら、腰を持ち上げる。できるだけ高く持ち上げるように努力をする。
- 10秒キープして、ゆっくりと①に戻る。
第5チャクラ:ヴィシュッダ・チャクラ
喉の近くにある水色のチャクラ。
声を出す器官と近いこともあることから自己表現と関わりが深く、他の人とのコミュニケーションが円滑になります。
もっと上手にコミュニケーションを取れるようになりたいと考えている方に、ぜひ開いてほしいチャクラですね。
第5チャクラを開きたい時にオススメのヨガポーズ
第5チャクラを開きたい時のオススメは、魚のポーズです。
一緒にやってみましょう。
やり方
- 仰向けになる。つまさきは天井に向けておく。
- 親指を中に入れて、にぎりこぶしを作る。ひじを床につけ、腕をなるべくカラダのそばに引き寄せる。
- 息を吐きながら、ひじを押すようにして胸を持ち上げ、頭のてっぺんを床につける。
- 10秒キープして、ゆっくり戻る。
第6チャクラ:アージュニャ・チャクラ
脳、特に脳下垂体の近く「第三の目」と呼ばれる場所にあるピンク色のチャクラ。
第6チャクラは直感力や判断力をつかさどり、正常に働いていると情報を的確に処理し修正していくことができるため、冷静さや洞察力が高まります。
逆に上手く機能していないと、頭痛や不眠症、集中力の欠如につながります。
第6チャクラを開きたい時にオススメのヨガポーズ
第6のチャクラを開きたい時のオススメは、チャイルドポーズです。
では、やってみましょう。
やり方
- 正座になる。
- 正座のまま、前屈をする。なるべく、背筋をのばして、前屈をしよう。
- 目をつぶると、より効果的。ゆるやかに呼吸をしながら、30秒ほどキープする。
- ゆっくり①の姿勢に戻る。
→ヨガのチャイルドポーズとは?4つの効果と正しいやり方を徹底解説
第7チャクラ:サハスラーラ・チャクラ
頭頂にあるとされる紫色のチャクラ。
このチャクラは、7つの中でもっとも重要なチャクラです。
ほかの6つのチャクラが小窓だとしたら、第7チャクラは大きな天窓と言えるでしょう。
スピリチュアルな意識とつながっており、心の豊かさを得ることができるとされています。
第7チャクラを開きたいときには
第7のチャクラを開くことは簡単ではありません。
第1から第6までのチャクラが開いた時、はじめて第7のチャクラも開きます。
ですから、一番難しいチャクラだと言えますね。
チャクラとヨガの関係性は?
チャクラの開発はサバイバル術だった!?
チャクラは、ヨガが誕生した時からあったわけではありません。
ヨガの伝統的な教典である『ヨーガ・スートラ』では、「チャクラ」という概念や言葉は全く出てこないのです。
→ヨガの教典『ヨーガスートラ』とは?分かりやすく『ヨーガスートラ』について徹底解説
「チャクラ」が生まれたのは、一説によると極寒の地インド北部のヒマラヤで発達したヨガの一派から。
実は、ヒマラヤという特殊な環境下で凍死しないようにカラダの中で熱を発生させるサバイバル術だったのです。
チャクラの位置が現在の解剖学上における重要な器官と当てはまるのは、内観で観察力を鍛えたヨギーたちの間でできた共通認識として磨き上げられたからと言えるでしょう。
ヨガとチャクラの関係性のはじまり
ヨガが最初にチャクラについて書かれているのは、今から1000年以上も前の7~10世紀に書かれたとされる『ヨーガ・チュンダーマニ・ウパニシャッド』だと言われています。
ただ、「チャクラ」について書かれているのですが、ヨガを知っている人なら当たり前のものなのか、詳しく説明がされていませんでした。
体系的にチャクラがまとめられるようになったのは、17世紀に書かれたハタヨガの三大経典の一つ『シヴァ・サンヒター』からです。
当時のチャクラは6つだと考えられていました。
「あれ、一個足りない」と思うかもしれませんが、今から100年ほど前の1927年にイギリス人の神智学者であるリードビーターという人が、伝統的なヨガにおけるチャクラに一つ付け加えました。
こうして、「チャクラは7つ」ということが世界的に定着したのです。
チャクラを知ってヨガを深めよう
ヨガを行っていくことで、無理にチャクラを開発しなくてもエネルギーの循環を改善することで、結果的にチャクラの調子を良くすることができます。
そもそもチャクラというのは命がけで培われてきた技術体系です。
とても漠然として捉えどころがないものですが、難しく考えなくも大丈夫。
日頃からしっかりヨガを行っていれば、自然にチャクラは開き、心身ともに健やかになります。
みんなで楽しく元気にヨガを行って、チャクラを活性化させましょう!