さらに反り腰が慢性的になると、腰痛、首こり、慢性疲労などの原因にもなるデメリットだらけですが、自分では気づいていない方が多いのも事実なんです!
ダイエットをしてもぽっこりお腹が痩せない、スタイルが年々崩れてきた気がする、毎日なんとなく疲れやすいという方は、反り腰を疑ったみた方が良いかもしれませんよ。
今回は、反り腰を改善するためのヨガポーズをご紹介していきます。
反り腰とはどういう状態?自分で矯正できるの?
私たちの背骨は24個の骨が首から腰まで連なっていて、通常はゆるやかなS字状カーブを描いています。
反り腰の姿勢は、その背骨の腰椎(腰のあたり)に反りが強く出てしまい、骨盤が前に倒れている状態です。
ヨガの生徒さんや街行く人を見ていると、反り腰は特に女性に多いと感じます。
おそらく女性は背筋が発達しやすいからで、男性は腹筋もバランスよく保てている方が多いからだと思います。
反り腰の改善には、腰が反っていることを自覚することがもっとも大切です。
次に正しい姿勢とは何かを理解し、その姿勢がとれるように運動やストレッチで身体に覚えさせることです。
これだけで、反り腰はあっという間に矯正できます。
反り腰によるデメリット
反り腰になると一旦どんなデメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
自覚がない方も多いかと思いますが、実はあれもこれも…反り腰のせいかもしれません。
ぽっこりお腹になる
反り腰になると、腰の反りを強くする背中の筋肉ばかりが発達してしまうため、反対側にあるお腹の筋肉が弱くなってしまい、お腹がぽっこりと出てきてしまいます。
そもそも反り腰は背中(特に腰のあたり)とお腹の筋肉のバランスが崩れることによって起こります。
つまり、お腹の筋肉が弱くぽっこりお腹の方は反り腰になりやすく、反り腰を継続することでさらにお腹が出へしまうという悪循環に陥ってしまいます。
お尻が垂れる
反り腰は、お尻が垂れる要因にもなります。
腰を反り、お尻を突き出した姿勢では、お尻の筋肉やお尻の形に大きく関わっている太もも裏のハムストリングスという筋肉が全く使われていないからです。
代わりに太ももの前側の筋肉に負担がかかり、太ももが太くなる可能性すらあります。
反り腰を続けていると、スリムな下半身からは遠のいてしまうことに。
腰痛が起きやすくなる
反り腰は、通常ゆるやかなS字状カーブを描いている背骨の腰椎(腰のあたり)に反りが強く出ている状態です。
腰椎に負荷がかかった状態なので、腰痛に直結します。
妊娠中に腰痛が起こりやすいのは、大きなお腹を支えるために腰を反ってしまうから。
反り腰がクセになり、背筋と腹筋のバランスが崩れたままだと、重いものを持ち上げたときにぎっくり腰になることもあるので注意が必要です。
姿勢が悪くなり、倦怠感が増える
反り腰の姿勢を横から見ると、お尻が出て、腰がへこみ、胸が後ろに倒れている不思議なS字カーブを描きます。
首はずれてしまった重心のバランスを取るために、前にぐっと出てしまうことが多いです。
首が前に出てしまうストレートネック状態が続くと、血行が悪くなり、全身倦怠も強まってしまいます。
頭痛や眼精疲労の原因になることもあります。
睡眠の質が落ちる
夜寝るときなかなか姿勢が定まらない、横向きやうつ伏せが安定する、仰向けで寝るときは片脚を曲げると楽に感じるという方は、反り腰の影響かもしれません。
反り腰になると、ヨガの屍のポーズのように真上を向いて脱力した姿勢で眠ることが難しくなってしまうんです。
仰向けで寝られないせいで、寝ている間にも身体のどこかの筋肉に緊張があり、睡眠の質が低下していることもあります。
翌朝目覚めが悪い、身体が重いといった原因になっているかもしれません。
簡単にできる!反り腰チェック
デメリットの多い反り腰ですが、自覚していない方が非常に多いんです。
猫背に比べて目で分かりにくい、周囲から指摘されることの少ない姿勢だからです。
しかし、ヨガのクラスをしているとすぐに反り腰がどうかが分かります!
そのチェック方法は力を抜いて仰向けになること。それだけです。
この時、腰が大きく床から浮いていたら反り腰です。
理想はわずかに床から浮いているものの、手のひら一枚分が入る隙間がないこと。
手のひらが余裕で入ってしまったら反り腰の可能性が大です。
- 身体が沈みこまない床に、仰向けで寝る
- 両足は肩幅程度に広げ、両手は身体の横に楽におく
- 3~5回深呼吸をして、全身の力を抜く
- 腰が床から浮いていないか、手を入れてチェックする
反り腰の改善・矯正におすすめのヨガポーズ
特別な施術なしで、反り腰は改善できます。
正しい姿勢を取り戻すための運動やストレッチがおすすめですが、ヨガのポーズも反り腰の矯正に効く動きが効率的に取り入れられるので、ぜひやってみてください。
ここではヨガ未経験の方やヨガ初心者の方でも取り組みやすいヨガポーズをご紹介していきます。
効果的にアプローチするために、細かいポイントまでチェックしてみてください
骨盤を動かすヨガポーズ
前傾している骨盤を動かし、骨盤のニュートラルな位置を探っていきましょう。骨盤の動きもスムーズになります。
キャット&カウの動きでは、反り腰の方はキャットポーズはやりやすく、カウポーズは難しく感じるかもしれません。
この2つの可動域が同じになるように繰り返していきましょう。
ガス抜きのポーズ+骨盤調整マッサージ
やり方
- 仰向けに寝て、両ひざを胸の前で抱えます。
- 息を吐きながら、両腕で両ひざを太ももに引き寄せます。
- ゆるやかに骨盤が後傾しています。腸腰筋の柔軟性にも左右されるポーズなので、無理に引き寄せずにできる範囲で行います。心地良さを感じましょう。
- 呼吸を続けながら、ゴロゴロと左右に揺れます。
- 骨盤の一部である仙骨を優しくマッサージして骨盤を調整します。
- 息を吐きながら、両腕を離し仰向けに戻ります。
→ヨガのガス抜きのポーズとは?5つの効果と正しいやり方をご紹介
キャット&カウのポーズ
やり方
- 四つん這いになり、背中を平らにします。
- 肩の真下に手首、腰の真下に膝がくるように調整します。骨盤が前傾しないように気をつけ、下っ腹に少し力を入れて背中を平らに保ちます。
- 息を吸いながら、背中を反りお尻を突き出します。目線は斜め上へ。
- 骨盤を前傾させた状態です。お腹の力を全部抜かないのがポイント。お腹の力を抜いて腰を反ると大きな負担がかかります。
- 息を吐きながら、背中を丸めお腹を引き上げます。目線はお腹へ。
- 骨盤を後傾させた状態です。膣をキュッとしめるようにするのがポイント。
- ②~③のポーズを繰り返します。
腹筋と背筋のバランスをとるヨガポーズ
反り腰は、背筋ばかりが強くなりすぎることで起こります。
体幹のインナーマッスルを鍛え、腹筋と背筋の力のバランスをとっていきましょう。
木のポーズは正しい姿勢を身体に覚えさせるのにも役立ちます。
プランクポーズ
やり方
- 四つん這いの姿勢になり、背中を平らにします。
- 両手は肩幅より気持ち広めにとりましょう。肩の真下に手首、腰の真下に膝がくるように調整します。両手の指をすべてひらき、左右均等に体重がかかるようにします。
- 両足をまっすぐ後ろに伸ばして床につき、つま先と手の平で身体を支えます。
- 頭頂からかかとまでが一直線の姿勢になるように調整します。
- お尻がですぎていないか、お腹が下がっていないか確認しましょう。手で強く床を押し、深い呼吸で腹圧を高めることでポーズをキープします。
- 3~5呼吸キープしたら完了です。何度か繰り返しましょう。
→ヨガのプランクポーズとは?7つの効果と正しいやり方を徹底解説
木のポーズ
やり方
- 両足をそろえて立ちます。
- 足のくるぶし、膝、腰骨、肩、耳が直線上にくるように調整します。
- 骨盤が前傾も後傾もしていないニュートラルな状態を目指しましょう。骨盤が前傾していると、膝と腰骨の位置が大きくずれてしまいます。
- 右足を持ち上げて股関節を外側に開き、足の裏を左足の付けにつけます。同時に両手を耳の横まで持ち上げ真っすぐ上へ伸ばします。
- 安定させるために左右の脚で軽く押し合う感覚と、頭上から真っすぐ引っ張られる感覚を持ちます。
- ポーズを安定させ、目線は真っすぐ前へ。3~5呼吸キープしゆっくり足と手を下ろします。
- 反対側も同様に行いましょう。
→ヨガの木のポーズとは?驚くべき4つの効果と正しいやり方を徹底解説
ハイランジのポーズ
やり方
- 両足を前後に大きく開きます。
- ダウンドッグのポーズから大きく一歩踏み出してもOK。
- 息を吐きながら、前に出した足のひざを曲げ腰を落としていきます。後ろ足の膝はしっかり伸ばし、つま先で支えます。同時に両手を耳の横まで持ち上げ真っすぐ上へ伸ばします。
- 膝が足首より前にでないように調整しましょう。でてしまう場合は、脚幅をさらに広げます。
- 腰を反らずに、真っすぐ前を見て3~5呼吸キープ
- 腹筋を使って上体を真っすぐ保つのが鍵です。肩の力は抜いて、下半身を安定させましょう。
- 息を吸いながら元に戻り、反対側も同様に行います。
ヨガで反り腰改善!快適な身体を手に入れよう
「私も反り腰かも!?」と気づいたなら、さっそく今日からヨガポーズを取り入れてみてください。
今回ご紹介したヨガポーズをこつこつ続ければ反り腰を改善することができ、辛い筋トレ無しでもスタイルアップが叶います。
特に、お腹周りはあっという間にすっきりしますよ。
腰痛や倦怠感といった不調の解消にも効果的です。
反り腰を改善して、快適で美しい身体を手に入れましょう。