実は、月礼拝もあることはご存知ですか?
今回は月の満ち欠けがどのように身体に影響するのか、月礼拝がもたらす効果とやり方についてご紹介していきます。
ヨガの月礼拝とは
月礼拝とは、太陽礼拝と同じようにポーズの組み合わせのことを言います。
ポーズの順番は決まっていて、9つのポーズを繰り返しながら動いていきます。
月礼拝はヨガの流派の一つである「クリパルヨガ」の講師たちによって編み出され、女性の心身に好影響を与えるために、月礼拝が作られたと言われています。
月礼拝は、疲労やストレスを鎮め、過剰に発生しているエネルギーのバランスを整えてくれます。
太陽礼拝と月礼拝の違い
太陽礼拝と月礼拝は、身体の動かし方が異なります。
太陽礼拝は、身体を上下に大きく動かし、力強い動きです。
胸郭を開き、呼吸を深めながら体を動かすことで、身体の細胞を目覚めさせる効果があり、同時に筋肉を使うため、代謝が上がり、ダイエット効果も生まれます。
そして脳がクリアになり、集中力もアップします。
そのため、太陽礼拝は朝行うのにふさわしいプログラムです。
これに対して、月礼拝は左右に大きくゆったりと身体を動かすので、ゆるやかでやさしい動きです。
あまり大きく体を動かさず、丁寧に身体を解放させていくので、自分の心や身体の変化を受け止めやすく、心身のバランスを整えてくれます。
月礼拝は興奮状態にある神経を鎮めてくれるので、夜、寝る前などに行うと、ゆったり眠りにつくことができます。
月と身体の関係
普段日常生活では、あまり感じることは有りませんが、身体も知らず知らずのうちに月の影響を受けています。
特に女性は男性よりもその影響を受けやすいく、生理の周期や肌のターンオーバーが約28日で月の周期と同じなのも、月経と呼ばれる理由です。
新月は、身体の中に蓄積された不要なものを排出する力が強まります。
つまりデトックスするのに最適な時期です。
女性の身体のリズムでいうと排卵期にあたります。
満月は、栄養を溜め込みやすく黄体ホルモンの分泌量が増えるので、食欲が増したり、身体はむくみやすくなったり、体重も増加しやすくなります。
月礼拝の効果
では、ここから月礼拝の効果についてご紹介していきます。
むくみの解消
月礼拝は、骨盤周辺を大きく動かすため、身体の歪みの解消をしてくれたり、こわばりやすい筋肉をほぐして血流をよくしてくれるため、リンパの流れも良くなり、むくみの解消に繋がっていきます。
ひどい生理痛に苦しんでいる方は、ゆっくりと月礼拝を行うことで、骨盤周辺が温まり、痛みが和らいでいくのを感じられるかもしれません。
→お風呂上がりの習慣ヨガ【むくみスッキリ編】|翌日のむくみを取るリンパヨガ
リラックス効果
月礼拝は呼吸に合わせてゆったりとした動きで行うことにより副交感神経を優位にさせるため、リラックス効果が期待できます。
疲労やストレスを沈静化させ、エネルギーバランスを調整するという効果もあるため、寝る前にもおすすめです。
→リラックス効果が高いヨガポーズ5選!緊張やストレスを抱える人におすすめのヨガ
月礼拝の正しいやり方
月礼拝には色々なやり方がありますが、基本の9つのポーズをご紹介します。
呼吸は鼻からゆっくりと行い、無理なくリラックスしながら動いていきましょう。
山のポーズ(タダーサナ)
山のポーズのやり方
- 足幅は拳一個分くらいスペースを持って、まっすぐ立ち、手のひら同士を合わせて胸の前で合掌していきます。
- 親指を胸骨に押し当て、軽く目を閉じ、数回呼吸します。
立位の三日月のポーズ(パールシュヴァチャンドラーサナ)
立位の三日月のポーズのやり方
- 息を吸いながら、両手を頭上へ持ち上げ(上向きの礼拝)ます。
- 吐いて右に側屈、吸って戻って、吐いて左に側屈、吸って上向きの礼拝に戻ります。
※体側の伸びを感じて、余裕があれば視線は脇越し天井を見上げていきます。
女神のポーズ(ウトゥカタコナーサナ)
女神のポーズのやり方
- 足を大きく開き、つま先を少し外側に向けます。
- 息を吸いながら両手を上に伸ばし、吐きながら、肘と膝を直角に曲げていきます。※膝が足首の真上に来るようにしてお尻をしっかりと下げます。
- 手のひらは前を向けます。
- 呼吸に合わせて2〜3回この動きを繰り返します。
三角のポーズ(ウッティッタトリコナーサナ)
三角のポーズのやり方
- 吸って両手を横に伸ばし、右足のつま先が正面、左のつま先は少し内側に向けます。
- 右足が指している方向に右手から手を伸ばし、身体を横に引っ張っていきます。
- 右手をすねか足首の所に添え、左手は天井方向に伸ばします。※骨盤が前に倒れないように、左足で踏ん張りながら、体側の伸びを味わいましょう。
→ヨガの三角のポーズとは?8つの効果と正しいやり方を徹底解説
脇腹を伸ばすポーズ(パールシュボッターナーサナ)
脇腹を伸ばすポーズのやり方
- 右足を挟むように両手をおろし、後ろのつま先を少し内側に向けます。
- 背骨をしっかりと伸ばして、息を吐きながらお腹を太ももに近づけていきます。
- 難しい場合は、前足の膝を軽く曲げて行いましょう。
三日月のポーズ(アンジャネヤアーサナ)
三日月のポーズのやり方
- 左足を後ろに引き、膝と足の甲をマットにおろします。
- 右足は、膝がかかとよりも前に出ないようにして、吸いながら両手を頭上で合掌していきます。
- 目線は天井方向で、少しだけ身体を後ろに倒します。
- 吐く息で重心を真下へ下ろし、左足のの付け根の伸びを感じていきましょう。※腰から反らないように注意しましょう。
→ヨガの三日月のポーズとは?5つの効果と正しいやり方を徹底解説
サイドランジ(深い深脚)
サイドランジのやり方
- 両手を床に下ろし、身体を横(左)に向けていきます。
- 右のかかとはマットに下ろすか、難しい場合はかかとを浮かせていきます。
- 左足の内ももを伸ばします。
- 余裕があれば、両手を胸の前で合掌し、右肘で右膝を外側に推していき、さらに股関節を開いていきます。
花輪のポーズ(マラーサナ)
花輪のポーズのやり方
- 足を中心に引き寄せ、胸の前で手を合わせたら、両肘で膝を押していきます。
- 背骨はできるだけ真っ直ぐに伸ばし、股関節周りに効かせていきます。
⑧までポーズを行なったら、左足を曲げて⑦のサイドランジから①の山のポーズまで反対側も同様に行なっていきます。
1セットとし、2〜3回を目安に繰り返していきましょう。
→ヨガの花輪のポーズとは?5つの効果と正しいやり方を徹底解説
月礼拝で心身のバランスを整えよう!
いかがでしたでしょうか?
新月は毒素を分解して外に出す力が最も高まるので、普段の日より解毒力が増します。
月礼拝のような、ゆったりめのヨガを行なって、身体をリセットし、心身にゆとりを作っていきましょう!