更年期のヨガ人気が止まらない!はじめる理由と5つのメリット

少し前までは話題にすることさえ憚られてきた「更年期」や「更年期障害」の話。

ここ数年で、男性更年期も含め更年期特有の不調をどのように乗り越えるのか、専門家だけでなく有名人までも自身の体験など発言するようになっていて、ヨガ業界でも更年期をターゲットにした提案が盛んになっています。

ではなぜ更年期にヨガなのか?その理由とメリットを徹底解説。更年期の人もこれから更年期を迎える人も、必読です。

更年期はいつ頃?更年期症状とは?

更年期はいつ頃?更年期症状とは?

更年期とは女性の場合閉経を挟んだ前後5年、合計10年の期間を指します。

日本人女性はだいたい50歳前後で閉経を迎えるので、45歳〜55歳を更年期と考えるのが一般的です。

男性にも更年期はありますが、閉経がないので余計わかりにくく、早い人で40代から50代以降には多くの男性が更年期を感じるとされます。

更年期は思春期と同様に誰でも通過するライフステージ。

そのため「更年期」がない人はいません。

しかし「更年期症状」がほとんどないという人もいれば、更年期症状が辛すぎて日常生活が送れないほどの人もいます。

また症状も肉体的なものから精神的なものまで多岐に渡るので、解決法も症状ごとに考えるしかありません。

ただし、どの更年期障害も原因は「急速に女性ホルモンが減少すること」であることはわかっていて、近年はホルモン補充療法(HRT)などを行いながら、女性ホルモンの低下を緩やかにさせることなどが積極的に推奨されるようになっています。

更年期がつらい理由は?

更年期がつらい理由は?

肉体的なさまざまな症状の原因が「女性ホルモン量が急激に変化すること」と解明され、ホルモン補充療法実などで肉体的な症状が緩和されることも報告されていますが、実は更年期が辛いのは「ライフステージの変化への戸惑い」によるメンタル的な部分も多くあり、こちらの解決策について決定的なものが今の所ありません。

これまでの人生を振り返ると、思春期が辛い時期だった人は多いはずです。

心と体の変化に戸惑い、自分自身がわからなくなるような時期を過ごしたのではないでしょうか。

更年期も同じです。

子育てが終わったり、あるいは子どもが思春期を迎えたり、両親に介護が必要となったり、仕事でもベテランの域に達し、また定年や老後が見えてくるのに、現実はまだまだ未熟だと感じたり。

パートナーとの関係も若い頃と同じとはいかないですし、自分の肉体にも老いを感じる瞬間が増えてくるでしょう。

すると自分自身のこれまでを後悔したり未来を憂いたり、思春期同様に生きることの苦しさを感じてしまうのです。

ヨガが更年期に特に効果的とされるのはこの「ライフステージの変化」への対処法を教えてくれるからです。

更年期症状に対してヨガができることは5つ

更年期症状に対してヨガができることは5つ

どんな自分も「受容」できる力を身につける

更年期の人がヨガをするのであれば、ポーズの効果よりもぜひ「ありのままを見つめて受け入れる(受容)」時間を持つことを重視しましょう。

例えば毎日マットに座って簡単なポーズをするだけでも、目を閉じて、自分の体にどんな感じがあるのか、心にどんな変化があるのかひたすら観察します。

「痛い」「伸びて気持ちがいい」「かゆい」「眠い」「重い」といった心身からのメッセージをひたすら聞き続けるのです。

そして、それを受容します。決して否定しません。

体が硬いと感じても、それ以上でもそれ以下でもありません。

「今日の私は硬い」で終わりです。

もし感じたことを変化させたければ調整してできる範囲で変化を与えてもよし。

例えば「痛い」を和らげたいならポーズを優しくし、「気持ちいい」をもっと強く感じたいならホールド時間を長くする。

自分で自分の心身の声を聞き続け、対処してあげる時間を持つことが更年期の方に最も必要なヨガになります。

瞑想や呼吸法でも同じように、感じることを受容し、自分がどうしたいのか奥深くまで入っていくのです。

これを続けることで、どんな自分も受け入れる力を身につけることができます。

更年期の不調が来ても「ああどうしよう!困った!」とパニックになる必要はなく「ああ、今日の私は頭が痛い」で終わりです。

いちいち落ち込む必要はないのです。

その上で「休む」「薬を飲む」と自分に必要な選択をするのみです。

自律神経を整えホルモンバランスを整える効果を得られる

減っていく女性ホルモンを増やすことはできませんし、ホルモンそのものについて私たちは「恣意的」に取り扱うこともできません。

ホルモンに限らず血圧や血流、内臓の動きなど恣意的に動かせないものは自律神経系とされ、自律神経によって動かされています。

自律神経系のものほとんど全てがアンコントロールですが、呼吸についてはゆっくりにしたり長くしたり、口や鼻を使ったり唯一コントロールが可能です。

これまで呼吸法の恩恵を感じられなかった人も更年期になると呼吸を整えることが、いかに体調を整えることの根底にあるかに気付かされるはずです。

ぜひ呼吸法を実践し、自律神経を整えるよう働きかけましょう。

ストレスフリーな運動習慣を手に入れることができる

更年期障害がほとんどなかった人に共通していることが「運動習慣がある」ということです。

ランニングでもウォーキングでもOK。

何らかの運動習慣が確実に更年期症状を和らげてくれます。

万一これまで何も運動してこなかったならぜひヨガを始めましょう。

更年期ヨガのプログラムもYouTubeなどで無料のものを見つけることができます。

ヨガはとても気持ちがいいもの。

つらい運動より気持ちの良い運動の方が続けられるのは言うまでもありません。

また更年期に運動習慣を身につけておくことは、老年期の自分を助けることにもつながります。

更年期はまだ先と思っている方も、運動習慣は可能な限り若いうちに手に入れておいた方が良いのでぜひヨガなどをスタートさせましょう。

ヨガはあらゆる治療を妨げることはなく相乗効果を高めてくれる

ヨガが更年期障害に与える最も良い影響はホルモン補充療法や漢方薬、カウンセリングなどあらゆる更年期障害の治療を妨げることなく、むしろ相乗効果を高めてくれるところです。

ヨガとその他の治療を同時に行うことで、更年期症状が解消したと話す人も多くいます。

同じよう⁠な仲間を作り不安を和らげることができる

もし、近くに更年期に特化したヨガクラスがあるならぜひ参加しましょう。

そこで自分以外の更年期の経験について知ることができますし、同じような立場のかたとつながることができるからです。今抱えている辛さや変化は自分だけではなく誰もが似たような状況を経験していることを知るだけで大きな安心につながります。

更年期症状が強く出る人にも、ほとんど感じない人にも、ヨガはお守りのように優しく心身をサポートしてくれます。

更年期について情報が開示される時代になったことで、更年期ヨガのクラスや情報はこれからもどんどん増えていくはず。

ぜひチェックして取り入れてみてください。

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