ここではRYT500の概要やRYT200との違い、資格取得までの道のりなどについてご紹介しましょう。
RYT500の前提となるRYT 200とはどんな資格?
ヨガインストラクターのプロフィールには、RYT200と書いている人が多いですよね。
アメリカのヨガインストラクター資格を認定する非営利団体が独自に作っているもので、確かにヨガの資格としては最も有名ではあります。
ただ、RYT200を持っているだけで、素晴らしいヨガの先生であることが証明されているということにはなりません。
実際、国内で活躍するトップインストラクターのなかで、RYT200を取得していない素晴らしい先生(例えば、1980年代よりずっと前からヨガをしている先生など)もいるのです。
しかしながら、ヨガを教えるのに必要なプログラムを一定の期間(最低200時間)学んだ、ということの証明になる資格であることに間違いありません。
そのため、RYT200を持っていることでインストラクターとしての信用度が高くなるのです。
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RYT500とRYT200の違いは?
RYT200を取得していることが大前提となり、その先の上級資格としてRYT500という資格があります。
RYT200取得にはヨガ経験は問われない
RYT200は、全米ヨガアライアンス認定校であるRYS(Registered Yoga School)にて200時間の認定トレーニングプログラムを受講&修了していることで、 誰でも得ることができる資格です。
この資格を得るために、ヨガの経験も問われることはなく初心者がいきなり受講することも可能です。
いわば教習所に通えば(例え実地試験で数回落ちても)、誰でも取得できる車の免許のようなものがRYT200といえるでしょう。
RYT200の認定証をもらえば、あとはネットから全米ヨガヨガアライアンス協会に申請し、(13,000円前後)入金すればOKです。
RYT500はヨガインストラクターとしての実績が必須
RYT500の申請条件
- RYT500はRYS 200またはRYS500の認定校を修了・卒業した後に、さらに300時間のトレーニングを受講。
- RYT200と合計して500時間の認定講座を受講していること。
- 最低100時間以上のティーチング経験があること。
私がRYT200を取得したのは10年前ですが、その当時「300時間のトレーニングを受講するためには100時間の経験を積んでいる必要がある」と規定されており、RYT200を取得後にRYT 500に進むにはインストラクターとしての実績が要求されました。
そのため、かつては「もしかすると挑戦してみる価値があるかもしれないけど、RYT500とはマストの資格ではないからインストラクターになって数年経ってからRYT500について考えてみよう」と考える人がほとんどな上級資格でした。
しかし、現在は100時間のティーチング経験は300時間のトレーニングの後でも良いということになっています。
RYT200と300を連続で受講して、受講期間中からティーチングの経験も積み重ねていくことが可能になったということです。
その結果、300時間のトレーニングが終わる頃には100時間のティーチング経験も済み、ほぼ同じタイミングでRYT500を申請する人が増えているようです。
RYT 500取得まで進まないヨガインストラクターが多い理由
10年前はティーチング経験が300時間のアドバンストレーニングの受講条件であったため、RYT 500の取得まで進まない決断をする人も多くいました。
RYT500まで進まないヨガインストラクターが多い理由
- 教える機会に恵まれなかったから。
- 教えてみたけれどヨガインストラクターとして一生やっていく決意ができなかったから。
- 300時間を受講したいけれどスタジオ運営や生徒さんへの指導が忙しく、300時間を受講する時間がないから。
- 300時間のプログラムは全部ではなく自分に必要なものだけを受講したから。
いずれにせよ、10年よりも前にRYT200を取得しているヨガインストラクターは、RYT 500の肩書にはあまりこだわっていない人が多いようです。
もう10年以上のティーチング経験があり、それはRYT500の肩書きよりも本人に強い自信を与えてくれるからでしょう。
RYT500が必要なヨガインストラクターの2パターン
では、どんな人にRYT500がマストになるかといえば、2パターンあります。
RYT500がオススメな人①:これからヨガインストラクターを目指す人
1つは今からヨガインストラクターを目指す人です。
すでに 200時間は「車の免許」のようなカジュアルな資格になってしまっているので、これだけでは差別化が難しいといえます。
しかしRYT500取得には、金銭的にも時間的にも 200時間以上にコストがかかるため「ヨガに対する真摯な姿勢」を生徒さんにも就職したいスタジオにもアピールすることができます。
なにより、実績がない状態での自分自身の自信にもなるでしょう。
RYT500がオススメな人② :スクールを経営している人
2つめはスクールを経営している人か、経営したい人、今後インストラクターを育成したいと考えている人です。
多くのヨガスタジオがRYT200を発行するスクールであるRYSに登録したいと考えるでしょう。
2019年、全米ヨガアライアンスよりRYSの規約変更が発表されました。
今まで
E-RYT 200(RYT200時間取得後に1000時間のティーチング経験があると登録できる資格)の講師が勤めれば良い。
2022年以降
RYT500を持っている講師がいなければならない。
つまり、RYT500がないと、スクールの運営が厳しくなるということです。
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RYT500はヨガインストラクターとして差別化につながる
2020年時点では、300時間のプログラムは受講したけれど200の申請と更新で精一杯だからRYT500については申請していない人が多いです。
なので、国内でRYT500を持っていて、なおかつ登録しているインストラクターは200名以下とされます。
となると、これから資格を取得する人にとっては、差別化のためにもRYT500は持っていたほうが良いヨガ資格といえるでしょう。
10年前に 200時間トレーニングを一緒に受講した同期の仲間が、最近になってやっぱり必要と判断して300時間を新たに受講しはじめているケースもあります。
これからヨガインストラクターを目指すならRYT500の取得も目標に入れましょう。
ひと昔前と比べると、ヨガインストラクターはマイナーな職業ではありません。…