ヨガインストラクターの数や資格もここ10年で格段に増え、ある調査によれば年間約2万人ものヨガインストラクターが誕生しているとか。
ヨガが大好きなら誰もが一度は夢見るヨガインストラクター。
一体どんな人がヨガインストラクターに向いていて、人気講師になれるのでしょうか?
この記事ではヨガインストラクターとして活躍している筆者が、いくつかのポイントから厳選した特徴を3つお伝えしましょう。
自分は向いてる?ヨガインストラクターの仕事とは?
ヨガインストラクターとは文字通り「ヨガを教える」ことがお仕事。
しかしポーズだけを教えれば良いわけではありません。
ヨガとはポーズだけでなく、呼吸法、哲学、瞑想、アーユルヴェーダとさまざまな専門分野から成り立つからです。
最終的にポーズの専門家を目指す道もありますが、なぜポーズが必要なのかを正確に伝えるには呼吸法や哲学を学ぶ必要があります。
ただ、「ヨガを習ってみたい」と考える一般の人の入り口は「ダイエット」「肩こり改善」「リラックス」が目的であったりするため、自分の学んだヨガの知識を押し付けることは求められていません。
また、クラスを任されたスタジオによっては「呼吸法」をメインに教えることを求められたり、フィットネスクラブであれば「ストレッチベースのヨガ」を教えることを求められたりもします。
自分自身がヨガの学びを実践し、たくさんの引き出しを増やしながらも、どんな生徒さんに対しても適切なアドバイスができるように日々準備しておくことが、ヨガインストラクターには求められるのです。
ヨガインストラクターに向いてる人の3つの特徴
ヨガインストラクターとして成功するためには、特定の特性や資質が求められます。具体的には以下の3つ。
- ヨガが大好き
- ヨガで自分が変わった経験がある
- ヨガ以外にも熱中していることがある
順番に解説します。
向いてる人の特徴1:ヨガが大好き
ヨガインストラクターに向いてる人に共通することとして、ヨガが大好きということが挙げられます。
ヨガを学びたいという人は老若男女問いません。
男性は教えられない、高齢者は教えられない、若い人には対応できないということでは、活躍の場がせばまってしまい、向いてるとはいえません。
本来のヨガとは赤ちゃんから病気の人にまで対応したインドの伝統的な健康法。
ヨガのすべての知識を学ぶことはもちろん容易ではありませんが、好きであれば専門性の高いヨガを学ぶ意欲も自然と高まるはずです。
一般的なヨガの資格として知られている「全米ヨガアライアンス200時間」ですが、活躍しているヨガインストラクターのほとんどがこれを取得した後、「シニアヨガ」「産前産後ヨガ」「キッズヨガ」など専門性の高いヨガの学びを継続します。
学びには時間もお金もかかりますので、ヨガが本当に好きでなければ投資できないでしょう。
ですからヨガが大好きであること、ヨガを学び続けたい気持ちがあるかどうかは、ヨガインストラクターに向いてるか否かの大きな前提条件になります。
向いてる人の特徴2:ヨガで自分が変わった経験がある
ヨガで自分が変わった経験がある人はヨガインストラクターに向いてます。
「なぜヨガを教えたいのか?」
「なぜヨガインストラクターになりたいのか。」
ヨガを教えるようになってからも、この問いを自分自身に投げかける機会は多くあります。
近年は華やかで芸能人やモデルを兼ねたヨガインストラクターが増えていますが、インストラクターなら誰でもモデルなれるわけではありませんし、それを目指す必要もありませんよね。
憧れのヨガインストラクターになるのは簡単ですが、安定してクラスを受け持つ、安定して生徒さんに参加してもらう、満足度の高いクラスを提供するというのは決して簡単なことではありません。
生徒さんがクラスに集まらず、涙を流す日々が続くのは珍しいことではないのです。
そんなときに必ず「なぜ私はヨガを教えたいのか?」という問いにたちかえります。
「好きだから」では不十分で「ヨガで私は○○になったから」という圧倒的な経験があるとそれが強みになります。
例えば「ヨガで体質が変わった」「ヨガで楽に生きられるようになった」「ヨガで生活習慣が変わって人生が変わった」といった経験です。
ヨガで変わった、救われたといった経験があると必ずそれを人に伝えたくなり、その経験を知りたいという人も必ず現れます。
だからこそヨガを通して自分が経験があるということは、ヨガインストラクターに向いてる人の特徴といえるでしょう。
向いてる人の特徴3:ヨガ以外にも熱中していることがある
ヨガインストラクターに向いている人は、「ヨガ×〇〇」というオリジナリティを持てる人です。
ヨガインストラクターだけで生活している人はまだまだ多くありません。
収入面だけで見ると、それだけ厳しいという現実があるのです。
最近は新卒でヨガインストラクターになる人もいるようですが、多くの人は本業があり、ヨガインストラクターを副業としてスタートしているケースがほとんど。
しかし、本業がヨガインストラクターとして価値を高める上での重要なカギになります。
例えば保育士さんであればベビーヨガやキッズヨガを専門で学び、現場で取り入れることができますよね。
看護師さんや歯科衛生士さんもヨガを患者さんの緩和ケアなどに役立てられます。
普通の会社員であっても会社内にヨガサークルを立ち上げて同僚とヨガをしたり、主婦であればママ友にヨガを教えたりすることからはじめれば、案外スムーズにヨガインストラクターとしてスタートがきれるでしょう。
本業など日常生活の中でヨガ経験を積みながら「ヨガプラスアルファ」の経験ができる人は、ヨガインストラクターにすごく向いてる人なのです。
スポーツクラブやヨガスタジオでヨガインストラクターとして働くことは狭き門ですが、自分のオリジナリティをもってスタジオのオーディションを受けるようにすれば合格にも近づきます。
ポーズが上手なヨガインストラクターは星の数ほどいますので、そこでは勝負になりません。
自分が会社員だからこそ、会社員のストレスが理解できる。主婦だからこそ主婦のニーズがわかる。
これがあなただけのプラスアルファの価値になります。
もちろん、サーフィンが好き、ランニングが好き、占いが好き、など、あなたの趣味や特技はすべてヨガと結びつけることができるはずです。
「カフェヨガ」「寺ヨガ」「ランヨガ」「サップヨガ」と市民権を得ている個性的なヨガも今ではたくさんあります。
「ヨガプラスアルファ=ヨガプラスあなたの強み」があれば、差別化につながり、あなたらしいスタイルのヨガインストラクターになることができるでしょう。
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反対にヨガインストラクターに向いてない人の特徴は?
一部の特徴を持つ人にはヨガインストラクターが向かないこともあります。具体的には以下のとおり。
- 学ぶことに消極的な人
- 健康やダイエットに興味がない人
- 人前に出るのが苦手な人
順番に解説します。
向いてない人の特徴1:学ぶことに消極的な人
学ぶことに消極的な人は、ヨガインストラクターとしての成長や技術の向上が難しい場合があります。
ヨガは古くから伝わる伝統的な実践であり、その技術や理念を深く学ぶことが求められます。インストラクターとしての資質を高め、生徒に正確で有益な指導をするためには、継続的な学びが必要です。
例えば、新しいアーサナ(ポーズ)や呼吸法が人気となった場合、それを学ぶことで生徒の要求に応えることができます。しかし、学ぶことに消極的なインストラクターは新しい知識や技術を取り入れるのが難しく、生徒からの信頼を失うリスクが高まります。
向いてない人の特徴2:健康やダイエットに興味がない人
健康やダイエットに興味がない人は、多くの生徒のダイエット目的を理解しサポートするのが難しいです。なぜなら、現代のヨガクラスには、体の健康や美しさを追求するため、特にダイエットを目的として参加している生徒も多いからです。ヨガインストラクターとしては、このような生徒のニーズを理解し、効果的なサポートを提供する能力が求められます。
ダイエットを目的とする生徒は、脂肪燃焼を助けるアーサナや、新陳代謝を活性化する呼吸法に特に興味を持つことが多いです。しかし、健康やダイエットに興味がないインストラクターは、これらの要求に対して適切なアドバイスや指導を行うことが難しく、生徒の満足度を低下させるリスクがあります。
向いてない人の特徴3:人前に出るのが苦手な人
人前に出るのが苦手な人は、正直、ヨガインストラクターとして活躍するのが難しい可能性が高いです。ヨガインストラクターは、多数の生徒を前にしてレッスンを行ったり、生徒との1対1のコンサルティングを行ったりすることが多いため、人前に出るのが得意でないと、指導が難しくなる可能性があります。
レッスン中、生徒のポーズの修正が必要な場合、インストラクターは積極的にアプローチし、指示やアドバイスをすることが求められます。しかし、人前に出るのが苦手なインストラクターは、生徒に対するフィードバックが控えめになり、効果的な指導が難しく感じることもあるかもしれません。
結局、ヨガインストラクターに向いてる人は?
ヨガインストラクターに向いてる人は、ヨガが大好きで、自分らしいヨガを伝えられる人。
これに限ります。体の柔らかさやポーズのうまさは、実はそれほど重要ではありません。
今ヨガインストラクターを目指している人は、自分ならどんなヨガインストラクターになれるのか、イメージしてみてください。
すでにインストラクターとして活躍されている方は、自分の強みを磨き直し、オンリーワンのヨガインストラクターをともに目指しましょう。
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