『プラーナヤーマ』という言葉と一緒に出てくることがほとんどですが、「一体何のことなのか、よくわからない」ということはありませんか?
「プラーナっていったい何だ?」と頭をひねっている方のために、プラーナとプラーナヤーマについてヨガインストラクターが説明しましょう。
プラーナとは?
目に見えないくらい、小さな小さな粒を想像してみてください。
それがプラーナだと考えてもらってかまいません。
「プラーナがないと何もできないのだ」と、ヨガでは考えます。
プラーナがない状態というのは、ガソリンがない車とか、電池がない時計と同じだというのですね。
ガソリンが入るからこそ車が動くのと一緒で、プラーナが私達のカラダの中にあるからこそ、私達はしゃべったり歩いたり考えたりできるんだというのです。
つまり、私達が活動するもとになるのがプラーナなのです。
プラーナヤーマとは?
ヨガの経典『ヨーガスートラ』には、「呼吸をコントロールすることによって、プラーナをコントロールするのだ」と書いてあります。
プラーナヤーマの具体的なやり方を見てみましょう。
プラーナヤーマの具体的なやり方
プラーナヤーマのやり方
- 姿勢よく座る。
- 息を5秒間吸って、10秒間吐く。
- 息を10秒間吸って、20秒間吐く。
- 息を10秒間吸って 5秒間息を止め、20秒間吐く。
- 息を10秒間吸って、10秒間息を止め、20秒間吐く。
- 息を止める時間を少しずつ増やして呼吸を続ける。
ポイント
大事なことは正しいアーサナ、つまり姿勢です。
骨盤を立たせた正しい姿勢で座りましょう。
ただし、あまり息を止めすぎるのは危険なので、注意してください。
よく息を止められる方でも、30~40秒くらい息を止めたら十分でしょう。
プラーナヤーマの究極目的や効果は?
このように息を止める訓練をしていると、不思議なことが起こると『ヨーガスートラ』には書いてあります。
「心を集中するだけで、自然に息が止まるようになる」というのです。
息を止めている間には、プラーナを使いません。
つまり、エネルギーを使わない省エネモードに入ります。
省エネモードに入ることが、ヨガ修行者がめざす究極のプラーナヤーマというわけなのです。
プラーナヤーマの究極的な目的
省エネモードの究極のプラーナヤーマ状態になったら、いったいどうなるのでしょう。
『ヨーガスートラ』によると、「いよいよ、サマディーというすばらしい段階に入ってくる」というのです。
自己がなくなり、対象と一つになっている状態とされる。
そのサマディーに至ったら、口ではいえないほど素晴らしい状態になるのだそう。
サマディーに至ったときにはもう、自分というものは存在しません。
自分というものと宇宙が一つになり、永遠の光の中に入っていくような感覚らしいです。
本来のヨガの修行は全てサマディーになるために行うらしいですが、ちょっと日本でヨガをはじめたくらいで到達するのは難しいでしょう。
ものすごいヨガ修行を重ねた人が「そのすばらしい状態を体感した」と言っているだけなので、とりあえず私達一般人にはわからないものとしてワキにおいてください。
サマディーに到達することができなくても、ヨガをすることでカラダも整いますし、リラックスもできます。
ヨガをすると、いいことがたくさんある。
とりあえず、それだけでもステキなことですよね。
プラーナヤーマに挑戦するのは危険
ヨガの中で、プラーナヤーマは大きな重要なポイントです。
ですが、気軽な気持ちでプラーナヤーマに挑戦してみるのはやめてください。
息を吸う秒数と、息を吐く秒数をコントロールするくらいはいいでしょう。
それから、軽く息を止めてみるくらいならかまいません。
でも、それ以上は絶対に一人でしない方がいいです。
「プラーナヤーマを行うことは、とても危険なことでもあるのだ」と、どのヨガの本にも書いてあります。
ですから、プラーナヤーマに本格的に取り組みたいという場合は、必ず専門家がそばにいる時にしてください。
本格的にプラーナヤーマをしなくても、息を吸ったり吐いたりする秒数をコントロールするだけで心を落ち着かせることはできますよ。
→プラーナヤーマでなくとも、気分を落ち着かせる方法はコチラ
プラーナヤーマでなくヨガを楽しもう
プラーナヤーマとは、ヨガの中でもとても大きなポイントといえるものです。
ですが、ヨガを楽しむだけなら、深いところまで考えなくても十分でしょう。
呼吸をコントロールするだけであれば、おうちでもどこでも気軽にできます。
ヨガには、カラダにも心にも、良い効果がたくさんありますから、そこから挑戦してみてくださいね。
次の記事でヨガの具体的な体験談を紹介していますので、気になる人はご参考ください。
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