- ヨガってそんなにいいの?何がいいの?
- 私はそこまでハマらなかった〜。
という人も多いはず。
ここでは、現役ヨガインストラクターである筆者がヨガを好きなった理由とその魅力について存分に語ります。
最初はヨガを好きになれなかった
私自身はもともと運動全般が好きな方で、学生時代からさまざまな運動を経験し、定期的に自分の両親とフィットネスクラブを利用したりするほど運動は身近にありました。
今から30年ほど前、日本では第一次(?)ヨガブームがあり、私の母親も当時ビデオを使ったヨガエクササイズをしたり、公民館のようなところでヨガを習ったり、自宅にも何冊もヨガの本や雑誌が置いてあり、そういった意味では幼い頃からヨガは私の身近にありました。
しかし、母親がやっているヨガの印象は「レオタードを着たおばさんのエクサササイズ」という感じで、それほど興味は持てず、母に誘われれば一緒に柔軟体操をする、という程度でした。
さらに私が大学生の頃、日本ではヨガを利用した新興宗教によるテロ事件が起こり、私も含め多くの人がヨガに対して偏見を持ったと思います。
ところが2000年代になり、スーパーモデルやマドンナなどのハリウッドスターがこぞってヨガに夢中になっていることが日本でもよく知られるようになり、当時私が通っていたフィットネスクラブでも知らないうちにヨガのレッスンが増えていったのです。
しかし、もともと運動が好きで、特にフィットネスクラブではエアロビクスのような激しい動きを好む私にとって、ヨガのクラスはとても退屈で、運動による爽快感は得られず、いくら流行っているからといっても好きになれなかったのです。
ヨガスタジオでのヨガはフィットネスクラブのヨガとは違った
社会人になり、一人暮らしを始め、仕事も軌道に乗ってきた頃から、私は運動と離れた仕事オンリーの生活をしていて、ひどい肩こりと頭痛に悩まされるようになりました。
何かしらエクササイズをしなければならないと思っていましたが、その頃は仕事で疲弊していて、しっかり運動するエネルギーはほとんど残っておらず、あの「ゆる〜いヨガ」なら今の私でもできるかも、という安易な気持ちでたまたま近くにあったヨガスタジオに足を運ぶことにしました。
これが私の運命を変える出会いになります。
運動全般については、幼少期から学生時代を通してそれなりの経験があったので運動神経は悪くはなかったですし、柔軟性もある程度は維持できていたので、ヨガクラスに参加してもそれほど難しさや大変さを感じることがありませんでした。
むしろ中級レベルのポーズを1回で成功させることができたりしたので、「私ってヨガの才能があるのかもしれない!」なんて勘違いをしたほどです。
ところがそんな私の姿を見て、後に私のヨガの恩師となるインストラクターに「あなたがやっているのはヨガではなくエクササイズ。柔軟性だけでなく力強さも必要だし、心のバランスが大切。もっと何もしないことを学んでほしい」と指摘されてしまったのです。
しかも、ヨガスタジオのヨガはそれまでフィットネスクラブで受講していたヨガとは全く違っていました。
祈り・瞑想・呼吸法など、まさにヨガを教えてもらいました。
最近はフィットネスクラブでもそういったことをきちんと教えてくれるプログラムが多いですが、当時フィットネスクラブでは「ヨガエクササイズ」「ヨガストレッチ」のようなものがほとんどで、呼吸法や瞑想やマントラ(祈り)を教えてくれるレッスンはなかったのです。
また、フィットネスクラブはサービス業で、生徒を「お客様」として扱いますが、ヨガスタジオではインストラクターは「先生・師」であり、生徒を「お客様」扱いはしてくれません。
このような違いをヨガスタジオで目の当たりにしました。
「何もしないことを学びなさい」と言われ、ヨガにハマる
「何もしないことを学びなさい」。
この言葉は、私の人生の中でもっとも大きな影響力を持っている言葉の一つです。
それまでは頑張ることが当たり前で、人と競争したり、人と比べたりすることでしか自分の立ち位置を見つけられなかった私ですが、「何もしないことを学ぶ必要がある」と言われ、自分自身の生き方を根本から見直すことになりました。
頑張らない、何もしない、ただ生きているだけの私にも価値があるのか…。
そんな哲学を、日々ヨガを通して考えるようになりました。
さらにその後、この恩師が主催するインストラクター養成コースを受講するに至り、なんと、あれほど好きになれなかったヨガのインストラクターとしてもデビューすることとなります。
ヨガのインストラクターになった現在も、ヨガに対する興味は尽きません。
体の使い方・食事の仕方・生活の仕方・言葉遣い、24時間のすべてをヨガ的に生きられると知ったのです。
そこから今に至るまで、私はずっとヨガの勉強をし続けています。
ヨガで知った「エクササイズ」とはまるで違う世界
私も「肩こりや頭痛を解消したい」「運動不足を解消したい」といった軽い気持ちからヨガをスタートさせましたが、ヨガはエクササイズではなく、より良く生きるための健康法であり叡智である、ということを学ぶにつれて確信するようになりました。
ヨガを知れば知るほど、体について、心について、世界について、自分が何も知らないことを知り、どのようにすれば日常で起こる困難や不快とうまく付き合えるかといったことまで知ることができるようになっていくのです。
これは体脂肪や筋肉量をキープするためのエクササイズだけを続けていても、なかなか知ることができなかったことだと思います。
ヨガを続けるのは難しい
とは言え、ヨガを長く続けていくことは簡単ではないかもしれません。
なぜならヨガにはゴールがなく、わかりやすい資格もなく、できなかったポーズができるようになったからといって誰かが褒めてくれることもなく、誰かにポーズや知識を披露して称賛されたりするようなものではないからです。
ひたすら自分のためにコツコツと練習を続けるのみ。
この地味な世界に魅力を感じられない人もいて当然だと思います。
私もこの先ヨガを続けていくことによって、自分がどのように変化をしていくのかは全く想像もつきません。
ただ漠然と80歳になっても90歳になってもヨガを続けられる心と体が維持できていれば、これほど幸せなことはないだろうと考えているのです。
ヨガインストラクターが語る「ヨガを好きになった理由と魅力」まとめ
どんなことがきっかけでヨガを始めてもいいと思いますが、長く続けている人は、ヨガをエクササイズとしてではなく、「生き方」や「ライフスタイル」として捉えています。これがヨガの魅力です。
私にとって、ヨガはお守りのようなもの。
ヨガの知識があることで、毎日がとても生きやすくなっています。
すでにヨガを始めている方は、体を動かす気持ち良さだけでなく、ヨガを使って快適に生きることを意識してみてください。
そうするとヨガをやめたくてもやめられない状況になると思います。
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