ヨガインストラクターなら知っておくべきヨガの保険

ヨガのインストラクターさんが不安に思っていることの一つは「レッスン中に生徒さんに怪我をさせてしまったらどうしよう」、あるいは「練習中に自分が怪我をしてしまったらどうしよう」ということではないでしょうか。

そこで今回はヨガインスタラクターなら絶対知っておくべき「ヨガ保険」の基礎知識をご紹介。

ヨガ市場は拡大する一方だが…

ヨガ市場は拡大する一方だが…

コロナによって多くのヨガクラスがオンラインに移行していますが、ヨガ人口は増えていて、コロナが落ち着いたとしても一人一人の健康意識はますます高まることが予測されるので、今後もヨガ人気が衰えることは考えにくいとされています。

ヨガ人気が拡大する最大の理由は、ヨガが老若男女問わずに楽しめるから。

例えば、ヨガ専用スタジオだけでなくフィットネスクラブでさえも、最近はヨガ系のプログラムが50%程度を占めているとされます。

ヨガのポータルサイトの一つである「yoga room」には7,500件以上の教室が登録されていますが、これは牛丼御三家とされる「すき家」「吉野家」「松屋」3つの総店舗数4,308店舗(2021年5月)を大きく上回っています。

これだけの市場になれば誰もがヨガに触れる可能性が高いわけですが、その一方でヨガから離脱する人も少なくなく、離脱の理由の一つに「怪我」があることは見逃せません。

生徒さんもインストラクターも増加傾向にあるヨガ練習中の怪我

生徒さんもインストラクターも増加傾向にあるヨガ練習中の怪我

2017年にヨガ安全指導員制度が実施した「ヨガ練習中の怪我に関する調査2017」によれば、約70%の人がヨガの練習中の怪我をした経験があり、その怪我の原因が「ヨガインストラクターの不適切な指導」であると2割が回答しています。

個人的には指導に問題があるのか、生徒さんに問題があるのか判別が難しいと思いますが、それよりも問題なのは仮にヨガのクラス中に怪我をしてしまっても、それを先生に伝える人はどれだけいるのか?ということです。

例えば、マッサージに行った後の「もみ返し」のように数日経過してから何らかの症状が起こることもあるでしょう。

また、自分の不注意による怪我だと自分の中に留めておき、インストラクターには伝えずに、ひっそりヨガを離脱する生徒さんも案外多いと思います。

生徒さんだけでなくインストラクターの方も自分の練習中に怪我をしていることが少なくありません。

中には何ヶ月も怪我に苦しみインストラクターの仕事ができない状態に陥り死活問題になるケースも。

なぜ健康に良いはずのヨガによる怪我が多いのか?

なぜ健康に良いはずのヨガによる怪我が多いのか?

これだけの怪我の数が報告されるとヨガが安全でないのか?ヨガは危険なのか?と誤解を招きそうですが、正しく実践すればもちろんヨガは安全で楽しいもの。

ただ、「ヨガは誰にでもできる優しい運動」とか「ヨガは健康に良いもの」というイメージがヨガによる怪我を誘発している原因になっている可能性は高いと思います。

ヨガは優しいとはいえ「運動」ですから、運動経験がまったくない人は少しずつレベルを上げる必要があります。

例えば、ヨガではお馴染みの開脚でさえ、いきなり挑戦すると怪我の原因になり得るのです。

また、誰にでもできる=誰にでも指導できる、というのもあるかもしれません。

さまざまなインストラクター資格や流派が市場に溢れ、インストラクターのレベルもピンキリになっています。

そうなると不適切な指導が原因となって起こる怪我も可能性としてはあり得ます。

ヨガが健康に良いのは間違いありませんが、柔軟性が高く、関節の可動域が高い人=健康ではありませんので、ポーズに固執するのも間違っています。

インストラクターも練習する側もあまりに柔軟性を求めてヨガをすると怪我のリスクは高くなるでしょう。

やはり「何のためにヨガをするのか」をそれぞれが明確にし、適切に練習することがヨガに限らず大切なことです。

安全・安心に指導するために加入したい「ヨガ保険」とは?

安全・安心に指導するために加入したい「ヨガ保険」とは?

ヨガによる怪我が案外多いことが報道などによって知られるようになり、近年は「ヨガインストラクター向けの保険」が誕生しています。

もっとも有名なのが「ヨガ安全指導員®︎」制度によるもので、こちらは3時間の安全講習会を受講し(年に1回)、一般社団法人日本ホリスティックヘルスケア協会に入会すると、三井住友海上火災保険株式会社が提供する賠償責任保険&障害総合保険に自動的に加入でき、そのサービスを受けられるというものです(1年更新)。

パークヨガ、マタニティヨガ、オンラインヨガなどあらゆるクラスに対応していて、クラス中に発生してしまった生徒さんの怪我や持ち物の破損等への保険だけでなく、インストラクターの怪我や入院に対する部分もカバーされています。

初年度が26,000円、2年目以降の更新は20,000円で、毎年更新するものです。

多くのスタジオがこちらとパートナー提携していて、毎月1回程度の頻度で安全講習会が開催されているので、まだ保険に未加入だという人は検討してみると良いでしょう。

まとめ

ヨガインストラクターなら知っておくべきヨガの保険

私個人は、この制度がスタートする前からヨガインストラクターとしての指導をするにあたり、同じく三井住友海上の「賠償責任保険(施設賠償責任保険)」に毎年更新する形で入っています。

補償内容は「ヨガの保険™️」と同じでもちろんオンラインヨガにも対応しています。

ヨガインストラクターで生徒さんや自分の怪我を対象にした保険に入っている割合はまだ1〜2割とされ、多くはありません。

でも万一怪我をさせてしまった場合、賠償責任を負うリスクはインストラクターなら誰にでもあるのです。

少しでも安心して指導できるように、お守りとして保険に入っておくことは大切だといえるでしょう。

「ヨガ安全指導員®︎」制度についてはこちら
https://yoga-anzen.com/survey2017

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