「こんな時だからヨガのスタジオに行きづらくて」「時間はあったけれど何となく気がのらない」といったケースもあることでしょう。
いざヨガを再開しようかなと思っても、久しぶりのヨガクラスは不安と緊張でいっぱいになるものです。
筆者自身も妊娠と出産でヨガから少し離れて再び始めようとしたときには、身体は思うように動くのか、最後までやり遂げられるのかと、頭であれこれ考えてしまい不安になっていました。
今回は、そんな時にどうすればスムーズにヨガを再開できるのかについて詳しくご紹介していきます。
久しぶりにヨガを始めるメリットは?
以前はヨガを定期的にしていたけれど、最近めっきりヨガをしていないというあなた。こんな不調はありませんか?
- 座ると肘をついてしまう(=骨盤を立てて座れていない!)
- 姿勢が悪くなってきた(=体幹の力が弱ってきた)
- 寝付きが悪い、朝起きるのが辛い
- 肩こり、首こり、腰痛がある
- 顔の血色が悪い、くすみがある
- 疲れやすい
- イライラしやすい
これらのお悩みは、ヨガを再開することによって改善されるかもしれません。
筆者自身、2回の妊娠と出産の期間中にヨガのプラクティスから離れていたことがあります。
そのときに、姿勢が崩れたり、呼吸が浅くなり疲れやすくなったりと、さまざまな変化がありました。
その後、ヨガを少しずつ再開してみると、朝起きるのが楽になり、少しのことでイライラしていたメンタル面も整ったのを感じました。
ヨガを休んでいたときには、年齢などのせいにし「仕方がない」と諦めていたことも、ヨガをすることですっきりと解決できたのです。
ヨガを再び始めてみたいけれど一歩前に進めないという方、きっと多いですよね。
そんなときには、ぜひ過去に自身がヨガで得られたメリットを思い出してみてください。
「ヨガをした日はよく眠れた」「日常にメリハリができた」「姿勢が良くなり周囲に褒められた」など、さまざま良いことがあったはずです。
1日数十分ヨガをするだけで、あらゆる不調から解放され、日常生活がパッと明るくなりますよ。
ヨガクラスに参加する前に…
久しぶりにヨガクラスに参加する前には、簡単なヨガポーズをおこない、ぜひ身体のコンディションをチェックしてみてください。
数か月ヨガをしていないだけでも、身体の状態は大きく変わってきています。
日常の癖によって、痛みが生じる箇所がでてきているかもしれません。
ヨガポーズの正しいポジションも忘れているはずです。
ヨガクラスでも講師の指導があれば調整できますが、自身でも意識して直しておくと、違和感や痛みが出るのを事前に防ぐことができます。
3つのチェック方法を参考にしてみてください。
四つん這いになる
腰が大きく沈んでいないかをチェックします。
日常的に反り腰になりお腹の力が抜けてしまっている場合は、四つん這いになると腰がぐっと沈み込みます。
反り腰は、あらゆるヨガポーズの際に負荷がかかり、腰を痛める原因になります。
このチェック項目で反り腰に気が付いた方は、ヨガポーズをするときに常に反り腰になっていないか?と気をつけてみてください。
さらに、四つん這いの状態でお腹を引き上げる(軽く力を入れて平らにする)練習をしておくと良いでしょう。
キャット&カウのポーズ
やり方
- 息を吸いながら腰を反らせ目線を斜め上へ。
- 息を吐きながら腰を丸めて目線をお腹に向けます。
- 呼吸と連動させてリズミカルに3~5回繰り返しましょう。
- 首を動かしたときに違和感や痛みはないか、腰の可動域はどうか、どちらの方がスムーズに動くかをチェックします。
パソコンやスマホの操作で、首の可動域が狭くなっている方は非常に多いです。
違和感がある場合は、ヨガポーズをするときにも急に動かさずゆっくりと動かすように留意しましょう。
腰がスムーズに動かないのは、骨盤を自由に動かせなくなっている証拠です。
ヨガのポーズの中でも骨盤の動きに注目していきましょう。
腰を反るのが得意でお腹を丸めるのが辛い場合は、背筋の力が強くなっていて(背中が緊張している)、腹筋の力が弱っているサイン。
ヨガポーズのときにも、背筋の力がばかり使ってしまう傾向があるので、気をつけてみましょう。
→ヨガのキャットアンドカウのポーズとは?4つの効果と正しいやり方を徹底解説
ダウンドッグのポーズ
ヨガクラスに参加したら、必ず出てくるポーズの一つです。
やり方
- 両手の平と足裏全体(つま先だけでもOK)で身体を支え、お尻を高く天井に突き上げて三角形を作りましょう。
- 手首に違和感はないか太もも裏が張って痛くないかをチェックしてみましょう。
手首にやや痛みがある場合は、手の平の5本指を均等に開き指にも体重をのせること、体重を両膝~足首にものせることを意識してポーズを整え、負荷を分散させます。 - また、肘を突っ張っていると負荷が大きくなるので、肘をやや緩めるようにします。
- それでも手首に違和感がある場合は、ダメージを受けている可能性がありますので、ダウンドッグやプランクなど手首に負担がかかるポーズの際には長いホールドは避け、無理はしないようにしましょう。
太もも裏が張ってしまう場合は、足の裏全体を無理につけなくても大丈夫です。
ヨガクラスに参加したときにも無理をせず、膝を軽く曲げてダウンドッグをする、足の幅を広げるなどの調整をしてみてください。
ダウンドッグのポーズで足踏みをして、徐々に太もも裏をほぐす方法もおすすめです。
→ヨガのダウンドッグとは?5つの効果と正しいやり方を徹底解説
失敗を恐れない気持ちが大事
久しぶりのヨガは、上手くいくかどうかが不安になりますよね。
しかし本来ヨガは、「できた・できない」「上手い・下手」で図れるものではありません。
ですから、「失敗した」という概念もないのです。
誰と比べるものでもなく、精神を統一させるために自分の心と身体と対話していくメソッドです。
「今ここが伸びているな」「このポーズは心地良いな」と感じたり、「手の先まで真っすぐ伸ばしてみよう」「呼吸を止めないようにしよう」と意識したりすることで、今この時に集中していきましょう。
久しぶりのヨガクラスへの参加は、初心を取り戻す良いチャンスです!
ヨガの心地良さをたっぷり感じられるように、フラットな気持ちで取り組んでみましょう。
オンラインのヨガクラスを受けてみよう
久しぶりにヨガクラスに参加するときは、誰でも不安になるものです。
「身体が思うように動くか」「スタミナが持つか」「そんな自分を指摘されないか」など、いろいろなケースを想定してしまいますよね。
そんな気持ちを吹き飛ばすためにおすすめなのが、おうちにいながらオンラインで受講できるヨガクラスに参加してみることです。
ヨガマットを1枚しけるスペースと、パソコンやipadなどがあれば気軽に受けられます。
もちろん、スタジオで行うヨガクラスも疲れたら休んで良いですし、自分のペースで進めるのがヨガなのですが、周囲の目が気になって無理してしまう、集中できないというタイプの方には、ヨガ再開にオンラインクラスは最適だと思います。
自分のペースで、身体の状態をチェックしながら進めていきましょう。
オンラインヨガで少し感覚を取り戻すことができ、20~30分のクラスをやり切ることができたら、次はリアルなヨガクラス(多くは40分程度)に参加してみると良いですね。
スタジオの何とも言えない研ぎ澄まされた空気は、やはり格別です。
講師を前にして集団で行うことで、一人のときには得られない集中力やエネルギーが湧いてきたりと、オンラインでは得られないメリットがたくさんあります。
最も異なるのは、ポーズ指導の有無です。
プロのヨガ講師は、より良いポーズのとり方を教えてくれます。
ヨガのポーズが辛いと感じている方でも、少しアライメントを調整するだけで、楽にポーズをホールドできるようになり、よりダイナミックに動けるようになることも多くあります。
間違ったアライメントでポーズを続けていると、痛みや不快が増してしまいます。
怪我に繋がることもあるので、やはりポーズ指導を受けられるリアルなヨガクラスは素晴らしいプラクティスの場だと思います。
久しぶりのヨガの緊張や不安をオンラインクラスで緩和できたら、ぜひ足を運んでみてください。
「呼吸」をいつも以上に意識する
ヨガはポーズに意識が向きがちですが、実はそれ以上に呼吸が大切です。
深い呼吸には、ポーズを安定させる、身体の柔軟性を高めるといったメリットもあります。
ヨガを再開するときは、いつも以上に呼吸を意識しましょう。
最初に行われる瞑想やウェイクアップのときに、呼吸を大事にして、心地良さを感じることが大切です。
久しぶりに難易度の高いポーズにチャレンジすると、息が止まってしまうものです。
このポーズは少し自分にとってはチャレンジングだなと感じたときこそ、意識して深い呼吸を続けていきましょう。
呼吸とポーズを連動させることで、集中力も高まっていきます。
久しぶりのヨガで深い呼吸を思い出したら、ぜひ日常にもヨガの呼吸法を取り入れてみてください。
朝起きたときや夜眠りにつく前に行うだけでも、呼吸を深める練習になります。
→ヨガの呼吸法を習慣化するメリットと効果は?正しい呼吸法も丁寧に解説します
軽減法でヨガを安全かつ快適にリスタートする
久しぶりのヨガをする際に、以前と同じように動けると思ってしまうとちょっぴり危険です。
ヨガをしばらく休んでいた身体は、まだ寝ている状態だと思っておきましょう。
軽減ポーズを選択したり、ベルトやブロックを使って負担を軽減したりしてヨガのポーズに少しずつ身体を慣らしていき、ゆっくりと目覚めさせていくことが大切です。
できそう!と思えるときも、いきなりチャレンジするのは念のためやめておきましょう。
自分でも気が付かないうちに、弱っている部分があるかもしれません。
1回目のヨガクラスだけでなく、少なくとも5回ほどは自分の身体の状態をよく観察しながら進めていきましょう。
軽減法は、ヨガのプロたちも積極的に用いています。
楽をするポーズではなく、自分にあったより良いポジションをとれるポーズだからです。
「周囲がやっていないから…」という理由で嫌煙する方も多いですが、ぜひ自信を持って軽減法を取り入れてみてください。
久しぶりのヨガはマイペースに!
少しヨガから離れてしまうと、再開するのが億劫になってしまうものです。
そんな時には、ヨガで得られるメリットを思い出しつつ、オンラインなど気軽に参加できるヨガクラスから始めてみるのはいかがでしょう。
久しぶりのヨガは、初心にかえり前向きに練習をする良い機会にもなります。
もちろん、リアルなヨガクラスへの参加もおすすめです。
焦らずにマイペースに取り組み、ワンランク上の心と身体を手に入れましょう。