そんななかで多くのヨガインストラクターがまるでおもちのような弾力のあるツルッとしたかかとをしていることに驚くのではないでしょうか。
ヨガをすると自分のかかとを見たり触ったりする機会が増えます。
かかとに意識が向くだけでもかかとは少しずつ綺麗になっていきますが、皆さんはどのようなかかとケアをしていますか?
特に冬にガサガサになりがちなかかとを今年はしっかりケアしておくことで、サンダルの季節になっても慌てずに済むだけでなく、姿勢や内臓にも良い影響を与えるのです。
かかとがガサガサになる原因は?
「かかとがガサガサになるのは冬だから」と思っている人が多いようですが、実はそれだけではありません。
確かに空気が乾燥することで肌は全身乾燥し、当然かかとも乾燥しますのでガサガサになりやすい傾向はあります。
しかし、かかとがガサガサになる一番の原因は乾燥ではなく、実は「姿勢」にあるのです。
普段の歩き方で、かかとにどのような負担をかけているかがかかとの皮膚の状態を大きく左右しているのです。
特にいくら削っても、クリームを塗ってもかかとがガサガサ、というタイプの方は姿勢から見直してほしいと思います。
ヨガのインストラクターのかかとが綺麗なのは、ケアよりも姿勢が良いことが多いに関係しているのです。
かかとってどんな場所?
かかとは足の裏にあり、私たちが立った姿勢になった時、多くの体重を支えてくれるパーツの一つです。
そのため、かかとの皮膚は体のどのパーツよりも分厚く作られています。
顔の皮膚が0.02mmなのに対し、かかとの皮膚はその10倍の0.2mmとされます。
また、顔と違い皮脂がほとんど分泌されないので、油分を保持する能力が少なく、そのために乾燥が進みやすくなるのです。
そして、かかとは私たちの体重を支える重要なパーツの一つです。
とはいえ、私たちが立った姿勢を保持しているとき、かかとだけで体重を支えているのではありません。
かかとを含む足裏全体、さらに細かく見ていくと、足裏のアーチを使って、体重をうまく足裏に分散することで「スッ」と立つ、疲れずに立つ、美しく立つことが可能になります。
しかし、この足裏のアーチが崩れると姿勢は一気に崩れ、体型も崩れます。
最近足裏のアーチについて意識をするトレーナーやヨガインストラクターが増えていますが、足裏のアーチは体型維持にも重要ですし、怪我なくヨガを含めた運動を行うにも重要だからです。
もちろん結果として、かかとが綺麗、それだけではなくタコや魚の目、はたまた外反母趾などとも無縁でいられるのです。
かかとを綺麗に保つための「足裏アーチ」チェック
無意識のうちにかかとに体重が乗りすぎると、かかとに負荷がかかりっぱなしになるので、どうしてもそこに摩擦が生じ、かかとはどんどん硬くなってしまいます。
本来、体重はかかと・母指球(親指の根本の下にある丸い部分)・小指球(小指の根本あたり)の3点で三角形を作り、さらに土踏まずの盛り上がりによって「下から上に持ち上げるようにして」全身を支えていきます。
そのためには足の指も真っすぐ伸びている必要がありますし、足首が柔軟であることも必要です。
しかし、以下のチェックが当てはまる人は足裏のアーチが崩れている可能性が大きいのです。
□親指が外反母趾気味
□足指がまっすぐ伸びていない
□足指でタオルやマットを掴み、持ち上げられない
□立った時に指1本入るくらいの「土踏まず」がない
□かかとがよく疲れる、痛くなる
□内くるぶしと外くるぶしの高低差が激しい
□足の甲が高く、浮腫んだような印象がある
いかがでしょうか?
チェックが多い人ほど足裏アーチは崩れていますので、どんなにかかとをケアしてもガサガサがなかなか解消しないはずです。
おもちのようなかかとを作るために必要な3つのこと
それでは実際にどのようなかかとケアをすれば良いか、具体的にご紹介していきましょう。
普段から足裏のアーチを意識して「立つ」「歩く」を心がける
これはもっとも遠回りに感じるケアですが、もっとも重要なケアといえます。
実は、ヨガのインストラクターでかかとケアを熱心に行っている人はそこまでいません。
なぜなら姿勢がよく、足裏アーチを保てているので、かかとにそこまで過度な負荷がかからず、綺麗なかかとを保つことができているからです。
かかとを削ったり、保湿を熱心に行わなくても、ヨガをしていたらかかとが知らないうちに綺麗になった、という生徒さんは実際多くいらっしゃいます。
かかとを削るのは月に2回〜3回くらいで十分
ガサガサかかとの人はかかとをけずりたくなると思いますし、実際、そういったケアグッズが多く売られています。
もちろんかかとを軽石のようなもので優しくこすることや、毎日のお風呂のタイミングで、ボディタオルで優しくこすって洗ってあげることはOKです。
しかし、やすりのようなもので「毎日けずる」はやりすぎ。
削るほど皮膚は防衛反応で硬く分厚くなっていきます。
多くても月に2〜3回程度にとどめましょう。
足がむれない・冷えない・浮腫まないようにする
足裏がむれたり冷えたりしないように意識することが足全体の健康につながり、踵のコンディションも良くしてくれます。
まずは足指。
1本1本がしっかりまっすぐ伸びるように、家の中ではトゥーオープナー(フットネイルの際に使うもの)を入れるなどして、指が開きまっすぐに伸びるように矯正しましょう。
もちろんマッサージも良いです。
土踏まずもよく揉んであげて、アーチが保たれるように意識します。
かかともお風呂上がりにクリームを塗って保湿をしながら裏面だけでなく、くるぶしの下の側面をよく揉むことで特に女性は冷えが解消するツボを一気にケアすることができます。
かかとやくるぶしの内側は生殖器に関係する反射区でもあり、軽く揉むなどの刺激を与えること子宮や卵巣、坐骨や尾骶骨などの骨盤周りをケアすることにつながります。
さらに足首をよく回すことで足首の歪みが矯正され柔軟性が保たれ、リンパの流れも良くなりますので、冷えや浮腫から解消されます。
また、足が冷えやすい人は足裏からの汗の量が多い可能性がありますので、5本指ソックスを履く、お風呂あがりに足指の間をよく拭く、などして水分をこまめに取り除いてあげることも必要です。
まとめ
かかとケアは一日行ったら終わりではありません。
また加齢とともに誰でもガサガサになる、冬はガサガサになるも当たり前ではありません。
かかとに過度な負担を与えないように歩く・立つことが大事ですし、かかとの皮膚の構造をよく理解した上でのケアが必要です。
また、かかとは女性のデリケートゾーンの反射区でもありますので、かかとの状態が悪い時は生理痛が酷かったり妊活がうまくいかなかったりもします。
毎日コツコツかかとをケアすることで、ツルツルなかかとと健康を手に入れましょう。