カラダが硬いことはヨガを始める前の一番の不安・心配事なのではないでしょうか。
今ではヨガ歴〇年という人でも、最初は同じ気持ちから始めているはずです。
なのですが、ヨガ=とんでもなくカラダが柔らかい人がやるものだと思われているのか、残念ながら最初の一歩を踏みだせずに自分にはムリだとあきらめてしまう人も少なくありません。
そこで筆者が言いたいのは、「いや、私も最初はカッチコチに硬かったんですよ」ということ。
今回は、カラダが硬くてヨガができるか心配という人に、「レッスンに参加する前にしておくと安心なこと」と「カラダが硬くでもできるヨガポーズ」についてお話ししていきましょう。
硬い人がレッスンに参加する前にすると安心なこと
「ヨガに興味がある」、けれど自分にできるだろうか。
と、不安に感じる人は多いし、今では上級者へと成長した人の誰もが通ってきた道です。
ジムでのトレーニングは動きや機械の使い方が想像できるため気軽に参加できる人でも、ヨガは見たこともないような複雑なポーズの連続で未知の世界だと思うのかもしれませんね。
そんな不安を抱えている人は、レッスンに参加する前に次のような練習をしておくと安心です。
レッスンに参加する前に練習したいこと
- 硬さを和らげられるように腹式呼吸の練習
- 硬いカラダを柔らかくストレッチ
- カラダの硬い人こそネットや本での予習
硬さを和らげられるように腹式呼吸の練習
ヨガでもっとも大切にするのは、ほかでもない“呼吸”。
呼吸は「アーサナを促し」、「瞑想へと入る」ためのツールだと言われているのです。
呼吸が早い・浅いとカラダの力みや緊張が取れず動かしにくい、リラックスできない、集中できないと感じる人がほとんど。
本来ならもっと柔軟性がある人も、ややカラダが硬めな人も、「あれ、カラダが伸びにくい」という体感となって現れたりもします。
そうと分かっていても、初めからゆっくりと呼吸をおこなうのは難しいもの。
そんな状況で、インストラクターから呼吸を促されたら? もう何をどうしたらよいのか分からなくなってしまうかもしれません。
そうならないためにも、呼吸、おもに腹式呼吸の練習をしておくと安心でしょう。
腹式呼吸は誰もが眠っている間は無意識におこなっている呼吸法なのですが、いざ意識をすると難しく感じてしまうので定期的に練習をしておきたいものです。
カラダも自然と伸びやかに動くようになってくるでしょう。
硬いカラダを柔らかくストレッチ
続いては、ストレッチ。
ヨガをするうえで柔軟性の高さがすべてとは言いません…が、やはり「硬いより柔らかい」方がアーサナをおこないやすいのは確か。
カラダは急には柔らかくなりません。
筋膜や靭帯を時間をかけて、のばす必要があります。それも継続的に。
毎日、どこかのタイミングでストレッチを取り入れて、柔軟性を少しずつ高めておくとアーサナの取りやすさも変わってくるでしょう。
オススメは、カラダが温まっていて筋膜が伸張されやすい運動後や湯あがり。
ひとつの箇所につき、90秒以上時間をかけてストレッチをします。
前屈や後屈、側屈などをして、「硬いな」と思うところをストレッチしながら先にお伝えした腹式呼吸の練習も一緒にできるとなおよいです。
カラダの硬い人こそネットや本での予習
アーサナの大体の形や名前を知っておくのも安心材料になります。
ですが、これは必須ではありませんし、インストラクターや教室の決まりなどによって伝え方も変わってくるので、習っていくうちに学びを深めることを念頭に簡単に見ておく程度でよいでしょう。
とはいいましたが、筆者の場合もスタジオに通う前に不安があり、これらの情報元を参考にこっそりとアーサナの予習をしていました。
「あ、これならできる」という自信につながるうえに、関節可動域が広がったり、姿勢が改善されたり、柔軟性も少しアップしたように思います。
初心者でも無理なく安全におこなえるアーサナをチョイスし、自宅でおこなってみるのはいいでしょう。
そのうちの3つのヨガポーズを紹介していきます。
カラダが硬くてもできるヨガポーズ
ヨガを始める、もしくは始めたばかりという人には、まずベーシックやリラックス系などの初心者でも参加しやすいクラスを受講することをすす勧めています。
そのなかでよく出てくるアーサナにはカラダが硬くてもできたり、柔軟性アップに効果的だったりするものがあるので、自宅で予習・復習したい人は参考におこなってみてください。
股関節の柔軟性がアップするヨガポーズ
合せきのポーズのやり方
- 床に座り、両ヒザを外に倒して足の裏同士をつけ、手で足の甲をつかむ。
ポイント
両ヒザは床に近付けるように下ろします。
- 背筋を伸ばし、呼吸を繰り返す。
ポイント
左右の肩甲骨を中央に寄せるように肩をうしろに引いて胸を張りましょう。
合せきのポーズのアレンジ
合せきの姿勢から、大きく息を吐きながら上体を前に倒し呼吸を繰り返す。
ポイント
両腕はカラダの前に伸ばしますが、体重を支えようとはしないこと。
股関節・ふくらはぎ・体側の柔軟性がアップするヨガポーズ
開脚のポーズのやり方
- 足を左右に開いて座る。
ポイント
足は無理なく開脚できる幅で広げましょう。
足の開ける幅よりも、かかとを突き出すようにして両つま先を上に向けるのが重要です。
- 息を吸いながら右手を真上に伸ばし、左手はカラダの前にリラックスして下ろす。
- 息を吐きながら上体を左へ倒して呼吸を繰り返す。
ポイント
カラダが前に倒れてこないように意識しましょう。
- 上体を起こしたら、反対側も同様におこなう。
股関節・背中全体の柔軟性がアップするヨガポーズ
スリーピングスワンのポーズのやり方
- 右ひざを曲げ、左足はうしろに真っすぐ伸ばす
ポイント
両手はヒザの横あたりにつけます。
- 息を吸いながら背筋を伸ばし、軽い後屈をして目線を天井に向ける。
ポイント
耳と肩の距離を広くし、左右の肩甲骨を中央に寄せるように肩をうしろに引いて胸を張りましょう。
- 息を吐きながら両手を前に歩かせて上体を倒し、重ねた手の上に額を乗せたら呼吸を繰り返す。
- 上体を起こしたら、足を入れ替えて反対側も同様におこなう。
可能であれば、4つのアーサナは連続でおこないましょう。
そして、それぞれのキープ時間は90秒を目安にすると筋膜・靭帯が伸張されてきます。
どのくらいで柔らかくなる?
柔軟性に関しては、その人の骨格や筋肉量もそうですし、日常生活でのクセも関係してくるので全員が「必ず」「同じペース」で柔らかくなるというものではありません。
筆者が「柔らかくなった」と感じたのは、生徒としてスタジオに通い、週1回1時間のレッスンを2~3か月ほど続けた頃。
レッスン後のカラダの軽さにヨガの可能性を感じ、自宅でも毎日10分はストレッチをするようにしていました。
生徒さんへも自身の体験をもとに指導させてもらっているのですが、しっかりとおこなっている人は個人差はありますが数か月で見違えるように柔軟性が増しています。
柔軟性を高めるためには、そのときだけのヨガやストレッチはあまり効果的ではありません。とにかく継続が大事だと言えるでしょう。
ヨガで硬いカラダを柔らかくしよう
初めてのヨガに不安はつきもの。
特に、柔軟性に関しては何もせずにいてどうにかなるものではありません。
これらのような予習・準備をしておくことで不安は多少軽減されるはず。
ヨガや柔軟性というキーワードに反応したそこのあなた、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。