こうなると、インストラクター資格だけ持っているだけでは周りとの差別化が難しくなってきます。
インストラクターとして周りと差をつけるための有効なプラスアルファの知識や差別化の方法について一緒に考えていきましょう。
インストラクターとして周りと差をつけるには
アーユルヴェーダやアロマテラピーの知識は持っていて当たり前
アーユルヴェーダについては、ほとんどのヨガインストラクター養成講座で基礎知識程度は教えてもらえるはずなので、アーユルヴェーダをヨガのクラスに取り入れるインストラクターは多いと思うのではないでしょうか。
アーユルヴェーダの知識があれば、食事方法や生活の仕方、セルフマッサージなどのアドバイスもできるので、生徒さんにはとても喜ばれます。
しかし、ヨガと同様にアーユルヴェーダも極めようと思えば学ぶことは無限。
そこでアーユルヴェーダの中でも最も興味があるもの一つを、自分の武器にするように学び続けていくと良いかもしれません。
また、同じく養成講座で紹介されることが多く、その機会がなかったとしても独学でも十分に学ぶことができるアロマテラピーも生徒さんからは人気の高い情報になります。
アロマテラピーとヨガは相乗効果が高い点も見逃せません。
一方、ヨガインストラクターの多くがアーユルヴェーダやアロマテラピーを学んでいるので、差別化していくポイントにはなりにくいかもしれません。
これらの知識はむしろ持っていて当たり前、という風潮さえあります。
もちろん、アーユルヴェーダもアロマも極めていけば大いに差別化ポイントになるので、そうなるまでしっかり学ぶのも一つです。
→アーユルヴェーダとは?ドーシャやグナなどアーユルヴェーダの基本的な考え方をご紹介
キッズ、ベビー、マタニティ&産後、シニア、乳がんはストーリーがあると◎
キッズヨガ、ベビーヨガ、マタニティ&産後ヨガ、シニアヨガ、乳がんヨガなどの知識もあれば差別化になりますし、生徒さんからのニーズは高いです。
でも、できれば「なぜあなたがそれを教えるのか」というストーリーがあった方が説得力は高まります。
例えば同じような経験をヨガによって乗り越えたとか、あるいは医師、保育士や助産師、看護師や介護士といった有資格者である、といったストーリーです。
ターゲットを絞ったヨガを伝える場合「ヨガで生活をよくする」とか、「ヨガの哲学」などを伝えることよりも、生徒さんのニーズにダイレクトに応えることが求められます。
また、そのためにはより専門的な知識が必要になり、それを語る上で資格があった方が説得力やエビデンス(科学的根拠)が増すでしょう。
すでに持っているヨガ以外の資格や経験を生かせるなら、それは差別化への近道です。
アスリート向けヨガ、ダンサー向けヨガ、ランナー向けヨガ、英語ヨガなども、実体験があるとストーリーや説得力が増し、差別化になるでしょう。
瞑想や呼吸法のプロフェッショナルは今後もますます需要増!
社会全体が不安に包まれているからか、瞑想や呼吸法は非常にニーズが高いです。
特にコロナ禍で、ヨガ業界はオンラインヨガに移行せざるを得ない状況がありますが、瞑想や呼吸法であれば、オンラインで指導しても相手を怪我させるリスクが少なく、指導する側も教わる側も安心です。
ただ、自宅にいながらの瞑想や呼吸法ではスタジオで行うような集中や高揚は味わえないという生徒さんも少なくありません。
そのため指導する側には、オンラインでも生徒さんを異次元に引き上げるような高度なテクニック(話術やリード)が求められています。
今後も瞑想や呼吸法のニーズは高まると予測されます。
ヨガのポーズも大切ですが、瞑想や呼吸法の指導を極めていくことは差別化になり得るでしょう。
自信がある、またはセルフプロデュースが得意なら自分のヨガを作ることも
差別化のために色々な養成講座に参加したり、知識の習得のために継続学習に投資するインストラクターが多いですが、ある程度のレベルになってくると自分のヨガを作る、という方向に進むインストラクターも少なくありません。
自分の名前をつけた「○○ヨガ」にはじまり「骨盤ヨガ」「美脚ヨガ」「解剖学ヨガ」「子宮ヨガ」「股関節ヨガ」「セラピーヨガ」「チャクラヨガ」「呼吸ヨガ」などとにかく無限にさまざまなヨガが誕生しています。
自分が「これ!」と思えるようなメソッドを体系化できるのであれば、オリジナルのヨガを構築するのも差別化といえるでしょう。
無理に差別化しようとせず、等身大であることを大事にするのも武器になる
ヨガのインストラクターといえば、モデルさんのようなルックスに恵まれた人が多いですし、そういう印象を持っている生徒さんも多いですが、必ずしもそうでなければ指導できないということはありません。
ぽっちゃりしているけれどポーズが上手、小さいけれど力強いポーズができる、高齢であるのに柔軟性が抜群、腰痛持ちであるけれどヨガでセルフケアをし続けていて知識が豊富など、一見自分にとってはコンプレックスに思えるようなことも個性として受け入れ、その上で努力し、コンプレックスを金脈に変えているインストラクターも多くいます。
むしろ、そのようなインストラクターは一際輝いているようです。
ヨガインストラクターは、健康かつ幸せなら年齢が高くなるほど価値が上がるはずです。
何か特別なスキルを手に入れようとしなくても、自分らしさを受け入れ磨きをかけ、それを全面に出すことが一番の差別化になるのかもしれません。
イントラ歴12年!実際に私(aya)が意識している差別化ポイントとは?
私自身は、差別化になっているかはわかりませんが、あえて「教えるときは露出を控えたウエアで」ということを大事にしています。
これには2つの意図があります。
1つめがウエアなどの外見で私を判断して欲しくないという思い、2つ目が老若男女問わずクラスに参加して欲しいという思いです。
ピタピタのヨガウエアでポーズのデモをした方が親切かもしれませんが、ポーズをうまくとってもらうことは私の主催するクラスではそれほど大事ではありません。
それよりは、どんな方にもヨガを身近に感じてもらうために、そしてヨガを続けるためのハードルを下げてもらうため、私はあえて肌の露出を控えたウエアで教えるようにしています。
その成果なのか、私のクラスの生徒さんには20〜70代まで様々な世代の方がいて、私の希望が叶っていると感じます。
自分がどんな生徒さんに来て欲しいかをイメージし、そこからその生徒さんに相応しい先生像を作り上げ、そこに自分が向かっていくのも差別化のヒントになるかもしれませんね。