「専用のソープで洗うことでしょ」「アソコをオイルマッサージをすることでしょ」と理解している人が多いようですが、それはやり方の一つにすぎません。
ここではでリケートゾーンケアの基本と、そもそもの目的を徹底解説。
デリケートゾーンをする意味や目的に一度立ち返り、自分らしいデリケートゾーンケアメソッドを見つけてくださいね。
あなたがデリケートゾーンケアをする目的は?
デリケートゾーン(V・I・Oライン)ケアをするとさまざまな効果が得られますが、それ故に「なぜデリケートゾーンケアをするのか」について、あなたなりの目的を明確にしておく方が効果も感じやすく、またケアを継続するモチベーションになります。
デリケートゾーンケアをする女性の目的は大きく3つ。それぞれ確認してみましょう。
女性器のアンチエイジング対策
「人生100年」と考えられるようになっていますが、それに伴い「閉経後の人生」を考える女性が増えています。
寿命が70代であれば閉経後の人生は20年ですが、100歳まで生きるとなると閉経後の人生はなんと50年!
「月経のある人生」よりもずっと長くなるのです。
そうなると、これまで誰も話題にしてこなかった女性器のトラブルや老化現象についても注目が集まるようになります。
特に閉経後は尿もれ・子宮脱・性交痛など、生活のクオリティを下げてしまうトラブルが起こりやすくなるからです。
しかも、これらの症状は人に相談しづらいものばかり。
「誰にも言えず苦しさを抱えたまま、日常生活を送るのは辛いですよ」「若いうちからケアしておきましょうね」と、すでに閉経を迎えさまざまな経験をされている女性の先輩たちが声を上げはじめてくれているのです。
妊活や生理痛・PMS対策など
特に、若い女性は生理を鬱陶しいものと捉え、PMSなどの症状にもどう向き合っていいか分からず放置している人が多いようです。
そのため症状が悪化したり(それを加齢のせいと捉える人も多くいます)、妊娠を考えた時には妊娠しづらい状態になっていたり、間違ったダイエットや食生活が原因で生理痛やPMSが重くなるだけでなく、めまい、貧血、冷え、いらいら、抑うつなどさまざまな不調が起こっている可能性もあります。
女性器は体の真ん中にあるので、ケアをするだけで体の中心から血流が良くなり、体が変わりやすいとされます。
そのため健康状態の改善や維持の目的でリケートゾーンケアを始める女性も多くいるのです。
コンプレックス解消や女性性を大切にしたいという目的
セックスが楽しめない、長らくレスで辛い、パートナーができないので性的なことが楽しめない。
色々な理由で自分が与えられた女性性を楽しめない人が増えています。
性的な嗜好に良いも悪いもありませんが、もし「楽しみたいのに楽しめない」「自分の体の自信が持てないから楽しめない」のであれば、デリケートゾーンケアはおすすめです。
デリケートゾーンケアをすることで自分のVIOを触ったり、見たりする時間が少しずつ増えます。
1日1分でもケアに時間を使えば、少しずつ自分のVIOに対する意識が変わってくるはずです。
匂いが気になる、形が気になる、見たくないといったネガティブなイメージも、ケアをしているうちに「悪くないな」「かわいいかも」「素敵だな」「もっと丁寧にお手入れしてあげよう」とポジティブなものに変わってくるケースが多いのです。
このように、自分がなんのためにデリケートゾーンケアをするのか、目的を明確にしておけば、ケアは特別なことではなく毎日の習慣になります。
デリケートゾーンケアの方法は「洗浄」「スキンケア」「運動」の3つ
では、具体的なケア方法についてご紹介。
よく知られているのが専用のソープで洗うことや、オイルでマッサージをすることですが、実はそれだけではありません。
洗浄は専用のソープでなくてもOK!大切なのは排泄後の拭き取り
デリケートな部分の皮膚のpHを考慮してたくさんの専用のソープが販売されていますが、専門家でも「お湯で清潔にすればOK」としている人は少なくありません。
どんな洗浄剤で洗うかよりも大事なことは、しっかり目で見て、膣周りのコンディションを確認し、汚れが残っていないか、状態が変わっていないかを確認することです。
また、洗い方よりも実は排泄後の拭き取り方法が大切!
排尿の後「後ろから前に」とか「前から後ろに」ではなく「柔らかいティッシュで押し当てて水分を拭き取る」が膣まわりの黒ずみ・かゆみを予防する一番の方法です。
アンダーヘアがある人はそこにも尿が残らないように丁寧に「押し拭き」しましょう。
便の後も強い力でゴシゴシは厳禁!
お顔のケアと同じで「肌トラブルの一番の原因は擦ること!」と心得、デリケートゾーンも擦らないように排泄後の処理を徹底して見直してください。
個人的には、自宅ではケアのために給水率の高いWのトイレットペーパーしか使わないようにしています。
保湿を目的としたスキンケアを行う
デリケートゾーンのスキンケアは誰にとっても必要である一方で、かなり難しいことがわかってきました。
アンダーヘアの毛量にもよりますが、ヘアがたくさんある状態ではきちんと有効成分が肌の中に入っていかない可能性が高いからです。
例えば、ハンドクリームだって手の甲にたくさん毛がある男性はなかなか入っていきません。
それと同じとイメージしてください。
そこで、アンダーヘアがある方は保湿についてはジェルタイプの物をできるだけ毛がないところに塗る方が良いでしょう。
そのためにはしっかり鏡でVIOを確認する必要があります。
一方、アンダーケアの処理をしている人は、お肌に化粧水やクリームを塗るのと同じように、清潔にした後そのままでは乾燥が進むので、保湿をしてあげるようにしましょう。
アンダーヘアを処理している人は肌の内側に浸透するオイルタイプがおすすめ。
とはいえ、無理にVIO脱毛をする必要もありません。
年齢とともにアンダーヘアは薄くなってきます。
お風呂の洗浄のタイミングでまずはしっかり見て、触って洗うことで、少しずつ意識が変わってきます。
そろそろ専用の保湿剤のケアが必要かも!と思ったらすぐに保湿を取り入れるようにしましょう。
膣周り(粘膜以外)であれば、化粧水からスタートしてもOKです。
自分に合うデリケートゾーンのコスメを見つけるには時間がかかります。
自分にぴったりのアイクリームを見つけるのと同じくらい大変です。
焦らず、色々なものを試してみてください。
運動は膣の引き上げをすきなタイミングで何度でも
よく言われるのが「おしっこを途中で止める力で膣をキュッと閉める」という運動。
これもおすすめですが、好きなタイミングで一日に何度でも膣をお臍のあたりまで引き上げる意識を持つようにすると良いでしょう。
実はヨガでもこの動きは「バンダ」を使った呼吸で何度もしているので、ヨガの習慣がある人は得意なはず。
恥骨の上の脂肪を軽く摘んで揺らしたり、鼠蹊部を優しくリンパマッサージしたり、内腿の筋トレや開脚もVIOのための運動になります。
また、膣周りには毛細血管が集まっているので、綺麗に洗ったり、スキンケアをするだけでもそのあたりの血流が良くなったりという緩やかな運動効果が得られています。
ケアも運動の一種と捉えて続けてください。
何よりも大事なことはデリケートゾーンに「意識」を向けること
VIOは隠す部分なのでお手入れが行き届かず、雑になりがちですが、いつまでも健康でいたいならやはり顔や髪の毛と同じようにケアをすべきパーツであることがわかってきました。
下着にこだわってみる、トイレットペーパーを変えてみる、ヨガの練習で会陰や肛門の引き上げ(バンダ)を強化する、といったことからはじめてみても良いのです。
自分のVIOが今どんな状態か、しっかり頭に描けるように、そしてVIOに自信が持てる状態をキープする努力をしましょう。