肩まわりが重いと、なんだか気持ちまでどんよりしてしまうもの。
放っておくと血流が悪化し、顔のむくみや眼精疲労にもつながってしまいます。
この記事では、ヨガ講師である筆者がそんな厄介な肩こりを解消するためのヨガポーズをご紹介していきます。
肩こりが起こる原因とは?
そもそも肩こりはなぜ起こるのでしょうか。
肩こりのメカニズムや原因を知っておくと、ヨガのポーズを取る際にも意識しやすくなります。
身体の凝りは、筋肉が緊張して固まることで起こります。
具体的には、以下のような習慣が筋肉を緊張させ、肩こりの原因になっています。
長時間同じ姿勢でデスクワーク
同じ姿勢で長時間パソコンに向かっていると、肩まわりの筋肉は常に緊張した状態になります。
これが肩こりの原因に。
さらに、パソコンの見過ぎによる眼精疲労も、筋肉を緊張させ肩こりを悪化させる一因になっています。
スマホの見過ぎ
デスクワークのケースと同様に、長時間スマホを見ていると筋肉が緊張し、固まって肩こりを引き起こしてしまいます。
特に下を向いてスマホを見ている方は要注意。
知らず知らずのうちに肩が上がり、いつも以上に肩に力が入った状態になっていますよ。
ストレス
精神的なストレスは、筋肉を固くしてしまいます。
緊張する場面で無意識に拳を握ったり、全身に力が入ってしまったりした経験は誰にでもあるはずです。
ストレスが多い生活をしていると筋肉がゆるまらなくなり、肩こりが慢性化してしまいます。
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毎日シャワーだけ
血行が悪いことも、筋肉が固くなり、肩こりの原因になっています。
忙しいからと入浴せず、シャワーで済ましているという方は、体が冷えてしまい、血流が悪くなっているかもしれません。
こわばった筋肉は緩めるには、身体を温めて血行を促進する必要があります。
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運動不足
運動不足で筋肉量が減ると、血液やリンパの流れが悪くなってしまいます。
老廃物が貯まりやすく、あらゆるところにコリが起こりやすい体に。
肩こりが慢性化している方を見ると、運動不足であることが多いです。
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肩こり解消に効果的なヨガポーズ5選【初心者OK】
それではここからは、肩こり解消におすすめのヨガポーズをご紹介していきます。
①~③のポーズは、連動して行うとより効果的です。
ぜひ、チャレンジしてみてください。
①キャット&カウ
背骨全体を動かし柔軟にすることで、背面の筋肉の緊張をほどいていきます。
肩に力が入っていないか、確認しながら行いましょう。
キャット&カウのやり方
- 肩の真下に手首、腰の真下に膝がくるように四つん這いになる。両手は肩幅、両足は腰幅程度に開き、背中はお腹が落ちないように平らに保つ。
- 吸う息で背中を反らせ、目線を斜め上に向ける。
- 吐く息で背中を丸め、首を下げる。
- 一連の動きをゆっくり5~10回繰り返す。
ポイント
血流を良くするためには、気持ち良いと思う無理のない可動域で行うことが大切です。
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②チャイルドポーズ
休息のヨガポーズなので、難しく考えずに行ってみてください。
目を閉じてしまってもかまいません。
チャイルドポーズのやり方
- 四つん這いの姿勢になり、両足の親指をつける。
- 息を吐きながらお尻を後方に落とし、かかとの上に座る。両手の平は床につけて前に伸ばす。
- おでこを床につけ、リラックスして呼吸を続ける。
ポイント
- 肩の力を抜き、両手を前に伸ばしましょう。
- 目安は、5~10呼吸(30秒~1分程度)。
- 緊張を解き、気持ちも落ち着けていきましょう。
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③うさぎのポーズ
肩こり解消だけでなくリラックス効果も高いヨガポーズです。
頭頂には「百会(ひゃくえ)」と言われる全身の血行を促進し、肩こりや頭痛の改善に効果があると言われるツボが存在します。
うさぎのポーズのやり方
- 膝を開き足先をつけた形の正座で座る。
- 両手を前につき、その間の床に頭をつける。
- 両手で体を支えながら、お尻を浮かし体重を前にかけていく。
- 息を吐きながら、両手を腰の後ろで組み、お尻を持ち上げ、さらに体重を前へ移行させる。
- 腰が膝の真上にくるようにして、息を吸いながら、組んだ腕を天井方向へ伸ばす。
- このまま3~5呼吸キープ。ゆっくりと元のポーズに戻す。
ポイント
肩甲骨をぐっと寄せることで、肩の可動域を広げて筋肉を柔軟にしていきます。
ポーズに慣れてきたら、マッサージするように頭をぐりぐりと動かすと気持ちが良いですよ。
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④コブラのポーズ
コブラのポーズは肩から背中の筋肉を使うので肩こり解消に最適。
パソコンやスマホの見すぎで猫背になっている方にとっては、胸が開けて気持ちの良いポーズです。
コブラのポーズのやり方
- うつぶせに寝て、両脚を肩幅程度に広げ後ろに伸ばす。
- 脇をしめて、両手の平を肩の真横の床に置く。
- 手で床を軽く押して、吸う息で胸を床から持ち上げます。肘が外側に開かないように注意。
- 肘を軽く曲げた状態のまま、真っすぐ前を向き、3~5呼吸。
- ゆっくりと上半身を床に戻します。3回繰り返す。
ポイント
強く腰を反ろうとすると、肩に力が入ってしまいます。
それよりも、肩と耳を離し、首を長く伸ばすような感覚を持つことが大切です。
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⑤魚のポーズ
寝たまま行う後屈のポーズです。
腰、背中、肩から首にかけて、しっかりとほぐすことができるので肩こり解消に効果的。
少し上級者向けのポーズなので、無理のない範囲で行いましょう。
魚のポーズのやり方
- 両足を揃えて仰向けで寝まる。背中全体を床につけることを意識する。
- 脇をぐっと締め、両手を手の平を床に向けてお尻の下にいれる。
- 前腕で床を押して、背中全体を反らせていく。頭頂を床につけ、つま先を合わせて前の壁の方へ向ける。
- 肩の力を抜き、3~5回呼吸をする。
- ゆっくりと背中を元に戻し、腕をぬいて、仰向けで休む。
ポイント
眠る前に行うと緊張がほどけ、ゆっくり眠りにつけるのでおすすめです。
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ヨガのポーズが肩こり解消に効く理由
肩こりになる原因を踏まえて考えると、以下の3ポイントが肩こり解消に大切だということが分かります。
- 固まった筋肉を緩めること
- ストレスを放つこと
- 血流・リンパの流れをよくすること
ヨガは、3ポイントをすべて叶えてくれるのでまさにオススメ。
ヨガのポーズをとることで、固くなった筋肉をやさしくほぐし、血液とリンパの流れを促進。
さらに、呼吸に意識を向けることで自立神経のバランスを整え、ストレスを軽減していきます。
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ヨガのポーズで肩こり解消しよう
肩こりを解消できると全身の倦怠感がなくなり、毎日をより快適に過ごせるようになります。
肩周りが何だか重いと感じているなら、ぜひご紹介したヨガポーズを取り入れてみてください。
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