肉体的に病気ではなく、収入もある程度確保できていて、本来なら幸せなはずなのに…身近な人との関係がギスギスしていると、あっというまにすべてがうまく回らなくなってしまいます。
そこでこの記事では瞑想で人間関係を好転させる方法についてお伝えしていきます。
緊張やストレスが多い現代で、健やかな心と身体を保っていくためには「リラックスする時間を持つこと」が大切です。 しかし、忙しいからと自分を労わることを後回しにしている方はとても多いですよね。 「忙しくて時間がないから何もできない![…]
苦手な人の幸せを祈る慈悲の瞑想
瞑想にはいろいろな手法があることをみなさんご存知だと思いますが、人間関係の悩みに効果的だとされる瞑想法に「慈悲の瞑想」というものがあります。
慈悲の瞑想は仏教に伝わる瞑想とされ、他の瞑想に入る前に行うことで「心を落ち着ける効果が高い」とされます。
確かに心がイライラや怒り、不満でいっぱいだと瞑想はとてもできません。
そのため、まずはこの慈悲の瞑想を行うことで心を落ち着け、そこから本格的な瞑想に進むのが良いとされているのです。
慈悲の瞑想による人間関係改善効果の例
「他者に思いやりを持てるようになった」
「人間関係でイライラしなくなった」
「人間関係が良くなった」
慈悲の瞑想の具体的なやり方
「慈悲の瞑想」とネットで検索すればやり方がたくさん出てきますが、今回は瞑想初心者向けに少しアレンジしたショートバージョンをご紹介しましょう。
慈悲の瞑想やり方
- ゆっくり落ち着ける場所に座る(イスでもOK)。以下の文言を、心の中で3回程度、あるいは自分が落ち着くまで唱える(口に出しても良い)。
私が幸せでありますように
私の苦しみがなくなりますように
私の願いが叶えられますように
私の親しい人が幸せでありますように
私の親しい人の苦しみがなくなりますように
私の親しい人の願いが叶えられますように 私の嫌いな人も幸せでありますように
私の嫌いな人の苦しみがなくなりますように
私の嫌いな人の願いが叶えられますように
私を嫌っている人も幸せでありますように
私を嫌っている人も苦しみがなくなりますように
私を嫌っている人も願いが叶えられますように生きているものすべてが幸せでありますように
- すべてを唱え終わったら、終了するか、そのまま静かに瞑想を続ける。
ポイント
次の順番で祈るのがポイントです。
「自分のことを嫌いな人」について心当たりがなければ、そこは飛ばしても良いでしょう。
- 自分
- 自分の好きな人たち
- 嫌いな人や苦手な人
- 自分のことを嫌いな人
- すべての生命
慣れるまでは紙に書いて読み上げてもOK。
また、慣れてきたら文言はアレンジしてもかまいません。
大切なことはまず自分の幸せを祈ること
この慈悲の瞑想を紹介すると、大抵の人が「嫌いな人や苦手な人の幸せを願うことができない」という壁にぶつかります。
嫌いな人について想像するだけでイライラしてくる、気分が悪くなる、という意見も多いです。
そんな方にアドバイスできることとしては3つあります。
コツ①: まずは納得できるまで自分の幸せを祈ること
自分が幸せでなければ、他の人の幸せを祈ることはできません。
ですからまずは「自分が幸せでありますように」と心から祈り感じることが大切です。
慣れるまでは「自分」の部分の4つを行うだけでもOK。
これが本当にすんなり唱えられるようになれば、徐々にどんな人の幸せも願えるようになります。
なぜならあなたの幸せを作ってくれているのは、あなたの親しい人であり、あなたの苦しみを作っているのもあなたに縁のある、ある意味「親しい人」だからです。
コツ②:嫌いな人の幸せを祈る=スルーすることとほぼ同じと捉える
隣人、恋人、家族、同僚…相手が誰であれ、自分の人間関係の悩みである相手にストレスを感じることがなくなれば、人間関係の問題は解決されるはずです。
隣人が近所迷惑になるほど騒音を出す、恋人や友人が貸したお金を返してくれない、家族が家事を押し付けてくる、同僚が意地悪、など、いろいろな人間関係の悩みがあると思いますが、どんな人であってもあなたの人生に関与しなければその人と交わることがないのでイライラすることはないでしょう。
問題の相手と物理的に距離をとることができれば問題は解決しますが、そうでない場合、相手を変えることはできませんので、あなたの「見方」を変えるしかありません。
つまり「どうか私に関わらないで、あなたはあなたで幸せになってください」という程度の軽い気持ちで「私の嫌いな人も幸せでありますように」とさらっと願うだけでOKなのです。
何も嫌いな人に宝くじが当たることを祈る訳ではありません。
あなたの悩みの種である「嫌いな人」が不幸であればあるほど、あなたへの風当りはますます強くなります。
するとあなたの悩みも増すだけ。
だからこそ「どうぞお幸せに」というスタンスで祈れば良いのです。
コツ③:人の不幸を祈ると自分も不幸になることを知る
それでも「いや、あんなひどいことをする人なんてこの世からいなくなればいい」「病気で苦しめばいい」「相手の不幸なら祈れる」、と反論する方もいます。
しかし「○○さんが病気で苦しみますように〜」なんてことを祈ってあなたの気分は本当にスッキリするのでしょうか?
そんなことはないはずです。
嫌いな人にそんな時間を使うことさえムダですし、病気というネガティブなことを考えるだけで、むしろあなたの方が病気を引き寄せてしまいます。
人の不幸を祈ることは、自分を不幸にするだけ。
誰もが幸せになるために生きています。
あなたの嫌いな人でさえ、幸せになるために生きています。
あなたとは折り合いがつかないかもしれませんが、それはそれとして、それぞれがそれぞれの場所で幸せに生きられればいいのです。
ですから、あくまでさらっと「嫌いな人が幸せでありますように」と念じればOKです。
慈悲の瞑想で人間関係をリセットしよう
この慈悲の瞑想をするだけで、嫌いな人の性格が変わった(本当は自分の見方や関わり方が変わった可能性が高いのですが)、どんな人にも親切にできるようになった、怒りをぶつけるのではなく落ち着いて気持ちを伝えられるようになった、といった効果が多数報告されています。
あるいは配置換えが起こって嫌いな同僚と離れられた、とか、夫から突然プレゼントをもらったなんていう面白いエピソードも。
私の場合は「嫌いな人」という言葉にも抵抗があるので「私が苦手な人も幸せでありますように」とアレンジしたり、例えば夫とケンカしてしまった時は具体的に「夫が幸せでありますように」と祈るようにしています。
最低でも二週間毎日、慈悲の瞑想を続けることで効果が体感しやすいと報告されていますが、1回じっくり行うだけでも心が解けるような効果があると思います。
YouTubeなどではで祈りの文言の音源もあるのでそれを流しながら合わせて行うのもよいでしょう。
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あるいは紙に書いて読み上げるのもオススメです。
一度騙されたと思ってトライしてみてください。